テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

花咲く春へと。

2018-01-05 22:17:39 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス~!
 れんきゅゥだけどォ~!」
「がるる!ぐるがるるぐる!」(←訳:虎です!読書タイムです!)

 こんにちは、ネーさです。
 お正月休みに続いて、今年最初の連休が来ましたね。
 寒波が緩んでくれることを期待しながら、
 さあ、こちらも今年初!の読書タイムは、
 アートなノンフィクション作品を、どうぞ~♪
 
  



        ―― 名画の中の植物 ――



 著者は大場秀章(おおば・ひであき)さん、2017年9月に発行されました。
 『《美術》の植物学への招待』と副題が付されています。

「ふむふむゥ! おしょうがつのォ、おはなァといえばッ」
「ぐるるがる~?」(←訳:福寿草とか~?)

 日本人の私たちにとっては、
 季節の花を表現する《花鳥画》という“花の絵画”があり、
 また、華道・茶道でお花が用いられることから
 “花を愛でる”作法も確立している、
 と申せますけれど……

 西洋にもありますね、
 《ボタニカル・アート》
 と呼ばれる絵画作品が。

「えーとォ、ゆうめいィなのはァ、はるッ、でスゥ!」
「がっるぅるぅるぐるる!」(←訳:ボッティチェリさんの!)

 著者・大場さんは御本の冒頭で、
 ボタニカルアートを

    植物を描くことを目的として描かれたもの

 と定義しています。

 その定義に、ボッティチェリさんの代表作
 『プリマヴェーラ(春)』が
 ぴったり納まるか、というと――

「むゥ? びみょうゥでスかッ?」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:難しいところだね!)
 
 しかし、大場さんはこうも述べています。

    普通の芸術絵画とボタニカルアートの境界は
    かならずしも明確ではない。

 肝心なのは、
 画家さんが“まなざし”を持っていたか否か。

 添え物や、
 背景の一部ではなくて。

 はっきり、
 この花を描こう!
 この樹木を、ツルを、
 葉の色合いや形をこう描こう!
 という意図と眼差しを
 画家さんが持っていたこと。

「じゃあァ、もッていたんでスねッ!」
「がっるぅるぅるぐるる!」(←訳:ボッティチェリさんは!)

 ええ、ボッティチェリさんの『プリマヴェーラ(春)』には
 100種を軽く超える植物が描かれているとは
 広く知られているお話です。

 ただ、同じボッティチェリさん作の
 『ヴィーナスの誕生』と比較すると、
 『プリマヴェーラ』には奇妙な点もある……?

「さくしゃさんはァ、おなじィ~なのにィ?」
「ぐるるるがるるる?」(←訳:いろいろ違うんだ?)

 そして、ボッティチェリさんの他にも
 植物に、花に魅せられ、
 精魂こめて描きあげた画家さんも大勢います。

 御本の表紙になっている、
 ジョン・シンガー・サージェントさんの
 『カーネーション、ユリ、ユリ、バラ』。

 レオナルド・ダ・ヴィンチさんの習作画。

 アルブレヒト・デューラーさんの
 『キバナノクリンザクラ』。

 ジェームズ・マクニール・ホイッスラーさんの
 『白のシンフォニー№2:リトル・ホワイト・ガール』。

 さらに、読み逃せないのは、
 御本のラストに登場する
 アンリ・ルソーさんの作品解読!

「うわォ! しょくぶつゥだらけェ?」
「がるぐるがぅるるる?」(←訳:これ空想じゃないの?)

 線も形もディフォルメされている
 アンリ・ルソーさん描く植物たち……は、
 実はけっこう特定できちゃったりする?
 想像上の花や樹木じゃなかった!

 ルソーさんのファンの方々は
 きっとワクワクさせられる楽しいお話を、
 アートマニアの皆さま、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪

「れきしィすきなァおかたにもォ~」
「ぐるるるがーる!」(←訳:おすすめでーす!)
 
 

 
コメント
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