テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

秋の新作お菓子に突進!其の9!

2007-10-21 22:51:13 | 美味
「おおッ♪
 あたらしおかし、でスねッ、ネーさ!」

 そおよお、テディちゃ。
 ロッテのパイの実の新作、
 『冬のパイの実 焦がしキャラメルアーモンドラテ』です。
 えーと、特徴はと申しますと、
 パイ生地が、ココアなんですね。
 そしてパイに詰まっているチョコは、
 焦がしキャラメルアーモンドラテ風チョコレート、なんだそうです。
 ……って、テディちゃ、もう食べちゃってる~!!

「おいし~♪のでスよォ、ネーさ。
 テディちゃ、ぱいのみ、だぁ~いすきでスゥ」

 私だって好きですよ、パイの実は。
 いえ、全国にファンは大勢いるんじゃないでしょうか。
 ロングセラーですものね。
 
 この新作も……美味しゅうございます♪
 しっかり甘いセンターのチョコと、
 甘さ控えめのココアパイ生地のバランスもよし。
 これに合う飲み物は……
 紅茶よりもブラックコーヒー、かしらね。
 熱い飲み物が欲しくなる、というところが
 ほわりと秋を感じさせるじゃありませんか。

「あッ!」

 え? テディちゃ、どうしたの?

「なくなッちゃッたでスゥ~! からッぽ、でスゥ~」

 またか……。
 速い。速過ぎる……。
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週末特別企画?《原作VS映像化作品》第3回!

2007-10-21 14:05:25 | ブックス
 週末特別企画などと勝手にブチ上げて、今回で、はや3回目、ですね。
 原作を先に読む方がよいか、
 映像化作品を先に観るべきか――

「きょうはァ、どっちなのでスか、ネーさ?
 げんさく、さきィ? えいが、さきィ?」

 それがですね、テディちゃ、
 本日ご紹介するのは、とても特異な例なんです。
 原作の小説、映像化された実写映画、
 どちらから接してもO.Kという、稀にみる幸福な作品です。
   


            ―― 大誘拐 ――


 
 原作の著者は天藤真さん、単行本は1978年に刊行されました。
 映画は岡本喜八さんが監督したもので、1991年に公開、
 映画には『~Rainbow Kids~』と副題が付されています。

「うぎィ~ッ、またゆうかい、なのでスかァ? こわいでス~」

 ところが、怖くはないんですよ、この御話は。

「えッ、そなのでスか?」

 黒澤明さんの『天国と地獄』は、慄然とさせられる犯罪映画でした。
 商業映画ではありましたが、黒沢さんご自身は、
 誘拐という卑劣な犯罪をひどく憎み、
 その罪を糾弾する意味合いもこめて
 映画を製作したのだとも伝えられています。

 しかし、同じ《誘拐》を描いていながら、
 『大誘拐』はまったく別の趣きを持つ作品になりました。

「こわくないのでスか?」

 少なくとも流血はありませんよ。

「ふァゥ~」

 そも、原作に《悪》の要素が薄いのです。
 そんな原作に殆ど手を入れず脚本化し、完成した映画もまた
 当然のように《悪》の支配下には在りません。

 脚本を担当したのは、監督である岡本さん。
 岡本さんの作品には、アニメ作家の宮崎駿さんも影響されたそうです。
 つまり、良質な、アクション色の濃いコメディが
 岡本さんの持ち味だった、というべきでしょうか。
 
 物語の発端は、誘拐。
 紀州随一の大富豪当主がさらわれてしまった!
 たいへんだ!
 当主は、82歳のおばあちゃん――
 囚われて、さぞや辛い目に遭っていることだろう……
 早く救出せねばと躍起になる捜査陣!
 でも……実情は、警察の想像とはいささか違っていて……?

 映画では、役者さんたちの怪演に注目です!
 執事役の天本英世さん(死神博士)!
 元メイドのくーちゃん役の樹木希林さん!

