テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

挑戦!の一冊。

2018-01-25 22:22:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃわッ! つららァ、できてるでス!」
「がるる!ぐるがるるぐっる!」(←訳:虎です!窓もドアも凍った!)

 こんにちは、ネーさです。
 これが、これがドン底なのよね?
 このドン底を過ぎれば春が来るんだ~と自分に言い聞かせながら、
 さあ、元気を補給しましょう読書タイムで!
 本日は、こちらのミステリ作品を、どうぞ~♪

  



          ―― 消人屋敷の殺人 ――



 著者は深木章子(みき・あきこ)さん、2017年10月に発行されました。
 『消人屋敷』は『しょうじんやしき』とお読みくださいね。
 
 先日ご紹介しました『屍人荘の殺人』が、
 年末年始のお休みは読書三昧!という活字マニアさんの心に
 見事にヒットしたのでしょう、
 現在ミステリジャンルのベストセラーにランクイン中だそうです。
 ならば、もしかして、
 こちらの御本も……?

「ほんかくゥみすてりィ、なのでス!」
「ぐるがる!」(←訳:密室です!)

 導入部をちょっと拾い読みしただけでも、
 なかなかに魅力的な《謎》が提出されていますよ。

 いまから140年も前――明治9年のこと。

 或る地域の権力者さんが、
 お屋敷を建てました。

 それは半島の突端、
 眺望絶景の地にそびえる、
 たいそう立派な別荘であったものの。

 主の権力者さんは、
 反政府の危険人物だ、
 武装蜂起を企てる謀反者なのだ、との疑いをかけられ、
 お屋敷は包囲されます。

「うわァ、だいじけんッでスよゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:政争だねえ!)

 多数の官憲に周囲を固められたお屋敷には、
 権力者の一族が立てこもっている、はず……
 だったのですが。

 踏み込んでみれば、
 お屋敷の内部は。

「もぬけのォ、からァ??」
「ぐるー?!?」(←訳:なぜー?!?)

 権力者一族はどこへ消えた――?

 その《謎》が解けぬまま、
 舞台はやがて現代へ。

 今回もまた、“消失”するのです。
 
「おやしきにィ、いるはずのォひとはァ??」
「がるぐっるる?」(←訳:どこ行ったの?)

 最近、ベストセラーを連発している新人作家さん。

 筆名に心当たりはないけれど、
 もしかしたら、この作家さんは兄ではなかろうか。

 ここしばらく連絡が取れなくなっているお兄ちゃん。
 アパートを立ち退き、
 携帯電話は電源が切られ、
 消息不明のお兄ちゃん。

 お兄ちゃんを探して、
 大学生の幸田真由里(こうだ・まゆり)さんは
 消人屋敷に行き着きます。

「ここにィ~…?」
「ぐるるぅるる?」(←訳:お兄ちゃんが?)

 折しも、前線が北上し、低気圧が発生。

 嵐に吹き飛ばされそうになりながら、
 お屋敷を訪ねた幸田さんは、そこに。

「ふァいッ! そこからァさきィはッ!」
「がるぐる!」(←訳:秘密です!)

 密室、嵐の山荘、消失、と
 ありったけの《謎》アイテムを
 パフェのように盛りつけてゆけば、
 さて、その《絵解き》はどんな図に?

 挑戦&冒険心に満ちた意欲的な作品を、
 ミステリ好きさんは、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪
 
 
コメント
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