孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

ウクライナのロシア越境攻撃継続 欧米は対立激化に巻き込まれるリスクも

2024-08-18 23:18:29 | 欧州情勢

(ウクライナ軍が越境攻撃するロシア西部クルスク州で、人道物資を求めて集まる避難民=14日(AP=共同)【8月16日 共同】)

【ロシアへの越境攻撃の意図とその効果】
8月9日ブログ“ウクライナ 6日、1000人規模でロシアに越境攻撃 その意図は?”でも取り上げたウクライナ軍のロシア越境攻撃は未だ続いています。

ウクライナ側の意図については様々な憶測がなされていますが、ロシア領を占領して停戦交渉における有力なカードにしたい、ウクライナに侵攻しているロシア軍の兵力分散を図るといったことがあげられています。

上記に併せて、結果的に、ロシア国内におけるプーチン大統領の権威を失墜させてロシア社会の動揺を誘う、ロシア軍に打撃を与えられないまま戦闘が長期化し、厭戦気分が次第に強まるウクライナ国内の士気高揚を図るといった効果も期待できます。

もちろん、すべては作戦が今後もうまくいけば・・・という話ですが。
これまでのところは概ねウクライナ側が狙った線で進んでいるようです。ただ、ウクライナ領内ドネツクなどでのロシア軍の攻撃は鈍っていません。

****露の油断が招いたウクライナ越境作戦の屈辱 東部ドネツク州では露の攻勢続き戦局見通せず****
ウクライナ軍がロシア西部クルスク州への越境攻撃に着手してから10日余りが経過した。ウクライナ軍の奇襲が成功した背景には、徹底的な情報秘匿と、自国領への侵攻を想定していなかった露軍の油断があったことが判明しつつある。

ただ、従来の前線であるウクライナ東部では露軍が攻勢を維持しており、全体的な戦局の先行きはなお見通せない。

6日の越境攻撃の着手後、ウクライナ軍はクルスク州の集落82カ所と約1150平方キロを制圧した。現地に「駐屯司令部」を設置し、占領地域を維持する構えだ。露領土が他国軍に占領されたのは第二次大戦の対ドイツ戦以来で、ロシアにとっては屈辱となった。

ウクライナや欧米のメディアによると、越境攻撃は極秘裏に計画され、ウクライナ軍幹部の多くや欧米諸国にも知らされていなかった。ウクライナ軍は欧米側から供与された主力戦車などを持つ精鋭部隊を投入して越境攻撃を開始。

露軍は現地に装備が貧弱な国境警備部隊や経験の浅い徴兵しか配置しておらず、ほぼ無抵抗で敗走した。少なくとも数百人が降伏したとの情報もある。

クルスク州は第二次大戦中、「史上最大の戦車戦」と呼ばれるソ連軍と独軍の「クルスク会戦」の舞台となるなど、機甲部隊の運用に適した場所。そこに十分な戦力を配置していなかった露軍の油断は明らかだ。英国防省は16日、「ロシアはウクライナ軍の大規模攻撃への対応を準備していなかった」と指摘した。

ウクライナ軍の越境攻撃の狙いは、露領土を占領してプーチン露大統領を停戦交渉の場に引き出す▽露軍戦力を自国防衛に回させ、最激戦地の東部ドネツク州などでの露軍の攻勢を弱める▽軍・国民の戦意を高める−といった複合的なものだとする見方が強い。実際、米国によると、露軍はウクライナ侵略に投入していた一部の部隊をクルスク州に転戦させた。

ただ、露軍は現在もドネツク州で攻勢を維持。当初から目標としてきた同州全域の制圧を断念しない構えだ。米シンクタンク「戦争研究所」は15日、露軍は主力部隊を東部に残しており、「クルスク州防衛よりも東部での前進を優先しているもようだ」と指摘した。【8月17日 産経】
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露軍は主力部隊を東部に残しており、「クルスク州防衛よりも東部での前進を優先しているもようだ」・・・ロシア軍の兵力分散を狙うという点では効果があまり出ていないようにも思えます。

停戦交渉のカードとして使えるかどうかは、今後長期的にロシア領を占領し続けることができるかにかかっています。当然に今後ロシア側の反撃は強まると思います。

ウクライナ側はこの越境攻撃にこれ以上兵力を投じることは困難でしょう。占領維持のために過度に兵力を投入すれば、ただでさえ兵力が不足しているウクライナ自身の兵力分散ともなって、ドネツクなどの東部戦線が崩壊してしまいます。