 原作の小説では、映画には写し出されなかった
 登場人物たちの機微や背景、細部の描写が、
 読み手の心をつかみます。

 原作、映画、どちらから入っていっても損はない、
 そんな、まことに稀有な両作品です。
 本か映画か、お好きな方をどうぞ。

「ふゥ~んン、テディちゃ、どッちにしよかなァ?」

 そうね~、お子ちゃまには、映画の方が向いてる、かしらね~。

「むぎィッ! 
 テディちゃはァ、おこちゃまじゃないでスッ!」 
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レモンライムミント、おすすめです!

2007-10-20 22:50:32 | 博士と助手?
「はかせェ~! ネーさはかせェ~!」

 どうしたのだね、テディちゃ助手くん?
 慌てているようだが。

「めーるびん、きたのでスッ! おとどけもの、なのでス!」

 博士宛にお届け物とは? 何だろうな?
 ……おッ、これは!

「あッ、こりはァ!」

 新しいPinkyではないか!!
 発売前の、新製品だと?!

「わおゥ♪
 こんなに、いぱーいッ♪」

 《認定書》なる書面が同封されているぞ?
  ――この度、あなたを『新しいPinky発売前にあげちゃい隊』
  隊員に認定いたします。――
  お友達や知り合いに、分け隔てなくPinkyをあげちゃうべし。

「わぁ~いッ、
 食べちゃッていいんだァ~♪」

 あ、これッ、テディちゃくん!

(モグモグ・ばりばり・パクパク・がつがつ・ガリガリ・ぺろりん)

「あァ~おいしかッたァ♪」

 なな、なんたる食欲じゃ!

「はかせェ、テディちゃ、しょくごのォ、おさんぽにいくのでス!
 いッてきま~スッ」

(ぴゅ~~ッ)

 ……残されたのは、小袋がたった二つ、か。
 ピーチミントと、レモンライムミント、
 おや! ライムのお味がとても良いぞ!
 お口のスッキリ感覚急上昇であるな。
 ピーチは優しい香りが可愛いらしいのう。
 他にグレープミント、ライチスカッシュもあり、
 11月5日に全国で新発売!!――とある。
 ふうむ、テディちゃ助手には内緒で買いに行くとするか。
 新味を論文で検証し、
 また新たな博士号をいただくとしよう。
 ふっふっふっ……。
 
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週末特別企画《原作VS映像化作品》第2回!

2007-10-20 13:59:11 | ブックス
 昨日に引き続き《原作VS映像化作品》をテーマのお喋り大会、
 開催の時間がやって参りました。
 テディちゃ、用意はよろしいですか?

「ふァいッ! がんばるでス!」

 原作と映像化作品、どちらを先に読むか/見るか?
 
 を考察しましたのが前回でしたね。
 今日も同じく……と思いましたが、
 前回ちょっと触れたアレについて、もう少し詳しく論じるべきかと。

「あれッて、どれでスかァ?」

 それは、もちろん――



             映画『天国と地獄』



 黒澤明さんの監督作品、公開は1963年。
 原作はエド・マクベインさんの『キングの身代金』(1959)です。
 この原作が……原作なのかなあ?と、悩んじゃうところです。

「どしてでスか、ネーさ? にてないのでスか?」

 誘拐の御話である――ここは似ています。
 そこに人違いが絡む――ここも似ています。
 でも、その他はあんまり……なのですよ、テディちゃ。
 ストーリー、登場人物の設定、
 驚くほど多くの事柄に相違点が見られます。

「ふェエ? どしてそんなァ?」

 それは何を措いても、脚本の功績でしょう。
 映画の脚本化を担当したのは、
 黒澤明さん、
 菊島隆三さん、
 久坂栄二郎、
 小国英雄さん。
 四人が知恵を絞り、ブラッシュアップにブラッシュアップを重ね、
 ついに完成させた脚本です。
 
 配役も、素晴らしいとしか言いようがありません!
 若くてバリバリに尖んがってる山崎努さん!
 貫禄ぶっちぎりの三船敏郎さん!
 渋い捜査本部長は志村喬さん!
 そして、木村功さん!
 
