寒い。
ストーブを点け、カーペットをオンにした。
雨戸を開けるとまだ薄暗い。
仄かな明かりの中の田圃は白い。
初霜だ。
部屋が暖まり着替えをして再び外を見る。
日の出前の山の峰が綺麗だ。
やがて日の出。
その場所が、高見山よりずっと右に移っている。
冬至の頃にはさらに右に移っているのだろう。
そして寒さももっと厳しくなり、オリオン座の輝いた翌朝には田圃は、もっともっと白い霜に覆われていくことだろう。
お馴染みの光景だが、季節の移ろいがよく分かる。
今日の天気の下り坂を予告しているようだ。
「朝焼けは、雨」昔からそういわれている。
美しい茜色の日の出前とは違った空に出会った。