テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

揺れども、沈むことなく。

2018-01-14 22:13:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 しんさくゥどらまァ、はなざかりィ~♪」
「がるる!ぐるるがっるるぅ!」(←訳:虎です!チカラ入ってるぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 お正月気分が抜けて、各TV局は次々と
 新作ドラマをオンエアし始めました。
 先日放送された『アンナチュラル』は面白かったわ♪
 今週も新ドラの初回放送を楽しみにしながら、
 さあ、読書タイムもガンバります。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



         ―― たゆたえど沈まず ――



 著者は原田マハさん、2017年10月に発行されました。
 『FLUCTUAT NEC MERGITUR』とラテン語題名が付されています。

「らッ、らてんごッ??」
「ぐぅ~…がるるる~…」(←訳:はぁ~…ラテン語~…)

 私たち日本人にとっては
 ラテン語ってあまり馴染みがない言葉です。
 でも、ヨーロッパの人々にとっては
 生まれながらに接し、目にしている言語です。
 
 『FLUCTAUT NEC MERGITUR』は
 特にフランスの人には知られている言葉で、
 フランス語に訳すと
 『Il tangue mais ne coule pas』――
 日本語では、
 『揺れはするが、沈没はしない』。

 パリ市が標語としている言葉です。

「ぱりィのォ?」
「がるるぅ!」(←訳:標語かぁ!)

 そう、この物語の主役は、
 パリ――
 或いは、つかの間といえど、
 パリという街につどい、もがき、
 夢を見、生きた人びと、と言うべきでしょうか。

 その人びとのうちの、ひとり。

 そのひとりは、
 現代、この上なく偉大なアーティストとして
 世界中に知られています。

 フィンセント・ファン・ゴッホさん。

「あァ!そうでしたでス!」
「ぐっるるるるがるるるる!」(←訳:ゴッホさんも住んだんだ!)
「ぱりィにィ!」

 御本の表紙を飾っているのは、
 『星月夜』。

 ゴッホさんの代表作の一つとされる
 夜空と糸杉を描いたこの作品は、
 もちろん、一目で分かります。

 パリの風景ではない、と。

「みなみィでスよねッ!」
「がるるるるる!」(←訳:南フランスだ!)

 『星月夜』に行き着くまでに、
 ゴッホさんはどんな風景を目にしたのか。
 パリで、何を、どんな思いで目にしていたのか。

 いま、多くの人が識っています。

 そこに、浮世絵があった、と。

「ごッほさんはァ、にほんッだいすきィ~!」
「ぐるるるるがるるるるる!」(←訳:日本美術に惚れてました!)

 パリの街に、
 ゴッホさんと日本の美術をつなぐ
 日本人がいました。

 日本美術の販売と紹介を専門とする
 林忠正(はやし・ただまさ)さん。

 林さんとゴッホさんのつながりが、
 ゴッホさんの運命を、
 いえ、現代美術の運命を変えてゆきます。
 
 その“嵐のような”パリでの日々のものがたりを、
 アート好きな活字マニアさんは、ぜひ!

「ごッほさんッ、すきなァおかたもォ!」
「がるるぐる!」(←訳:一読をぜひ!)
 
コメント
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