世には、酒まんじゅうマニアも？

「ふむむッ！
　なにやら、よきかおりィ～♪
　えーとォ、これはァ？」

　血は水よりも濃し、ってことなんですよ、テディちゃ。

「あッ、ネーさ！
　みずッてェ、どゆことォでスか？」

　あのですね、
　ネーさがケーキ＆ショコラ愛好家であるように、
　我が家の父上・母上は
　おまんじゅう愛好家なのですよ。

「はァ～……おまんじゅうゥ……」

　ですので、時として我が家には
　酒まんじゅう、茶まんじゅう、その他お饅頭あれやこれやが
　ドッと集結いたします。
　画像の、テディちゃの前にあるのは、本日の一品、
　八王子『内田酒まんじゅう』店の、酒まんじゅうくん。
　作りたてを包んで、持ち歩いてしまったので、
　ちょっとね、形が潰れちゃったみたいなんですけど。

「いいにおいするゥ、でスよッ」

　そうですね。
　酒まんじゅう独特の香りがいたします。
　あまり時間が経たないうちに、いただきましょうか。

「ふァいッ！　いただきまァ～スでスッ！」

　私も、いただきまーす……ふむふむ？

「ふむふむゥッ！」

　お饅頭の皮（生地？）、
　中身のつぶあんも、
　素朴なお味です。
　この素朴さが、いいですね。
　餡の甘さも、ちょうどよい加減でしょ。

　防腐剤や保存剤が使用されていない、
　昔ながらの手作りお饅頭を食べているのだと、
　安心できるお味です。

「おいしィでスッ！
　テディちゃ、もォいッこォ！」

　お饅頭好きなら、２～３個はいけちゃうでしょうね。

　『内田酒まんじゅう』さんは、
　ＪＲ八高線の北八王子駅より歩いて１５分程度、
　八王子第一中学の裏手にあるそうです。
　売っているのは酒まんじゅうのみ、
　一個￥１００です。
　午前中にすべて売り切れてしまうこともあるといいますから、
　人気のお店なんですね。

「ぷほァ～ッ、おいしかッたァ！
　ごちそォさまでしたッ♪」

　由緒正しい《昭和のおやつ》、
　酒まんじゅうでございました。

「またァたべたァ～いでスゥ♪」
　

《詩人》との出会いは……『花椿』より。

　本日は、或る一文をどうしても御紹介したくて、
　えーと、つまり、
　こちらの広報誌に載っている或る文章なのですけれども。

「ネーさ、これェ、
　まえにもォ、ごしょうかいィ、したでスよッ」

　そうなんです、テディちゃ。
　もうずっと以前に、
　資生堂の広報誌『花椿』について、お喋りしましたね。
　こちらは、その『花椿』誌の２００８年２月号（通巻692号）です。
　そして、１１ページ目に、このお話はあります――



　　　　　　――　マレーシアのある島へ、詩人に会いに、――


　
　著者は、いとうせいこうさん。
　『ＴＲＡＶＥＬの』というコーナーに、
　いとうさんが文章を寄せているのです。

「りょこうきィ、でスか？」

　旅行記でもありエッセイでもあるのでしょう。
　わずか１頁に収まるほどの、
　長くはない文章なのですが、
　読後の印象は鮮烈です。

　それは１０年前のこと、と
　いとうさんは書いておられます。

　南の島、マレーシアのあるホテルへ
　いとうさんは向かいました。

「きゅうかりょこう、でスねッ」

　選んだホテルは、旅行に慣れた人が選ぶ、
　つまりは日本人があまり行かないホテルです。
　リクエストしたバンガローは海辺に至近、
　到着したまさにその時、
　夕日が海と空を染めつつ沈んでゆくのを
　いとうさんは眺めやったのでした。
　
　と、海辺には、もうひとつ、
　小さな影が。

