またも新味？プリングルズ♪

「で、できゃッ！」

　はい、またまた懲りずに買ってしまいました。
　プリングルズの、えーと、
　『マスタード　マヨネーズ　ポテト』です。
　期間限定のお味だそうですよ、テディちゃ。

「くいしんぼッでスね、ネーさ」

　否定はしませんわ、おほほほほ。

　いえいえ、おっほん、
　それはさておき、
　この『マスタード　マヨネーズ　ポテト』味、
　よく分からないんですけど、
　販売は、ローソン限定なのかも？
　セブンイレブンやファミリーマートでは見かけなかったので……
　ネーさのリサーチ不足とも考えられますが。

「それよりィ、いただくのでスよッ」

　そうですね、程よくお腹も空いていることですし、
　食べてみましょう。
　いただきまーす！

「いただくでスゥ～」

　　　　　（ばりばり　もぐもぐ　ぱりりん　がつがつ）

　うむ？
　これは、ずいぶん……薄味ぽい、かな？
　マスタードはほんのり、マヨネーズはうっすら、という感じで
　プリングルズにしては主張が弱めですねえ。
　もっとキツイお味かと想像していました。
　でも、これはこれで、なかなか美味しゅうございますから、
　薄いお味が好みの御方には
　気に入っていただけるでしょう。

「うすあじィだとォ、たァくさん、たべられるのでス♪」

　そうとも言えますね。
　新年会のテーブルに、
　入手可能なプリングルズ各種をズラーリ揃えてみる、なんて
　いかがでしょう？
　話題作りになりますし、
　パッケージがカラフルで、目立ちますでしょ。

「つぎはァ、どんなァおあじがでるのでスかッ♪」

　こまめにコンビニをチェックしなくちゃね。

ぽこぽんぽん、鳴るは鼓よ、狸の鼓。

　危険です。
　京都ＬＯＶＥ，京都大好き、京都恋しさに日夜涙を流す方々には、
　非常に危険な御本です。

「うむゥ、きょうとのほん、なのでスね、ネーさ」

　京都を舞台にした御本なんですよ、テディちゃ。
　京都と切っても切り離せない御本である、とも言えますね。
　はい、本日ご紹介しますのは、
　京都という都がなければ決して生まれなかったでありましょう、
　こちらです！


　　　　　　　　　　――　有頂天家族　――


　著者は森見登美彦さん、’０７年９月に刊行されたものです。

　時は現代、
　ところは京都（時々大阪）、
　下鴨の森に住まう或る家族がございました――

「べべん、べんッ♪」

　或る家族、と申しましても、
　人間ではありません。
　狸。
　狸の一家が、この物語の主人公さん。
　
　が、不幸はそれぞれ、と異国の文豪さんも評しましたように、
　この狸さん一家の苦境も複雑です。

　狸界にそのヒトありと知られた
　父・下鴨総一郎が、
　いったいなぜまた、
　あっけらかんと狸鍋の具にされてしまったものか――
　父を慕い、惜しむがゆえの、
　深い哀切の念が一家に捩じれをもたらします。

「たぬきぱぱさん、かわいそォでスゥ……」

　この物語はミステリだと、言ってもよいかもしれません。

　父さん、どうして（ホワイ？）、
　何がどう転がって（ハウ？）
　狸鍋になんかされちゃったんだい？
　
　偉大なる母に守られ、
　お互い口には出さずとも、
　その思いは残された息子たちの胸に澱み、
　狸界の一大イベントを機として、
　京の都を揺るがすことに！

「ひゃあッ、すごすぎッなのでスッ！」

　想い起こされますね、京都の町、鴨川の流れ。
　旅行した折に私たちが眺め、歩いた四条の通、
　八坂の門や、三条の橋、先斗町、大丸デパート、錦市場……

「たのしかッたでス！」　

　京都の地図を傍らに置いて読めば、
　臨場感はいや増します。
　狸さんたち、わっせわっせと駆け回るので、
　ついてゆくのが大変ではありますが。
　でも、ついてゆかなきゃ、損！
　壮大な《父恋し》の物語は、
　長大な叙事詩の幕開けです（たぶん）。

「ほぺッ？」

　既に第二部の執筆が始められているんだそうですよ。
　下鴨家の四兄弟、新作ではどうなってるんでしょう？
　都の明日を左右する天狗界にもニューウェーブが？
　
　京都大好きさんならば、
　ぜひぜひ読んでみなくては！
　固有名詞（何々寺や、何々通りの何店など）も頻出します。
　町の情景が瞼の裏に浮かんで……

「きょうとォ、いこうッ！なのでスよ」

　はらはらどきどき、全編ぷふふ、の
　類い稀れなる狸咄。
　きっと、きっと、御満足できますよ！

「ぽこぽーんッ♪」