水谷茶屋を覆うように枝を伸ばしている楓は、僅かに梢の方にはを残すばかりで、冬枯れの茶屋風景になってしまっている。
水谷神社の方から見た茶屋は、藁屋根が落ち葉色に染まったように散紅葉だ。
後ろの方には霞んだような紅葉が見えるのは、わずかな残り葉の楓だけである。
店の前庭は紅葉の絨毯で、これはこれでまた風情があっていい。
離れた場所から見ると前庭の続きの、落ち葉絨毯はその辺り一面を埋め尽くしている。
茶屋の上の道路から見ると、高いところにはまだ紅葉した楓があるが、今年はどこもあまり美しく紅葉しないままに、散り急いでしまったようだ。
水谷橋の辺りの紅葉は、常緑樹の緑をバックにして、優雅に枝を伸ばして美しい。
水谷橋を渡って駐車場へ戻った。
バス専用の駐車場に、昔懐かしいボンネットバスが停まっていた。
観光用の特別バスなのだろう。学生の頃市内循環バスはこの形だった。
お昼を大分過ぎていたので、もうどこかで昼食をすることができるだろうと、駐車場を横ぎって参道の方へ歩いた。