ウクライナ側は現在占領している地域の維持に入ったようです。

****ウクライナ、進軍鈍化か 制圧地域の維持焦点****
米メディアは16日、ロシア西部クルスク州で越境攻撃を続けるウクライナ軍の進軍が、6日の開始当初に比べ鈍化していると報じた。ロシア軍の撃退作戦の態勢強化や制圧地域を保持するため守勢を強めたことが原因とみられる。

ウクライナは国境地帯に住む自国民保護のため制圧地域に「緩衝地帯」創設を目指す。ロシアとの交渉材料にしたいとの思惑もあり、制圧地域を長期的に維持できるかどうかが焦点だ。

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は16日、軍がクルスク州で1〜3キロ前進したと表明した。ゼレンスキー大統領は「軍は州内で基盤を固めている」と強調した。軍によると、進軍はここ数日間、1日当たり数キロにとどまる。

ウクライナ政府高官は14日、クルスク州の一部地域に「緩衝地帯」を創設する考えを明らかにした。ウクライナ側はクルスク州スジャに軍司令官事務所を設置。制圧地の長期維持に備えているとみられる。

クルスク州のスミルノフ知事代行は16日、州内の橋がウクライナ軍に破壊され、住民の避難路が分断されたと批判した。【8月17日 共同】
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ロシア社会を動揺させ、プーチン支配への不満を高めるという効果は相当程度に発揮されているようです。

****ウクライナ軍による越境攻撃続く ロシア西部では住民ら18万人の大規模避難 食料や寝具など不足との声も****
ウクライナ軍はロシア西部で越境攻撃を続けていて、ロシア側では住民ら18万人の大規模な避難が進められていますが、食料などの物資の不足を指摘する声も出ています。

ウクライナ軍の越境攻撃から逃れるため、ロシア西部のクルスク州では住民ら18万人の避難が進められています。

独立系メディアなどによりますと、避難住民らから食料や寝具が不足しているとの声が出ているということです。

首都モスクワでは、支援物資などを送る活動が始まっています。

ボランティア「いま最も必要とされているのは食料です。秋が近づいているので、暖かい衣類もとても重要です」

モスクワ市民「領土をすぐに奪還しなければなりません。われわれの国が攻撃されたのです」「ロシアとウクライナの間で起きていることは、両国にとって悲劇です。勝者はいません、誰もが苦しんでいます」

ロシアの政府系の世論調査団体によりますと、当局の行動に不満を感じると答えた人は25%と、先月下旬より7ポイント増えました。

去年6月に、民間軍事会社ワグネルの創設者・プリゴジン氏が武装反乱を起こした後に26%を記録して以来の高さとなっていて、不満の高まりがうかがえます。【8月17日 TBS NEWS DIG】
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【攻撃を許した自国防衛体制に激怒しているプーチン大統領】
ウクライナ軍の越境攻撃を許したロシア軍の防衛体制にプーチン大統領は非常にご立腹のようです。

****越境攻撃に不意を突かれたプーチン、「俺は騙された」と激怒、犯人探しが始まった****
<国境周辺にウクライナ軍が集結しているという情報がありながら、現地の治安部隊は何もしなかった。プーチンは側近を「監視役」としてクルスクに派遣したが、この部隊を立て直せるのか>

ロシア西部のクルスク州でウクライナ軍の進撃が続く中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は側近のアレクセイ・デュミンに自軍の防衛体制を監視するよう命じたと報道されている。

これについて米シンクタンクは、ウクライナの越境攻撃を防げなかった軍と国防省の上層部の責任を追及し、処分する狙いがありそうだと指摘している。

シンクタンク・戦争研究所(ISW)の分析によれば、プーチンはウクライナ軍の戦術と意図を知らされなかったことについて、「どういう経緯で、なぜ、自分は騙されたのか」突き止めようとしているという。

ISWによれば、ロシアの軍事ブロガーの間では、監視役のデュミンは「複数のロシア高官と指揮官の運命を決める」ことになるとの「憶測」が飛び交っている。(後略)【8月15日 Newsweek】
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この国防省・ロシア軍上層部の能力に関する問題は、民間軍事会社ワグネルを率いたプリゴジン氏の反乱でも再三指摘されている問題です。

【欧米 ウクライナ・ロシアの対立激化に巻き込まれるリスクも 戦術核使用へのハードルを下げるロシア】
これまでのところ、アメリカなどウクライナ支援国は、今回越境攻撃には関与していないとしていますが、ウクライナ軍が使用している武器は「自国防衛用」として欧米が供与したものを多く含んでいるでしょうから、戦闘が長期化・激化すれば、欧米側も「知らない」ではすまなくなります。

