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いつもは、23時にログオフして6時半にログオンするように設定している携帯だが、それを解除して一晩オンにしておいて良かった。
「気をつけておいでよ」と返信してすぐ濡れ縁に出た。
日の出前だが、東の空が明るく雲一つない晴天になりそうで、ほっとした。
中天の三日月が綺麗だ。
南の薄暮の中にはほの白く川霧の帯がある。
「どうか道中無事に来ますように」

大阪の孫から、電話があったのは9月28日の事だった。
「お彼岸にみんなとお墓参りに行けなかったので、10月6日に、行っていい?」車の中で聞いた。
連休中だなぁと思い、自分の予定を見ないまま、すぐ「良いよ。来て一緒にお墓参りをしよう」と返事をした。
交通手段が自転車だと知ったが、夏の終わりに石川県の父方の祖父の家に自転車で行った経験のある孫なので、「やりたいことをやれる時にやらせたい」と娘の言ったことを思い出し、十分交通安全に気を配ってくるようにと、言葉を添えた。
何度も外を見て、日の出には太陽に「あの子の安全を見守って」と手を合わせるbabaのひたすらな願いの朝だった。
「おはようございま~す」
8時30分、大阪を出発してから3時間、待ちに待った元気な声がして玄関の戸が開いた。
「今着いたよ」娘にすぐメールを入れた。
社会人1年生の孫の、社会の中で強く生きていく力を信じることが出来た朝だった。
朝ごはんを食べ、休憩したあと、二人でお墓参りをしたが、亡き夫や、義父母もどんなにか喜んでいるかと嬉しい報告が出来たような気がした。
娘にもこんな日があった。