　猫でした。

　一匹の猫が、蟹を口端にくわえ、やはり海を眺めていたのです。

「にゃんこォ……」

　その後の何日間かに、
　いとうさんがこっそり《詩人》と名付けたその猫と
　いとうさんの間には
　絆と呼ぶに相応しい《情》が芽生えます。

　けれど、これは旅。
　時至れば、いとうさんはこの地を発ち、帰国せねばなりません。
　別れが悲痛でなくて何でしょう――

「ふあァ……かわいそうでスゥ……」

　いとうさんは、日本へ帰ってきました。

　しかし。

　《詩人》の姿が、忘れ難い。
　海を見つめるあのすがた。
　あの美しい、凛々しい《詩人》の姿を忘れられずに、
　そして。

　翌年、いとうさんは旅立つのです。

　ふたたび、マレーシアへ。
　《詩人》に遭った、あの島へと。

「ふわわわァ～！」

　再訪した島で、いったい何が起きたのでしょうか？
　それは、『花椿』誌上で！
　資生堂のカウンターでいただくことも出来ますし、
　たしかＨＰも展開している筈です。
　（ネーさとしては、断然、紙の上で読む方をお奨めしたいのですが…）
　
　短くとも、
　何にもかえがたいひとときを記した、
　宝石のような文章です。
　どうか、読み逃すことなきよう。
　
「がんばしてェ、げッとォ、してくださいィ！でスッ」
　

花も春待ち……。

　久々に、といってもほんの数日の空白、なのですが、
　お買い物に出動しましたら……
　あらぁ？
　いつの間にか、世の中は
　《雛祭り》モードに突入しちゃってますね？

　スーパーの生花コーナーには、
　桃の花、菜の花。

　季節のものコーナーには、
　ひなあられ。
　可愛いキャンディや、
　ピンク色のマシュマロ、
　ふわふわの綿菓子なども。
　
「ネーさ、テディちゃはァ、ひなあられェがいィでスゥ～♪」

　……こないだまでは、
　サクラが持てはやされていたのにね。
　そのちょっと前は、お正月飾りで、
　さらにちょっと前はバラや、ポインセチアだったり。

「ひなあられェ～ッ♪」

　雛祭りの次は、
　どこか華のないホワイトディ、
　ぼ～っとしてると桜が咲いちゃって、
　気付けばＧＷなのよ。
　
「ネーさ、あのゥ～、あられェ～……」

　でも、暦的には忙しくても、
　早く暖かくなってほしい、というのは本当ですね。
　今年は寒い冬だった、としみじみ思うのです。

「あられェ……」

　暖かくなったら、お出掛け気分も盛り上がりますよ。
　春の光の中、
　大好きな京都へ。
　鎌倉あたりもいいなあ。

「……ネーさ、もしかしてェ、
　ひなあられェ、にがてッ、なのでスねッ？」

　
　………………正解です。
　

たすきを繋げ！《リレー》式ミステリの結末は？

「ほわッ！
　さむそォな、ひょうしィ、でスよッ、ネーさ！
　ゆきでスゥ！」

　吹雪、ですからね、テディちゃ。
　ミステリファンにとっては非常に魅力的な言葉の一つなんです。
　他に、館、密室、孤島、孤立、雪上の足跡、連続、
　などという単語も加われば、もう無敵！
　本格ファンのハートを鷲掴みです！

「ふァ～……」

　本日ご紹介しますのは、
　珍しいスタイルのミステリ小説なんです。
　はい、こちらをどうぞ！


　
　　　　　　　　　　　　――　吹雪の山荘　――


　
　著者は、笠井潔さん、岩崎正吾さん、北村薫さん、若竹七海さん、
　法月綸太郎さん、巽昌章さん。
　’０８年１月に発行された新刊です。
　副題が《――赤い死の影の下に》。

「さくしゃさんがァ、ななにんッ？
　たんぺんしょうせつゥ、でスかァ？」

　いいえ、長編小説なんですよ。
　この御本は、いわゆる『リレー小説』。
　まず一人の作家さんが一つの章を書き、
　それを次の作家さんが書き継いでゆく……という形式の小説です。

　ミステリ小説の分野では、
　以前は盛んに行われたこの『リレー小説』、
　ネーさも巨匠アガサ・クリスティさんが参加したリレーミステリを
　読んだことがありますが……。

「うんうんッ？」

　難しいものだなあ、と唸らされました。
　一流のミステリ作家さんたちが集まっても、
　作品のカラーを統一し、キャラの解釈、
　トリックや動機を整合するのは
　生半なことではない、ようです。

「ふゥ～ん、それはァ、やッかい、でスね」

　厄介を、前途に横たわる困難を承知で、
　挑戦し、また大いに楽しむのがこの、
　リレー形式ミステリの醍醐味、とも申せましょう。

　現代日本のミステリファンさんは、
　著者名を聞いただけで、
　む！と拳を握り締めちゃうんじゃないでしょうか。
　あの御方が！
　この作家さんも！
　リレーのメンバーに加わっておられます。