まして、激怒したプーチン大統領が戦術核の使用に・・・・といった話になると、ウクライナだけの問題ではなくなります。

****ウクライナの越境攻撃 欧米巻き込み、ロシアと対立激化のリスクも****
ロシアの侵攻を受けるウクライナ政府は16日、露西部クルスク州への越境攻撃の戦果を、停戦協議に向けた交渉材料に利用したい考えを示した。だが、ロシア側は強く反発しており、ウクライナを支援する米欧を巻き込んだ対立が激化するリスクもある。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は16日、通信アプリ「テレグラム」に「我々はロシアに大きな戦術的敗北を与える必要がある。ロシアを公平な交渉に向かわせるため、クルスクで軍事力がどのように使われているかは明らかだ」と投稿した。越境攻撃の戦果を、自国に有利な条件でロシアとの停戦協議を開始するための交渉材料にしたい意向を明示した。

ウクライナ軍は今回の越境攻撃に数千人規模の兵士を投入しているとみられ、ロシアは西側の兵器が使用されていると主張している。

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は16日、自軍部隊がクルスク州の複数の地域で1〜3キロ進軍し、ウクライナ国境から約11・5キロのマラヤロクニヤ地域で戦闘が続いていると説明。「戦況は計画通り進展している」と述べた。

また、ゼレンスキー大統領は15日、ロシアから欧州への天然ガス輸出の拠点となっているクルスク州の要衝スジャを制圧したと主張。ウクライナ軍は8月6日の越境攻撃開始以降、州内の82集落、1150平方キロを統制下に置いたとしている。事実であれば、札幌市の面積に匹敵する広さだ。

越境攻撃は、露軍の対ウクライナ攻撃の拠点に打撃を与える「自衛目的」を大義名分としており、欧米各国は静観している。ウクライナ政府高官は14日、クルスク州に防衛のための「緩衝地帯」を設ける考えも示した。

米政府はこれまで、ウクライナ軍に対して、米国が供与した長距離ミサイルでのロシア領内への攻撃は認めてこなかった。だが、今回の越境攻撃については、公の場では賛否を表明しておらず、情勢を注視している模様だ。米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は13日、ウクライナから越境攻撃について事前通告はなく、米国は関与していないと記者団に語った。

ウクライナ軍には、停戦交渉を見据えた狙いのほか、露軍の兵力分散や、自軍捕虜の解放で交換対象となる敵軍捕虜の獲得を目指す思惑もあるとみられる。ただ、ウクライナ側はスジャへの軍司令官事務所設置を表明するなど、越境が長期化して戦闘がエスカレートする可能性は否定できない。露領内での攻勢がさらに拡大すると、ロシアが戦術核の使用をちらつかせる懸念もある。

カービー米大統領補佐官は15日の記者会見で、「ウクライナの軍事作戦について語るつもりはない」とした上で、「ロシアがウクライナでの作戦に従事していた一部の部隊をクルスク州周辺に再配置している」と述べ、越境攻撃が既に戦況全体に影響を与えている可能性を示唆した。一方、ロシアが核兵器の使用を準備している兆候は見られないとしている。【8月17日 毎日】
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ロシアが核兵器の使用を準備している兆候は見られない・・・とは言うものの、プーチン大統領が核兵器使用を強く意識しているのは間違いありません。実際の使用云々以外に、西側への牽制という意味合いを含めての話ですが。

****ロシアが核戦略見直し決定、使用の歯止め外れることに懸念 その背景は、対ウクライナで核攻撃の可能性は?****
米国などがウクライナに対しクリミアなどへの米供与兵器攻撃を認めたことを受け、ロシアが態度を硬化。核兵器使用の原則を定めた軍事ドクトリンの見直しの動きを強めている。

核使用の歯止めを外すことにつながる動きに懸念が高まるが、その背景などについてロシアの安保問題に詳しい畔蒜泰助(あびる・たいすけ)笹川平和財団上席研究員に聞いた。
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ロシアの軍事ドクトリンは現在、核などの大量破壊兵器で攻撃された事態のほか、たとえ他国による通常兵器による攻撃であれロシアが「国家存続の危機」に立たされた場合、核攻撃を行う権利があると規定しているが、その見直しを巡る動きがあると伝えられている。

「プーチン・ロシア大統領は昨年10月、(南部ソチで開かれた国際討論フォーラム)ワルダイ会議でドクトリン見直しの必要性について聞かれ『その必要はない』と答えていた。

