テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ヒヨッコさんの、流星サーチ。

2009-10-29 23:08:38 | ブックス
 こんにちは、ローソンへ『リラックマスープマグ』を引換えに行ったら、
 当店では品切れですので取寄せになります、と言われ、
 愕然としたネーさです……品切れ? 品切れですってぇ~?!?

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!
 ネーさ、がまんしてェ、まつのでスよゥ!」

 そうね、入荷予定の11月5日まで、耐えてみせましょう。
 その間、耐える私たちを支えてくれるのは、やはりBOOKS!
 さあ本日は、こちらの御本を、どうぞ~!



               ―― 流星さがし ――



 著者は柴田よしきさん、’09年8月に発行されました。
 御本冒頭に登場するのは、柴田さんの作品ではお馴染みの、

「くんッ! くんかッ、くんかッ!
 におうゥでスッ!
 でッきゃいィやつのォ、においィがするでスよッ!」

 あ~、それはきっとサスケくんの匂いなんじゃないかしら、テディちゃ?

「さすけッ??」

 サスケくんというのは、チャウチャウ犬なんですよ。
 飼い主は京都の北、山里に暮らす作家の
 浅間寺龍之介(せんげんじ・りゅうのすけ)先生。
 
 柴田さんの作品では『猫探偵 正太郎の冒険』シリーズの他、
 所々で顔を出す、いえ、主役顔負けの活躍をされる浅間寺先生ですが、
 この御本での主人公さんは、
 浅間寺先生が中学教師をしていた時代の教え子さん――

 弁護士の、成瀬歌義(なるせ・うたよし)くんです。

「むむッ、べんごしィ!
 えりーとさんッ、でスかッ」

 歌義さん、エリート街道快走中!の法律家さんとは
 違った路線を歩んでいるようです。

 京都の個人事務所で働いていたのですけれど、
 このたび、東京の大きな弁護士事務所へ武者修行に出立したのです。

「うむゥ、ごくろうゥでござるッ!
 なにかとォ、くろうがァ、おおかろうのゥ~」

 浅間寺先生もその点を心配しています。
 歌義、うまくやっているだろうか……?

 残念ながら、
 その心配、まったくの的外れ、というわけでもありません。

「とうきょうゥ、でスからねェ~」

 大きな弁護士事務所での仕事は
 面食らうことも多いですし、
 京都に居た時のように四季の移り変わりを意識する余裕もなくしがち……
 それでも、歌義くん、踏ん張ります。
 できることから、こつこつと!

「せんりのみちもォ、いッぽからァ、でスねッ♪」

 こつこつ進む歌義くんの持ち味が発揮される
 表題作品『流星さがし』、
 探偵猫・正太郎くんも住んでいるという
 神楽坂を舞台にした『白い彼岸花』……
 個人的には、この『白い彼岸花』の御話がとても好きです。
 塀の角から、正太郎くんがニャアと現れそうな、
 《東京》の物語だなぁと感じましたよ。

 ミステリ作品ではありますが、
 ミステリアスな色合いの、
 《ひとのこころ》の在り処を探し、必死に追い求める、
 駆け出し弁護士・歌義くんの成長譚でもあるのでしょうか。
 続編……ありそうです!

「にゃんこたんていィ、しょうたろうくんのォ、ふぁんのかたがたはァ」

 読むべし!な一冊です。
 ぜひ!
 
コメント
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