「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむゥ! ちかづくゥ~しょうねんばッ!」
「がるる!ぐるがるるる?」(←訳:虎です!決着つくかな?)
こんにちは、ネーさです。
ジロ・デシ・イタリアの総合優勝候補も絞られてきました。
第16ステージでは首位の選手さんがトイレタイムのため
大幅にペースダウン!という前代未聞の椿事が発生、
そして今日はドロミテアルプスで激坂レース!
誰がトップを獲るのか、結果を心待ちにする一方で、
さあ、読書タイムです♪
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
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―― あとは野となれ大和撫子 ――
著者は宮内悠介(みやうち・ゆうすけ)さん、2017年4月に発行されました。
『カブールの園』で三島由紀夫賞を受賞したばかりの著者・宮内さんの、
最新刊がこちら!なんですけど……
「えすえふゥ、でスかァ?」
「ぐるるぅ?」(←訳:政治劇ぃ?)
そうなのよね、
この御本はどのジャンルに属するの?と問われたら、
さて、どう説明したらいいんでしょう。
現実的であり、まったく架空でもある設定。
ファンタジーともSFとも言えそうな物語なのに、
私たち読み手はひしひしと
恐怖と危機感を覚えます。
これは、明日、我々の身にも起こり得る事柄ではないのか……?
「だからァ、はらはらァ、しちゃいまス!」
「がるぐるる!」(←訳:心配なんだ!)
物語の舞台となるそこは、砂漠の国。
アラルスタンという、
中央アジアの小国です。
ソビエト連邦の末期に
政治的な思惑から建国されたアラルスタンは、
いまもまだまだ、“国”としての形と方向を定められず、
摸索を続けている最中。
「げんきはァ、あるんでスけどォ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:町は賑やかだし!)
ええ、人の往き来も盛んで、
活気がある――ように見える首都の繁華街。
しかし、そこで異変が起きました。
民衆の注目を浴び、
演説を始めたのは
国家の舵取りを担う、大統領。
彼を狙って
……銃弾が!!
「えええッ?」
「がるぅ!」(←訳:うそぉ!)
舵取りを喪った若い国が
沈没するのは必定、と誰もが思うでしょう。
無思慮無気力な議員たち、
信念なき官僚たち、
好機を窺う無法集団たち。
もう、国が亡びるのは時間の問題か……
「そッ、そんなのォ~!」
「ぐるるぅ!」(←訳:いやだぁ!)
そのとき、国を、
いえ、“自分たちの居場所”を護るべく
立ち上がったのは。
女の子たち。
「ふァ?」
「がる?」
初代大統領が愛妾たちを住まわせていた《後宮》は、
現在、行き場を持たない少女たちが暮らし、
毎日勉強に励んでいました。
国が、町が、滅んでゆくのを
ただ見ているだけ――なんてこと、できるもんか!
誰も守ってくれないんなら、
いっそ、あたしたちの手で!
「そッ、そッちィでスかッ!」
「ぐるがる!」(←訳:発想斬新!)
傾く国家を、どう立て直すか。
再生させ、大地にすっくと立ち上がるか。
政治エンタと言えなくもない壮大な物語ですが、
私ネーさは《宝塚》を連想いたしましたよ。
少女たちが沙漠に築く“夢の国”の理念は、
「きよくゥ! ただしくゥ!」
「がるる!」(←訳:美しく!)
砂漠にそびえるのは、
蜃気楼に揺れる幻の楼閣か、
本物のオアシスか。
冒険と挑戦の快作、
宮内さんファンの皆さま、
ぜひ、一読を♪
むむゥ! ちかづくゥ~しょうねんばッ!」
「がるる!ぐるがるるる?」(←訳:虎です!決着つくかな?)
こんにちは、ネーさです。
ジロ・デシ・イタリアの総合優勝候補も絞られてきました。
第16ステージでは首位の選手さんがトイレタイムのため
大幅にペースダウン!という前代未聞の椿事が発生、
そして今日はドロミテアルプスで激坂レース!
誰がトップを獲るのか、結果を心待ちにする一方で、
さあ、読書タイムです♪
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

―― あとは野となれ大和撫子 ――
著者は宮内悠介(みやうち・ゆうすけ)さん、2017年4月に発行されました。
『カブールの園』で三島由紀夫賞を受賞したばかりの著者・宮内さんの、
最新刊がこちら!なんですけど……
「えすえふゥ、でスかァ?」
「ぐるるぅ?」(←訳:政治劇ぃ?)
そうなのよね、
この御本はどのジャンルに属するの?と問われたら、
さて、どう説明したらいいんでしょう。
現実的であり、まったく架空でもある設定。
ファンタジーともSFとも言えそうな物語なのに、
私たち読み手はひしひしと
恐怖と危機感を覚えます。
これは、明日、我々の身にも起こり得る事柄ではないのか……?
「だからァ、はらはらァ、しちゃいまス!」
「がるぐるる!」(←訳:心配なんだ!)
物語の舞台となるそこは、砂漠の国。
アラルスタンという、
中央アジアの小国です。
ソビエト連邦の末期に
政治的な思惑から建国されたアラルスタンは、
いまもまだまだ、“国”としての形と方向を定められず、
摸索を続けている最中。
「げんきはァ、あるんでスけどォ!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:町は賑やかだし!)
ええ、人の往き来も盛んで、
活気がある――ように見える首都の繁華街。
しかし、そこで異変が起きました。
民衆の注目を浴び、
演説を始めたのは
国家の舵取りを担う、大統領。
彼を狙って
……銃弾が!!
「えええッ?」
「がるぅ!」(←訳:うそぉ!)
舵取りを喪った若い国が
沈没するのは必定、と誰もが思うでしょう。
無思慮無気力な議員たち、
信念なき官僚たち、
好機を窺う無法集団たち。
もう、国が亡びるのは時間の問題か……
「そッ、そんなのォ~!」
「ぐるるぅ!」(←訳:いやだぁ!)
そのとき、国を、
いえ、“自分たちの居場所”を護るべく
立ち上がったのは。
女の子たち。
「ふァ?」
「がる?」
初代大統領が愛妾たちを住まわせていた《後宮》は、
現在、行き場を持たない少女たちが暮らし、
毎日勉強に励んでいました。
国が、町が、滅んでゆくのを
ただ見ているだけ――なんてこと、できるもんか!
誰も守ってくれないんなら、
いっそ、あたしたちの手で!
「そッ、そッちィでスかッ!」
「ぐるがる!」(←訳:発想斬新!)
傾く国家を、どう立て直すか。
再生させ、大地にすっくと立ち上がるか。
政治エンタと言えなくもない壮大な物語ですが、
私ネーさは《宝塚》を連想いたしましたよ。
少女たちが沙漠に築く“夢の国”の理念は、
「きよくゥ! ただしくゥ!」
「がるる!」(←訳:美しく!)
砂漠にそびえるのは、
蜃気楼に揺れる幻の楼閣か、
本物のオアシスか。
冒険と挑戦の快作、
宮内さんファンの皆さま、
ぜひ、一読を♪