しかし、今年6月のサンクトペテルブルク国際経済フォーラムでは『今は必要ではないものの、状況が変われば、(見直しの)可能性は否定しない』と立場を変えている」

「その後、(核不拡散・軍備管理を担当する)リャプコフ外務次官が見直しの可能性に触れ、ペスコフ大統領報道官は見直しのプロセスを始めたと公式に認めた」(中略)
なぜ今、見直しの動きが出てきたのか。
「ロシアは、欧米がウクライナ支援を強化し、供与兵器によるクリミアなどへの攻撃を容認する姿勢を示していることを軍事的エスカレーションとみなしている。核のドクトリン見直しは、核使用の条件を柔軟化する姿勢を見せることで、こうしたエスカレーションに対抗する狙いがある」

「ロシアがすぐに核兵器使用の準備をしているとは思わないが、欧米のエスカレーションをロシアとして適切に『管理』していきたいという意向があるのは間違いがない」(後略)【8月14日 47NEWS】
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【「ノルトストリーム」爆破もウクライナの破壊工作 注意する必要があるウクライナの暴走】
日本を含めて西側は、ロシアのウクライナ侵攻を批判してウクライナ支援を続けています。そのこと自体は間違いではありませんが、ウクライナが無垢の被害者・犠牲者か・・・と言えば、必ずしもそういう訳でもなく、ウクライナという国は関係国への影響や後先を考えずに行動に出る傾向もあるようです。

2年前に大きな問題となったパイプライン「ノルトストリーム」爆破も結局ウクライナ側の破壊工作だったことが明らかになっています。

****ノルトストリーム爆破、ゼレンスキー氏は中止要求したが…軍総司令官が作戦強行****
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは14日、2022年9月にロシアとドイツを結ぶ海底ガスパイプラインの「ノルトストリーム」が爆破された事件について、ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官(当時、現駐英大使)がウォロディミル・ゼレンスキー大統領の中止要求を振り切り、ウクライナの情報機関が関与した破壊計画を強行したと報じた。

同紙によれば、ノルトストリームの破壊計画は22年5月、ロシアの侵攻を一時食い止めたことを祝うウクライナ高官らの「酒席」で提案された。当初は計画を承認したゼレンスキー氏だったが、情報を入手した米中央情報局(CIA)に再考を求められ、中止を命じたという。ザルジニー氏は部隊が作戦を開始したら連絡は取れないとし、中止は不可能だと訴えた。

作戦では、レンタルしたレジャー用ヨットに現役兵士や民間人ダイバーら6人が乗り込んだ。1人は女性で、休暇を楽しむグループを装うためだったという。費用は約30万ドル(約4400万円)。ドイツ当局の捜査ではヨットから指紋やDNAなどが検出された。

発生直後、破壊に欧州と対立するロシアが関与したとの臆測が一部で広がったが、ドイツ当局の捜査が進み、ウクライナ側の関与が指摘された。ザルジニー氏は同紙の取材に関与を否定した。逮捕状が出たウクライナ人の容疑者は、すでにポーランドからウクライナに出国しており、ウクライナ側が引き渡しに応じる可能性は低いという。【8月15日 読売】
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ウクライナ侵攻以前、ロシアが欧州向けのガス供給を止めて、ロシアが資源を使って欧州に圧力をかけていると騒がれたことがありますが、ガス取引に詳しい者に言わせれば、これも経由地のウクライナがカネも払わずに勝手にガスを抜き取る行為を行っていたことへのロシア側の経済的対策という側面が強いとか。

上記ノルトストリームが作られたのも、そうしたウクライナの身勝手な行為に業を煮やしたロシア・ドイツがウクライナ抜きでガス輸送する手段を必要としたためです。

今回のロシア越境攻撃を含めて、西側諸国はウクライナ支援という基本姿勢は維持しつつも、ウクライナの暴走に巻き込まれるリスクには注意する必要があります。

なお、今回越境攻撃で部分的な停戦交渉の予定が頓挫したという話もあるようです。

****ウクライナとロシアとの部分的な停戦交渉の予定が越境攻撃で頓挫****
ウクライナとロシアの間で部分的な停戦に向けた交渉が進められる予定だったものの、ウクライナ軍による越境攻撃で頓挫したとアメリカメディアが報じました。

ワシントン・ポストによりますと、ウクライナとロシアの代表団は今月、カタールの仲介で互いのエネルギー関連施設への攻撃を停止するための交渉を行う見通しだったということです。

しかし、ウクライナがロシア領内への越境攻撃を仕掛けたことを受けて、ロシア側が「時間が必要だ」として延期を申し入れたと伝えています。

ウクライナ側は越境攻撃の後も代表団を派遣する意向を示したものの、仲介国のカタールが「有益な交渉とはならない」として拒否したとも報じています。

ウクライナ大統領府はワシントン・ポストに対し「交渉はオンライン形式で22日に行われる」と説明したとしていますが、ウクライナによる越境攻撃が続くなかで実現するかは不透明です。【8月18日 テレ朝news】
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