テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

2012新春特別企画!《黄金色い依頼人》その2!

2011-12-31 23:30:06 | 2012も!新春特別企画♪
 さてさて、前回よりの続き、でございます。

 あかあかと燃える暖炉、
 テーブルの上の御馳走と、
 友人たちとの団欒と。
 今年こそ!
 ああ、今年こそは、穏やかに年を越せるものと思っていた、
 ここベイカー街で――

 名探偵テディちゃムズは、
 大晦日の夜に訪れた依頼人を目にして、
 まあ、びっくり!
 
   

「きらぴかッ、だねェッ!」

 シロクマのユキノジョン・H・ワトソン博士も、
「すごっ!」

 そして虎くんは、
「ぐるる~がるる~…?」(←訳:きみは~もしや~…?)

  

「そう!
 ぼく、ドラゴン!」

  

「どらごんッ!」
「ひゃあ! ほんもの!」
「がるるぐるぐる!」(←訳:龍なんだよねっ!)

 ええ、本物の龍。
 ドラゴン。
 名探偵テディちゃムズのもとへ、
 やって来たのは、龍なのでした。
 
 驚いたり、慌てたりしながらも、
 テディちゃムズは龍に椅子と紅茶をすすめます。
 それで、御用の向きは?
 『ひとを探している』とのことでしたが……?

「はいっ!
 ぼく、ダディを探してるんです!」

「だだッ? だでィッ??」
「それは、えーと、パパっ?」
「ぐるるぐるがるるる?」(←訳:お父さんドラゴン?)

「うん、実は……」

 ぽわわ、と溜め息の代わりに小さな炎を吐いて、
 ドラゴンくんは説明いたします。

 半年も前の出来事だったでしょうか。
 父ドラゴンは、
 端役ではありましたけれど、
 映画に出演するためロンドンへ行くと言って旅立ったきり、
 音信不通になってしまいました。
 ああ、ダディはどうしちゃったのだろう?
 今どこに居るんだろう?

「ふんふんッ? それはァ、なんていうえいがァなのォ?」

 ドラゴンくんいわく――
 《魔法使いクマリー・ポッター》!

  

 おお!《クマリー・ポッター》!
 世界的ヒット映画シリーズの最新作には、そういえば……

「あッたねッ、どらごんのォ、でてくるゥしーんがッ!」
「あのドラゴンさんが?」
「ぐるがるる?」(←訳:行方不明?)

 人探しならぬ、ドラゴン探し?
 名探偵テディちゃムズも、うう~む、と首を傾げます。
 
 クマリー・ポッターの物語のように、
 魔法の杖を一振りすればヒントが空から降ってくる、
 という具合にはゆきません。
 ドラゴンの習性は?
 ドラゴンが隠れそうな場所は?
 くまブリタニア百科事典“D”の項目に
 そういった情報は掲載されているでしょうか?
 
 重たい事典と格闘する名探偵テディちゃムズ!
 と、ドラゴンくんは、
 白い炎を、ぽふー!と噴いて 
 
「ヒントなら、ぼく、持ってますー!」

 
  ~その3!に続く!~
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