　しかも、『吹雪』に『山荘』と来られては！

「ははァ～、むてきィ、なのでスねェ」

　とある山奥の、コテージ村。
　雪に降り込められた山荘に、悲鳴が響き渡ります。
　すわ、と捜査に乗り出すのは、
　何人もの名探偵やワトソン役さんたち。
　いったい何が起きたのか？
　大晦日の夜の悪夢なのか？
　電話線が不通？
　外部との連絡は断たれた……！
　
　笑いや不条理をちりばめ、
　多分にクイーンを意識した展開は、万華鏡のようです。
　書き手が変わると、様相も変わり、
　どんどん『事件』が積み重なって……？
　
　もちろん、結末は言えませんが、

「ひみつゥ、ひみつゥ！」

　巻末、作家さんたちがそれぞれ記した『解決予想』が
　また、にやり、とさせられる《読みどころ》です。
　これあっての、リレー小説！
　壮大な『お遊び』のクライマックスですね。

「だいこんらんッ、しちゃうかもォ～」

　’０８年、年頭期の話題作、
　ミステリ好きさんは、
　とりあえず読んでおきましょ！

ポップなチョコは《ＣＯＣＯＡＤＥＬＩ》。

「おぽッ♪
　ネーさ、ネーさ、
　よいものォ、はッけんッ、でス！」

　テディちゃ、こちらはね、先日、
　ヴァレンタインの贈り物チョコとして御紹介しました
　《ココアデリ》のバー型チョコです。

「ふむふむッ♪」

　お味見に、ということで、
　三つほど、いただいちゃいました。
　色とりどりで、可愛いパッケージですね。

「テディちゃにィ、ぴッたりィの、さいずゥでス！」

　……えへん、では、お味見を開始いたしましょう。
　緑のラインが目立つのは、
　ペパーミントクランチトリュフ。
　明るいピンクは、ラズベリートリュフ。
　クリーム色が、ヴァニラキャラメル、です。

「いただきま～スッ！」

　いただきまぁす♪
　――ふうむ、これは、なるほどぉ。

「なるほどォ？　ッてェ？」

　イギリスのお味がしますよ。
　同じ英語圏のチョコ菓子、
　ハーシーやＭ＆Ｍ、ネーさの好きなパルマー社のチョコとは、
　似て異なるミルクチョコレート風味、ですね。
　３種類のチョコ中で、予想外に美味しいのは、ラズベリー。
　ベリーの酸味が薄められていて、
　苺チョコに似た仕上がりです。

「きゃらめるゥ、とろ～ん♪でスッ！」

　ソフトなキャラメルフィリングも、
　イギリスのセンス、なんでしょうね。
　スカッチキャンディ、みたいな甘さ。
　でも、美味しいからいっか♪

「い～のでスゥ♪」

　ヴァレンタイン期限定の御品なので、
　もう手に入らないでしょうけど、
　機会があったら、イギリスのお菓子が好きな御方はぜひ！
　ミントの使い方に英国魂を感じます！

「とォッてもォ、あまあまァ、ちょこッ、でしたァ♪」
　

可愛い《和菓子》の作り方＆楽しみ方。

「むみゃッ！
　わがしの、ごほん？　
　ネーさ、めずらしィでスねッ！」

　洋菓子好き、ショコラ好きのネーさですが、
　和菓子だって大好きなんですよ、テディちゃ。
　さあ、本日はこちらを御紹介いたしましょう！



　　　　　　　　　　　――　和菓子屋レシピ　――


　
　編集＆文は関口みずきさん、’０６年２月に発行されたものです。
　
　副題に、
　『老舗の和菓子屋さんが教える　簡単・おいしい和のおやつ』
　とありますように、
　東京の歴史ある和菓子屋さんが、
　自家の人気和菓子のレシピと
　作り方のコツをお披露目して下さいました。

　例を挙げますと、
　柴又の『亀屋本舗』さんは《きんつば》を、
　巣鴨の『金太郎飴』さんは《べっこう飴》《はちみつ飴》を、
　府中の『青木屋』さんは《栗蒸し羊羹》を、
　深川仲町の『みなとや』さんは《揚げ餅》《砂糖豆》のレシピを、
　気風（きっぷ）よく大公開！

