友人から柿をいただきました。
切ってみると、中はあんこ色。
歯ごたえのある、美味しい柿でした。
「重陽の節句」は、「菊の節句」とも呼びます。
平安時代、重陽の節句は、庭に植えた菊を観賞するだけではなく様々な風習で楽しんだそうです。
不老長寿を願い邪気を払う花として日本に定着している菊。
先日、その菊をあしらったお料理をいただきました。
先ず、饗せられたのは「菊酒」。
この盃に、菊の花びらが浮かんだ日本酒を注いでいただきました。
「菊の被綿(きせわた)」にちなんだお料理も出てきました。
「菊の被綿(きせわた)」というのは、
庭の菊の花に綿を被せて一晩、綿に菊の香りのする夜露をたっぷり染みこませ、
翌朝、この菊の露を含んだ綿で肌を拭き、菊の薬効に健康と長寿を願う風習です。
菊の上に綿が
ふたを外すと
紫式部日記には、「菊の露 わかゆばかりに 袖ふれて 花のあるじに 千代はゆづらむ」 という歌があります。
なんとも風流な一品でした。
悦ばしい日に、日本料理のすばらしさを改めて知ることができて、幸いでした。
この記憶は私の中で長く留まると思います。
ちなみに2020年の 旧暦 9/9は、10月25日です。
「長芋甘酢煮」を作ってみました。
【材料】
長芋 10㎝程度2本
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調味料
水 1カップ
昆布の戻し汁 大さじ1
酢 大さじ3
砂糖 大さじ5
塩 小さじ1
酒 少々
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【作り方】
長芋の皮をピーラーで剥いて、洗ってぬめりを取り、輪切りにし、調味料とともに鍋に入れ、中火でふたをして7分間ほど煮る。
汁に浸したまま冷ます。
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あっという間に、ちょうどよい歯ごたえのものが仕上がりました。
今年は厳しい暑さの続く夏でした。
そんな中で、モミジアオイの花はたくさん咲きました。
数年前から、私は、一つの植木鉢でモミジアオイを育てています。
朝、花を確認するとカレンダーに書き込みます。
そうしないと、すぐに花の数がわからなくなりますから。
十年日記を見ると、
2018年は、9月12日、最後の16輪目が咲きました。
2019年は、9月8日、最後の32輪目が咲きました。
そして、今年は、9月18日、最後の34輪目の花が咲きました。
モミジアオイは、朝咲いて夕方にはしおれます。
この潔さがいいですね。
しおれたら、指でつまんで土に戻します。
これが、今年の最後の花
夏の終わりを感じました。