テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

魅惑のバービー。

2008-01-27 22:53:41 | その他
「わほッ♪
 きゃわゆいィ~!
 ネーさ、かわゆいィ~おにんぎょさんでス!」

 こちらはバービー人形ちゃん、なんですよ、テディちゃ。

 先日、新宿伊勢丹本店の
 《サロン・デュ・ショコラ》へ行きました折り、
 同じフロアの子供服売り場に
 バービーショップがありました。

 お人形が3体ディスプレイしてあって、
 あんまり可愛いので、パチリ、してみたんです。
 
「えいが、みたいでスゥ!」

 スカーレット・オハラ、ですね。
 それとも『サブリナ』のオードリーでしょうか。

 他には、
 シャネル風のツイードスーツを着たブロンドのバービーちゃん、
 着替えや小物一式がセットになっている
 ブルネットのバービーちゃんも
 ウィンドウに展示してありました。

 バービー人形についての専門知識は全くありませんが、
 実物を目にすると、
 可愛い!!
 と叫びたくなります。
 世界中にコレクターがいるのも、頷けますね。

「い~なァ、い~なァ、
 テディちゃもォ、どれすゥ、ほしいィなァ~」

 ……え?

「ひらひらのォ、
 おはながついてるゥ、
 どれすッ!」

 き、着るのっ?!

「うゥん、かざッておくのでス」

 そ、それなら、ま、いいか……。

「これくたーへのォ、
 だいいッぽ、でスッ!」

 それはダメッ!!危険過ぎますっ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《楽園》の涙。

2008-01-27 13:54:31 | ブックス
 さあ、本日は上下2冊から成る大作です!
 読み応え、ありますよ!

「おもいィ~でスゥ、ネーさ」

 重くて長いけれど、
 ここには1ページの無駄もないんですよ、テディちゃ。
 はい、御紹介いたしましょう!



             ―― 楽園 ――


 
 著者は宮部みゆきさん、’07年8月に発行されたものです。
 主人公の名は前畑滋子さん――
 おや、どこかで聞き覚えがあると思う御方もいるでしょう。
 それもそのはず、
 彼女は宮部さんの御作『模倣犯』に登場した人物です。

「じゃッ、え~とォ、これはァぞくへん、でスかァ?」

 前畑さんの《その後》は描かれていますが、
 『模倣犯』の続編と言ってよいのかどうか……。
 かつての《事件》は様々な形で文中にせり上がってきます。
 前畑さんを含め多くの人々が事件の後遺症を引きずっています。
 ですが、前畑さんの前に現れたのは、
 以前の事件とは全くかかわりない或るご婦人。

   息子のことを知りたい。
 
   もう亡くなってしまった我が子が遺した、
   この画の意味を、知りたい。

 当初は気乗りしなかった前畑さんでしたが、
 風変わりな依頼を引き受けることにしました。
 何故って、心配になってしまったから。
 
 この人を放っておいたら
 誰か腹黒い人間に毟られてしまうに違いない――
 その危険を前畑さんは看過できなかったのです。

「うんうんッ!」

 しかし、踏み入ってみれば、万事が手探り。
 画の真意、真実を知るのは容易なことではありません。
 亡くなった少年はいったい何を見たのか。
 彼が描いたこの光景、
 この画は、偶然の産物ではないのか? ないのだとしたら、
 ……犯罪が埋もれているのだろうか。

 昔の事件ではその闇の深さに『負けた』と考えている前畑さん。
 では、今度の闘いは?

 読んでいる間中、
 脳裏から離れなかったのはゴーギャンの絵画でした。
    
    『我々はどこから来たのか 我々は何者なのか
     我々はどこへゆくのか』 (現在は米の美術館に蔵)

 画家が夢見た《楽園》、
 苦い涙を以って辿り着いた画布の上に群れる《我われ》。

 前畑さんが終(つい)に見定める《楽園》とは、何なのか。

 
 力作です!
 この力作に応えるために、
 睡眠時間を削ってでも、読みましょう!
 
「えッ、ねむくてもォ?」

 読むうちに、眠気も吹き飛びます!
 新たな事件の顛末はいかに?
 
 おそらくは、
 非常に冒険的な意図のもとに書かれたであろうドラマです。
 著者宮部さんのチャレンジャー魂に拍手を!

「ふァいッ、ぱちぱちぱちッ!」

 いつかまた、私たちは前畑さんと出会うことがあるのでしょうか?
 出来ればそれが、あまり遠くない日でありますように――
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする