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お読み下さっている皆さま、こんにちは!
新年第二弾として紹介する御本は、こちら! なんですが……。
「ネーさ、はぎれェ、わるいでスよゥ?」
それがね、テディちゃ、難関なのですよ、この御本。
事情はおいおい説明するとしまして……はい、どうぞ!
―― 幕末維新の暗号 ――
著者は加治将一さん、’07年5月に発行されたものです。
副題が『群像写真はなぜ撮られ、そして抹殺されたのか』。
「ばくまつゥ~?」
そこがね、私たちにとって問題なのですよ、テディちゃ。
プロフィールで表示しておりますが、
私たち、バリバリの多摩っ子です。
「うんッ、たまッこでス!」
多摩――昔は武州とも称されましたが、
近代日本史で武州一帯と係わりある人物というと、
なんといっても……
新撰組!
「しんせんぐみッ!!」
私たちの住むこの辺り、
ちょっと歩けば、新撰組に所属していた隊士さんの実家さん、
親戚さんや、関連史跡に当たる土地柄、なんですね。
ですから、ついつい、歴史の御本を読んでいても、
彼らに肩入れしちゃうんです。
そうしますと……薩摩とか長州がどうの、
同盟やら仲違いがどうの、
そこらへんが実感し難いんです。
おまけに、薩摩も長州も、西日本だから……
「たまからはァ、とおいでスゥ」
ですが、めげてはいられません。
幕末・維新期の歴史を改めて学ぶいい機会だわ!
頑張って読みましょう!
えーと……この御本は、
ノンフィクション風に書かれたフィクション、ですね。
主役は、おそらく幕末に撮られたであろう、
一枚の群像写真。
『フルベッキ写真』と呼ばれ、
維新の立役者たちが一堂に会していると主張する人もいるとか。
西郷隆盛、森有礼、大久保利通、井上馨、岩倉具視、
桂小五郎、大隈重信、そして勝海舟……。
「わッ、ほんとォ?」
本当なのか否か、
写真を送りつけられた作家の望月さんは、
群像写真と文献を付き合わせ、
真贋鑑定作業に取りかかる、というストーリー。
……うむ、何人かは確かに維新で活躍した人物のようだ、
こちらと、この顔も、もしかしたら?
いやしかし、証拠はどこにある?
――明治は遠くなりにけり――
確定できる資料はありません……。
ミステリの体裁を採っているので、
あまり詳しくは書けませんが、
歴史ミステリ好きな御方にはお奨めです。
わあ、西郷隆盛ってこんな偉丈夫さんだったのかなあ、
と写真を頼りに想像するのは楽しゅうございます。
「むかしの、おしゃしん、おもしろいでスねッ」
著者の加治さんは、
坂本龍馬に関する御本も書いておられるようです。
そちらも読んでみたいですね。
「ふゥ~、いしんはァ、なぞがァ、いッぱいィなのでス……」