「ぽへッ?」
 
 木村さん演じる若い刑事の、疲れて睡魔に負けそうになるシーンに、
 惚れ惚れいたしました♪
 
 いえ、主役さんたちだけじゃありません!
 端役さんひとりひとり、
 エキストラさんひとりひとりまでも、
 画面に刻まれた何もかもが、特別な光に包まれています。
 一度見たら忘れられない傑作です!

 そして、映画にノックアウトされた頭のまま、
 原作を読み進むと……。

「ど、どなるのでスかッ」

 呆然とします。
 原作って……えーと、これのことなの?!?と、なります。
 目もパチクリしちゃいます。

 いえ、悪いと言っているのではありません。
 ただ、カラーが違う。ベクトルが違う。全体のテンションも、
 人物の動きも、スピードも、破壊力も――
 違い過ぎてしまってるんです。
 原作は、有名な87分署シリーズの一冊。
 冷静に読めば、面白くはあるんですけどね。

「やぱりィ、えいが、さき、でスねェ?」

 そうですね、こればかりは結論変わらず。
 映画『天国と地獄』を先に観てから、
 原作『キングの身代金』をお読み下さい!ですね。

 しかし、次回は!

「えッ、じかいィ?」

 原作VS映像化作品、いい勝負じゃないか!
 というテーマでいきます!!


  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  * 

 画像は英国グラナダTV『シャーロック・ホームズ』のカードから、
 ホームズ氏とモリアティ教授のツーショット。
 名だたる探偵と犯罪王の対決は?!の一枚でした。

「こわいでスッ!」
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プリングルズ・新しい食感?

2007-10-19 22:42:21 | 美味
「あァ~、ネーさ、またでスかァ~」

 そぉなんですのよ、テディちゃさん、おほほ。
 ま~た買ってしまいましたの♪
 プリングルズのポテトチップ、大好きなものですから。

「でもォ、これェ、
 いろが、へんてこでスよォ」

 プラザで見つけた外国産のプリングルズなんです。
 お味はチーズ。
 パッケージの色が変わっているのは、
 油脂成分を30%カットの低カロリー製品だから、らしいのね。
 テディちゃがこれ以上おデブにならないように、
 メーカーさんが配慮して下さったのですよ、きっと。

「むきゃッ!
 テディちゃは、でぶじゃないもンッ!」

 はいはい、ネーさはいただいちゃいまーす。
    (もぐもぐ)
 ほほー、普通のプリングルズとは食感が違いますね。
 若干パリパリッとしてるような。

「えエェ~? (もぐもぐ)
 あッ、ほんとでスゥ」

 パリパリ、いや、ポリポリ……?
 油脂が低いぶん、さっくりしてるのかな……。
 これに比べると普通のプリングルズは、
 やはり油っぽい??
 でも、それぞれに美味しく思えて、
 どちらがよいかは……難しいわ。

「そかも、でスね」
    (もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ……)

 ……テディちゃ、私の3倍のスピードで食べてません?

    (も)

「ごちそさまでしたでス~ッ」

 あ!逃げ足はやッ!!
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週末特別企画!《原作VS映像化作品》どっちを先に?

2007-10-19 14:20:23 | ブックス
「ネーさ、きょうのたいとる、どゆいみ、でスかァ?」

 それなんですけどね、テディちゃ、
 今秋もTVドラマが次々にスタートして、
 例によって例の如く、
 ベストセラー小説や人気の漫画を原作にした作品が多いでしょ?
 ならば、

 原作を先に読んでおくべきか?
 映像化作品から入った方がいいのか?
 どっちにしよう?

