奈良東大寺の二月堂では、今日から2週間お松明の行事が行われる。
水と火のお祭りである。
最後の日には「尻つき松明」といわれ、10本の松明が、この二月堂の回廊に並び、火の粉を振り落とす。この火の粉を被ると、無病息災に過ごせると、多くの参詣人で、下はいっぱいになる。
このお水取りが終われば奈良にも春が訪れるといわれている。
お水取りの神事に使われる水が送られてくるのは、遠く若狭の国小浜からである。
明日3月2日に、お水送りの神事の行われる、遠敷川(おにゅうがわ)上流の鵜の瀬である。
清らかで豊かな水が流れ、日本の名水百選にも選ばれていると聞いた。
ここで神事が行われて、奈良に向けて、お水送りがされているという、鵜の瀬の川面を見ながら、昨年、ここを訪れた時は、感激したものである。
お水取りの水は、若狭井から汲み上げられていると、昔から何となく聞いていたが、若狭井という井戸は、小浜の鵜の瀬からの、送り水。
もう1254回目ということだから、1250年以上も続く、若狭と奈良の繋がりに浪漫を感じた。
あの鄙びた風景の中を行く、お水送りの行列を見たいものである。