奈良県内の紅葉情報を7時前の天気予報の後、NHKテレビで発信している。
「竜田川」は今見頃との表示がある。
朝から雨模様だったが、午後になって止んだので多分今度こそ最後の紅葉になるだろうと出かけた。
駐車場に近い山側の散策道から、竜田川に添って歩き始め、遠くに見えている赤い橋のところまで歩いて、向こうの橋を渡って、対岸の紅葉を楽しみながらの「もみじかり」だった。
歩き始めの山側の上は、きっと紅葉公園になっているのだろう。
被さるように紅葉した楓の天井である。
山に登る細い道はあったが、ストックを車に忘れてきたので、坂道登りには自信がなく、ただただその美しい頭上を立ち止まっては見上げるのみだった。
不安定な細い山道から整備された川沿いの平らな散策道に出てホッとする。
天が私のそぞろ歩きに見方をしてくれたように、雲が取れて青空が竜田川の川面にも差し始めた。
ラッキーである。日の差したところの紅葉は眩い朱に輝く。
朱色の橋が見えてきた。すっかり紅葉したイロハモミジの小さい葉が赤いレースのカーテンのようだ。
青空は紅葉した梢の先まで美しく見せてくれる。山側にはまだ緑の葉が残っている。
橋を正面からと、横からと撮ってみる。
向こう岸の楓の木はまだ若い。次々と植えて育てているそうだ。
山側の木の色が朱よりも黄色に近くなっているが、これは木の種類が違うのだろうか。
幹の太さなどからかなり古木であると見える。見上げると、楓の公園であることがはっきりとして、登るとどんなに綺麗だろうと思うし、平安時代からの紅葉の名所としての「竜田」の紅葉と言われる美しさを保っている。