 ってことを論じてみようかと。
 いつもの書評は、ひとやすみ、しちゃいます。

「てれびのォ、どらま、なのでスか~」

 映画でもいいし、新旧問わず考察してみましょう。
 でも、分かりやすいところで、先ずはTVから。
 CX系では『探偵ガリレオ』が始まりましたね。
 原作は東野圭吾さんの『ガリレオ』。
 テディちゃも観ましたでしょ。

「みたでス!
 ごうか、だッたでス~」

 ホントに豪華でしたね、画面が。
 さすがに冬季の月9はお金がかかってるわ。
 見応えあり……なんですけど、
 ここはやはり、原作本を先に読みたいですね。
 ゲストスターシステムを採用しているらしいTVドラマでは、
 犯人も方法も二の次になってしまいそう。
 福山さんのマッドサイエンティストぶりは楽しいんですけど。

「ふくやまさん、ゆきゃいでスゥ」

 次は……『有閑倶楽部』ですね。

「テディちゃ、しってるでスゥ! まんが、なのでス!」

 大人気・大ベストセラーシリーズの実写化、
 ということで注目されてますね。
 これは……やはり原作が先、でしょう。
 原作で色々勉強しておかないとついていけない、
 そんな空気と言いましょうか、
 最初から原作ファン狙いで撮ってると申しちゃいましょうか。
 ただ、ドラマの作り手さんたちの努力も、高く評価したいですね。

「えッ、なぜェ~?」

 『剣菱悠理』役の美波さん!
 いってきまーすッとお屋敷を走り出てゆく、
 颯爽たる駆けっぷりが見事でした!
 いいキャスティングです!
 それに、犬の『男山』くん!
 似てます!爆笑です!よく探してきたわね~!えらい!!

「ふアァ~??」

 次は、『医龍2』……原作とは別物、でしょうか? これって?
 『コトー』もね、原作とは雰囲気が違い過ぎてましたから、
 医療ドラマは原作と映像化作品を別のものとして捉えるべきでしょう。
 よって、原作、映像作品、
 どちらでも好きな方をお先にどうぞ。

「ネーさ、げんさくあと、ないのでスかァ?」

 映像化作品を見た後で、原作を読むべき――
 その手の作品は、うーん、少ないですね。
 古い例でよいのなら、ダントツの心当たりはありますが。

「わォッ? どんなのでスかッ」

 映画『天国と地獄』。
 あの作品は断然!映画から!
 映画から見ないと!
 脚本、キャスト、演出……もうすべて!
 映画優先で構いません!

 他にも沢山ありますが、
 どうも長くなってきちゃいましたね。
 この企画、明日に引っ張りましょう。
 続く!ということで。

「あのゥ、テディちゃのよこの、これはァ?」

 画像でテディちゃの横にありますそれは……
 シャーロック・ホームズさんシリーズのポストカードですよ。
 英国のグラナダTVがTVドラマ化し、
 日本でもNHKで放送されましたね。
 でも、ミステリファンでしたら、
 ホームズ物に関しては、改めて言うまでもありません。

「ふォェッ?」

 ホームズさんは原作です!
 原作こそ最高なんです!!

「はァ~……」
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大きなプリンに御用心♪

2007-10-18 23:06:16 | 美味
「できゃッ!
 できゃいでスよゥ、ネーさ! 
 この……ぷりン……?……ぷりん、でスよねェ??」

 そうです、プリンですよ、テディちゃ。
 本日、コンビニで発見して、記念にケータイのカメラでパチリ。
 この特大サイズ、笑えちゃいますね♪

「おあじはァ、ふつうの、ぷりン、なのでスかァ?」

 はい、お味は普通です。
 以前に買って食べた時、確認しましたから。

「えェッ!
 ネーさ、こんなできゃいのォ、たべたのでスかッ??」

 食べました。
 と言っても、一人ではなくて、皆で分けあって、ですけど。

「ふァ~、なァ~んだァ」

 これはね~余程じゃないと
 1人では食べ切れませんでしょ。
 お腹を空かせた男子高校生なら食べちゃう……かも知れませんが、
 カップヌードルと同じくらいのサイズのプリン、ですよ。
 カロリーだって……カロリー……
 えー、カロリーは……えへん、
 そこらへんはね、ちょっぴり心することにいたしまして。

 ついでですが、
 大ぉ~きなこのプリン、
 よぉし首尾よく手に入れたぞ、食べよう!という場合には、
 ひっくり返し、お皿にプッチン!するのを怠ってはいけません。
 おお、お皿の上のその姿!
 迫力満点!です。
 エンタメ度もたっぷりのデザートなんですから、
 楽しみながらいただきましょう。
 パーティなどに向いていますね。

