春日荷茶屋(かすがにないぢゃや)
江戸時代末期に春日大社境内において、てんびん棒に茶箱と茶釜をかけて、 赤膚焼の皿に「火打焼」という餅菓子を盛りました。
火吹き竹で火をおこし、参拝客に茶を振る舞っていた「荷茶屋」が当時名物だったと 「大和名所図会」や他の書物にもあります。
浄らかな火で煮炊きしたものを食することで、身心を浄火させてから参拝した清めの茶屋です。(春日大社公式hPより)
お腹は空いていたけれど、とりあえずと言うのが嫌で、この日は大和の晩秋を満喫した続きのようなお食事をしたくて、
私の足にしては、かなり歩きながら、万葉植物園の横の、春日荷茶屋へと目的地を決めた。
万葉植物園は園内が冬枯れのような時なのか、訪れる人は少ない。
今入園したら冬ならではの万葉植物との出会いがあるのだけれど、食後もう一か所行きたいところがあるので今回は、パスした。
お店の看板文字が、右から左へと書いているのが繋がれてきた長い時代を表しているようだ。
とうにお昼時が過ぎているので、喫茶のお客さんが多い中、私のようにお食事の人もいる。それが大抵万葉粥定食をオーダーして、料金前払いで貰った番号を呼ばれるのを待っている。
大きいテーブル席しか空いていなかったので、庭園の見える席に着く。
柚子と栗の入った竹籠がテーブルを飾っている。
右の方には椿二輪が活けてあり、気持ちを落ち着かせてくれる。
広いガラス戸の向こうに、美しい庭園が見える。庭園にもテーブル席がいくつかあって、ゆっくりと自然な中でお茶をする時間が持てる。
今月の万葉粥は、豆粥で白味噌仕立てで美味しくて、お腹からホカホカと温まってくる。
12月は長寿粥とのことだ。
お食事をする機会があるといいのだけど、年の瀬は何となく忙しいので出てこれるかどうかわからない。