「みぎよォしッ! ひだりィよォしッ!
しゅッぱつゥ、しんこうゥでスよッ!」
いつになく張り切っているのは運転士・テディちゃ、
そして車掌は、私ネーさでございます。こんにちは~!
本日御紹介、いえ、ご案内いたしまするは、
「ぴぴィ~ッ! どあァ、しまりまスゥ!」
はい、こちらを、いえいえ、こちらへ、どうぞ~!
―― 東京箱庭鉄道 ――
著者は原宏一さん、’09年5月に発行されました。
箱庭鉄道……鉄道好きさんには、もうググッと来てしまう題名ですね。
「おこりまス!
てつどうがァ、でてこなかッたらァ、おこりィまスよゥ!」
その点は大丈夫!
題名と内容が一致しない御本もありますが、
こちらは正真正銘、或る《鉄道》の物語、なのですから。
《あなたの手腕で、鉄道を作っていただけませんか?》
そう言われたら、さあ、どうしましょう?
妹尾順平(せのお・じゅんぺい)さんは、大いに呆れ、怪しみ、
しかし……心のどこかから声がするのを感じるのです。
面白そうじゃないか!と。
しかも!
用意された資金は400億円ですって?!?
「よよよッ、よんひゃッ? あぷッ」(←舌を噛んでしまいました)
嘘か?と思ったら、そうではない……?
出資者さんは、さっそく妹尾さんに準備資金として
1億円を提供しました。
もとは広告代理店に勤めていた妹尾さん、決意を固めます。
よし! やってやろうじゃないか!
鉄道を、つくろう!
この東京に!
「うむうむッ!
よんひゃくおくえんあればァ、しんぱいィむようッ!」
いえ、テディちゃ、それがそうも行かないのよ。
妹尾さんが調べてみたところによるとね、
東京の郊外に鉄道を敷設した場合、
1キロあたりに要する費用は80億~100億円。
リニア新幹線の場合は、1キロあたり172億円。
東京都心部の地下鉄になると、もっとすごくて、
都営大江戸線の場合は1キロあたり300億円もかかったそうです。
「い、いちきろさんびゃッあわわわわッ」(←失神寸前?)
となると……400億円という巨額のお金があっても、
いえ、400億円しかない、のですから、
長大な鉄道は作れっこありません……
出資者へのプレゼンテーションを控えて、
妹尾さんは案を練ります。
400億円の資金で可能なのは、全長4、5キロの、ミニ鉄道。
それを、東京のどこに造るか?
華やかでにぎやかな、新宿?
多摩川に近い世田谷の田園?
「ふむゥ~、どッちもォ、よさそうゥでス!
ちびでんしゃはァ、きゃわゆいィでスよゥ~♪」
ところが。
出資者さんは、GOサインを出してくれませんでした。
「えええェッ?
なにがァ、たりないィのでスかッ???」
妹尾さんも、同じように悩みます。
何が足りないんだろう?
出資者さんは、どんな鉄道を望んでいるんだ?
悩みに悩んだ妹尾さんとスタッフさんたちが、
ようやく答えをつかみ、大きな山を越えたと思ったとき、
そこにはさらなる難題が――
「ううゥッ、てつどうはァ、やまありィ、たにありィ~……」
マニア度の差はあれ、
鉄道好きな御方なら一度は夢見る《自作》鉄道プロジェクト。
こんな車両を、
こんな路線で、
作ってみたら、走らせてみたら――?
妹尾さんたちのミステリアスな箱庭鉄道、
行きつく先はどこなのでしょう。
鉄道好きさん、必読!
ミステリ好きさんにも、おすすめの一冊です!
「ちびてつどうゥッ、
しゅッぱつゥいたしまスゥ~!」
しゅッぱつゥ、しんこうゥでスよッ!」
いつになく張り切っているのは運転士・テディちゃ、
そして車掌は、私ネーさでございます。こんにちは~!
本日御紹介、いえ、ご案内いたしまするは、
「ぴぴィ~ッ! どあァ、しまりまスゥ!」
はい、こちらを、いえいえ、こちらへ、どうぞ~!
―― 東京箱庭鉄道 ――
著者は原宏一さん、’09年5月に発行されました。
箱庭鉄道……鉄道好きさんには、もうググッと来てしまう題名ですね。
「おこりまス!
てつどうがァ、でてこなかッたらァ、おこりィまスよゥ!」
その点は大丈夫!
題名と内容が一致しない御本もありますが、
こちらは正真正銘、或る《鉄道》の物語、なのですから。
《あなたの手腕で、鉄道を作っていただけませんか?》
そう言われたら、さあ、どうしましょう?
妹尾順平(せのお・じゅんぺい)さんは、大いに呆れ、怪しみ、
しかし……心のどこかから声がするのを感じるのです。
面白そうじゃないか!と。
しかも!
用意された資金は400億円ですって?!?
「よよよッ、よんひゃッ? あぷッ」(←舌を噛んでしまいました)
嘘か?と思ったら、そうではない……?
出資者さんは、さっそく妹尾さんに準備資金として
1億円を提供しました。
もとは広告代理店に勤めていた妹尾さん、決意を固めます。
よし! やってやろうじゃないか!
鉄道を、つくろう!
この東京に!
「うむうむッ!
よんひゃくおくえんあればァ、しんぱいィむようッ!」
いえ、テディちゃ、それがそうも行かないのよ。
妹尾さんが調べてみたところによるとね、
東京の郊外に鉄道を敷設した場合、
1キロあたりに要する費用は80億~100億円。
リニア新幹線の場合は、1キロあたり172億円。
東京都心部の地下鉄になると、もっとすごくて、
都営大江戸線の場合は1キロあたり300億円もかかったそうです。
「い、いちきろさんびゃッあわわわわッ」(←失神寸前?)
となると……400億円という巨額のお金があっても、
いえ、400億円しかない、のですから、
長大な鉄道は作れっこありません……
出資者へのプレゼンテーションを控えて、
妹尾さんは案を練ります。
400億円の資金で可能なのは、全長4、5キロの、ミニ鉄道。
それを、東京のどこに造るか?
華やかでにぎやかな、新宿?
多摩川に近い世田谷の田園?
「ふむゥ~、どッちもォ、よさそうゥでス!
ちびでんしゃはァ、きゃわゆいィでスよゥ~♪」
ところが。
出資者さんは、GOサインを出してくれませんでした。
「えええェッ?
なにがァ、たりないィのでスかッ???」
妹尾さんも、同じように悩みます。
何が足りないんだろう?
出資者さんは、どんな鉄道を望んでいるんだ?
悩みに悩んだ妹尾さんとスタッフさんたちが、
ようやく答えをつかみ、大きな山を越えたと思ったとき、
そこにはさらなる難題が――
「ううゥッ、てつどうはァ、やまありィ、たにありィ~……」
マニア度の差はあれ、
鉄道好きな御方なら一度は夢見る《自作》鉄道プロジェクト。
こんな車両を、
こんな路線で、
作ってみたら、走らせてみたら――?
妹尾さんたちのミステリアスな箱庭鉄道、
行きつく先はどこなのでしょう。
鉄道好きさん、必読!
ミステリ好きさんにも、おすすめの一冊です!
「ちびてつどうゥッ、
しゅッぱつゥいたしまスゥ~!」