「……テディちゃ、ひとりじめしたいィ、のでスゥ」
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中世の修道士ライフをコミックで。

2007-10-18 14:11:01 | ブックス
「きょうはァ、こみっく、でスか、ネーさ?」

 そうなの、テディちゃ。
 昨日『モップガール』を今週のイチオシ!なんて言っちゃったから、
 今日はミステリや小説ではない何かを、と思いまして
 こちらのコミックスを御紹介。



          ―― 修道士ファルコ ――



 著者は青池保子さん、単行本第一巻は1992年に発行されました。
 現在は文庫化もされているようです。

 中世の僧院を舞台にした作品、と聞いて
 読書マニアが真っ先に思い浮かべるのは、何と言っても
 『薔薇の名前』でしょう。
 映画になって、ヒットもして、
 でも僧院生活ってあれだけじゃないんだと
 じっくり絵解きしてくださるのが、本書『修道士ファルコ』です。

「あのね、テディちゃはァ、
 えいが、あんまりよくゥ、わかんなかッたのでス」

 暗くて、おどろおどろしかったですからね。
 原作の小説の方は、割にさっぱりしてたと思うんですけど。

 青池さん描く中世の僧院は、
 解りやすさの点では小説以上ですね。
 キリスト教の御坊さまの日常生活とはこういうものであったと
 過不足なく描き、教えてくれちゃうのです。

 主人公のファルコさんは修道士。
 つい先頃、修道の誓いを立てたばかりの、
 ほぼ新人修道士さんです。
 所属しているのは、シトー派の修道会。
 別派の或る僧院に滞在しているのは、
 井戸掘りを頼まれたから。

「いどほりィ??」

 シトー派の修道会が得意とするのは開拓事業、なんだそうです。
 建築や、土木工事のことですね。
 中世の昔、御坊さまが高度な建築作業に携わるのは
 洋の東西問わず、よくあることでした。
 深大なデータベースを所持し、
 先端の技術を駆使できる知識階級、
 それが僧侶だったのです。

 シトーの修道士ファルコも、日夜道具を手に、ここかあちらか、
 井戸掘り作業の日々だったのですが
 ……邪魔が入りました。
 おそろしい邪魔が!

「じゃまァ? どしたでスか?」

 かつて騎士だったというファルコに
 王様が目をつけたのです。
 剣の腕を磨きたくてうずうずしている王様、
 こっそり僧院を訪ねてゆくのですが……。

 欄外に、青池さんは
 『嘘か本当か分らない
 何でもありの中世昔話風の世界を描いてみたかった』
 そう書いておられます。
 確かに、嘘かまことか、見極めつき難い!
 何故って、時代考証がとてもしっかりしているのです。
 教科書を読むより、
 辞典や図鑑で調べるよりも、
 中世ヨーロッパがどんなところだったのか、
 僧院が人々の生活とどう関わっていたのか、
 本当によく分かります。
 漫画の、素晴らしい力、なんですね。

 中世に興味がなくても、もちろん楽しめます!
 ミステリ調あり、笑い話あり、ロマンスは……ないとしても?

 2巻まで出ていますが、
 続編をぜひぜひ読みたい!そんな作品です。
 普段はコミックを読まない人にも!お薦め!ですよ!

「おぼうさんらいふ、かいどく!なのでス」
 
 
 
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かなしいぞ、モクセイ……。

2007-10-17 22:37:33 | 花雑記
 あ~あ、金木犀の花がもう枝から落ちてしまいました。
 よい香りともお別れかぁ……。

「ゆうべ、あめふったでスもんね、ネーさ」

 クマのテディちゃとしては、どう?
 なんか、今年の秋は変だと思わない?
 《秋晴れ》ってなんのこと?
 晴れ間なんて、ろくに無い10月ですよ?
 秋をスルーして、もう初冬って感じがします。

「そいえば、そでスゥ」

 冬眠しようかな、って手足がムズムズしてきてるとか、
 予感はしないの?
 今年は暖冬だな、とか、
 極寒の冬になりそうだな、とか
 ピンとくるものは、ない?

