テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

はるばると、会いに行く。

2018-01-11 22:12:26 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふたたびィ、たんじょうゥでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるぐる!」(←訳:虎です!お帰りアイボくん!)

 こんにちは、ネーさです。
 1月11日と1が並んだ今日は、
 新アイボくんの帰還に拍手を送りながらの読書タイムですよ♪
 さあ、本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  



      ―― 《国境なき医師団》を見に行く ――



 著者は いとうせいこう さん、2017年11月に発行されました。
 『Report of Medecins Sans Frontieres』と
 英仏混合の題名も付されています。

 『Medecins Sans Frontieres』とはフランス語で、
 略して『MSF』――
 『国境なき医師団』のことです。

「うむゥ? おなまえはァ、ぞんじあげてェいまスゥけどォ~…」
「ぐるるる……」(←訳:詳しくは……)

 そうね、
 『国境なき医師団』は、文字通り、
 地域や国境を超えて組織された医療技術者さんの集団……らしい、
 とは、新聞や雑誌、ニュース等で聞き知っていますけど、
 どのような活動・行動をしているか、などの
 詳細な部分を、私たちは知りません。

 著者・いとうさんもまた、
 『国境なき医師団』についての
 特別な知識を持っっていた訳ではなかった、のですが。

「あるひィ、しゅざいィがァきましたでス!」
「がるるるるる!」(←訳:いとうさんに!)

 そもそもは、真逆だったのです。

 『国境なき医師団』さんの方が、
 いとうさんに興味を持ち、取材を始めたところ、
 団の活動が多岐に渡っていること、
 そのことがあまりにも外部に伝わっていない、と感じたいとうさんは、
 その場で逆取材の申し込みをしました。

   現場を見せてもらって、
   原稿を書いて広めたい。

「ふわゥ! おもいィきりましたでスゥ!」
「ぐるる!」(←訳:大胆だ!)

 かくして、いとうさんは
 我が身をかえりみず
 世界の危険地帯、紛争地帯へ直撃取材する事態に……
 なんてことはありません。

 いとうさんは、そして私たち読み手も、
 ここで知ります。

 『国境なき医師団』の活動地域は、
 必ずしも危険な地域や、
 戦争中の国でばかり行われているのではないという事実を。

 いえ、もちろん、
 外務省が渡航には適さないと指定しているような場所で
 医師団の方々は活動しているのですけれども、
 その他にも、
 一見平和そうな、
 内乱や病禍とは縁がなさそうな地域でも
 医師団は行動しているのです。

「びッくりィしたのでス!」
「がるぐるる……!」(←訳:衝撃でした……!)

 まずは、いとうさん、
 2016年3月、ハイチへ向かいました。

 そして同年7月には、ギリシャへ。

 同年11月には、フィリピンへ。

 年が変わって2017年の4月には、ウガンダへ。

「せかいじゅうゥ、なのでス……」
「ぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:世界中で必要とされてる!)

 『国境なき医師団』が、なぜ、必要とされているのか。

 どんな人びとが彼らを必要としているのか、
 どんな理由で、
 どんな場所で。

 いとうさんはそれを、丁寧に、心をこめて綴ります。

 見てきた事ごとのすべてを。

「いまごろォ、かれらはァ~…」
「がるるるるぐるる……?」(←訳:どうしてるだろう……?)

 いとうさんが何を見、何に出会ったか。

 その詳細を、思いのたけを、
 どうか皆さま、
 御自身の目で、ぜひ!

コメント
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