「えェ~??
 テディちゃ、よくわかんないでス。
 だいじなこと、でスかァ??」

 大事よ!
 暖冬か、寒い冬か。
 それによって衣類を大幅強化しなくちゃ!

「いるいィ~?」

 すんごいあったかいダウンコートを買う、
 女子高生の真似してハラマキを着ける、
 ブーツの中に入れるトウガラシを山ほど仕入れる、
 ……まぁ色々とね、
 冬が来る前に準備ってもんが必要なのよ。

「にんげん、めんどくさいのでスね。
 どんぐりがあれば、
 なが~いィふゆも、のりきれるでスよ」

 ドングリ?
 団栗ね?
 どこかのスーパーマーケットでキロ売りしてるかしら?
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モップ片手に、ミステリアスなミステリを♪

2007-10-17 14:05:22 | ブックス
 久々に、これは面白い!と思えるミステリに出会いました。
 本日ご紹介する、この御本がそれ!なのです。



           ―― モップガール ――


 
 著者は加藤実秋さん’07年9月発行の新刊です。
 巻末に、この著作が映像系会社?からの企画提案をもとに、
 著者の加藤さんがタイトル・人物・設定等を考案し、
 映像化用原作として執筆……といった断り書きがありました。
 この企画というのはきっと、TVドラマのことでしょうね。

「どらまァ? なんのことでスか、ネーさ?」

 テディちゃも知ってるでしょ、この秋に始まったドラマですよ。
 TV朝日系の、東京近辺では金曜の夜11時頃から放送している、
 同名ドラマの小説版がこの御本、てことなのね。

「えェ~? テディちゃ、はやねはやおきなのでェ、
 しんやどらま、わかんないのでスゥ」

 いえ、心配無用です。
 ドラマを見ていなくても、御話の面白さに変わりはありません。
 TVを見ていない方が、
 小説の、文章の面白さを堪能できることでしょう。

 幕が開くのは、東京は御茶ノ水。
 ビルの上階にある清掃請負会社を、
 ひとりのうら若き女性が訪ねるところから――
 
   長谷川桃子さんは、
   古い鉄の扉をノックしたのでした。

「ももこ、さんン?」

 そこは、『㈲クリーニングサービス宝船』。
 マンションやオフィス、店舗のお掃除をする会社さんです。
 ただし……
 ワケありの物件のお掃除も、お引き受けしちゃう、ので。

「わけ、ありィ?」

 あのね、テディちゃ、
 現代社会は様々なトラブルに満ち満ちているのですよ。

「う、うン、そでスね」

 事件とかもね、あるのですよ。
 ほら、警察の人たちが関係しちゃうような。

「……うゥ」

 そう。ワケあり物件とは、そういう物件。
 事件や事故の痕跡が残された、えーと、その、
 ……血だらけ、とか。

「ぴぎゃッ!」

 そんな会社さんに迷い込み、現場で失神してしまった桃子さん。
 一度は、辞める!宣言をしたものの、
 結局は『宝船』で働く決心をいたします。
 すると、彼女の身に或る不思議な出来事が……?

「こわい~こわいィ~」

 テディちゃの言う通り、ほんのり《怖さ》が加味されて、
 でも、とてもエンタなミステリに仕上げられています。
 ドラマとは登場人物設定が違っているので、
 まったく別の作品としても楽しめるんですよ。

 とにかく痛快なのが、桃子さんのキャラ!
 『時代劇』大好きな彼女の理想は……
 大川橋蔵さん♪
 時代劇マニアが集まる『酒飯屋 五郎八』常連の桃子さんが
 ポジティブに物語を引っ張るのです。

「ふァ~? じだいげきィ~?」

 小説ならではの桃子さんの七転八倒七転び八起きを、
 TVに嵌まる前に、ぜひ!
 本当に愉しめる御本で、ネーさ今週のイチおし!です!
 
「じだい、げきィ……?」
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