「えどッこ、でスゥ！」

　でも、甘く見ちゃあ、いけません。
　洋菓子であれ、和菓子であれ、
　上手にお菓子を作るのは、本当に難しいんです。

　和菓子なら、餡（あん）。
　お店屋さんが作るような餡を、
　自分の家で作るのは、いかに困難であることか。
　
「うんッ、おみせやさんはァ、えらいィでス！」

　家で作るお菓子には手作り品ならではの良さもありますが、
　この御本から伝わってくるのは、
　《プロの凄さ》。
　材料を生かす、
　常に変わらぬ美味しさを保つ、
　そして、目に美しく！

「まあるいィ、どらやきィ、きれいでスね♪」

　実際に和菓子作りに挑戦するか否かは別にしても、
　学び処は山ほどある御本です。
　馴染み深い和のお菓子には、
　どのような食材が使われているのか？
　コツは？　隠しワザは？

　巻末には、各名店の紹介もあり、
　お店への行き方、
　看板商品なども掲載されています。
　東京の和菓子屋さん案内の御本、とも捉えてよいでしょう。

「ももやまッ！
　テディちゃ、ももやまのおかしィ、ほしィッでス！」

　桃山もよいけれど、テディちゃ、
　これからは桜餅のシーズンじゃないかしら。

「さくらもちッ♪　そォでしたッ！」

　季節に合ったお菓子を買いに、
　和菓子屋さんへ行きたくなる楽しい御本です。
　アンコ大好き！な御方には特にお奨めしちゃいましょう！
　
「おかしをもッてェ、おはなみにッ♪」

ほろ苦いチョコのお菓子も。

　テディちゃ、見てちょうだい、
　またまた差し入れをいただいちゃいましたよ。
　
「はやくゥ、ふッかつしろォ～ッてことでスよゥ、ネーさ」

　そうですね、
　美味しいものパワーで体調不良なんて
　ぶっ飛ばしちゃいましょう！

　で、これは……えーと、
　明治製菓さんの『ＲＥＧＡ（レガ）』。
　パリパリ焼き菓子を、ビターチョコでコートした
　一口サイズのチョコレート菓子、です。
　さあ、開けてみましょう。
　……あ～、チョコレートの良い香りがします♪

「わくわくッ♪　いただいちゃうでスよッ♪
　もぐぐ……わほォッ、
　これはァ、びたーでスよ、ネーさ！」

　ビター？
　本当だ、表面のチョコレート、けっこうほろ苦いですね。
　甘さをぐっと抑えてあって、
　大人向けのお味だと言えましょうか。
　パッケージにも『大人のほろにが』とありますが、
　その通りですね。
　後味きりり、とした
　この手の苦い系チョコも、
　割と好きなんです。

「かりりッ、しゃきッ、もぐもぐッ、
　あッたかァどりんくとォ、あうのでスゥ～♪」

　ですね。
　ネーさは、熱い緑茶とともにいただきました。
　カフェオレなどとも、合いそうです。

「ふゥッ、おいしかッたでス♪
　ネーさ、あしたのォさしいれェ、たのしみィでスねッ」

　……テディちゃ、なにやら誤解してませんか？

「ん～とォ、
　はちみつのさしいれェ、まッてるでス！」

　……やっぱり誤解してるわね……。

古き佳き時代の？《密室》ミステリ。

「ネーさぁ、きょうはァ、ふッかつゥ、でスかァ？」

　はい、復活めざして微力を尽くしたいと思います、テディちゃ。
　本日ご紹介いたしますのは、ミステリ。
　とてもオールドな佇まいの、探偵小説なんですよ。
　こちらをどうぞ！



　　　　　　　　　――　ビーコン街の殺人　――


　
　著者はロジャー・スカーレットさん、
　原著は１９３０年に、
　日本では昭和１５年に抄訳版が活字になり、
　’０７年１２月に完訳版（本書）が発行されました。
　
　かつて、あの江戸川乱歩さんも高く評価していたという傑作が、
　ようやく完全な形で
　日本のミステリファンの手元に届けられた、んですね。

「むかァしのォ、みすてり、なのでスッ」

　’３０年代のお話ですから、
　馬車はぎりぎり出てこないとしても、
　全体にオールドスタイルです。
　鑑識？　ありません。
　科学捜査？　それなんでしょう？
　資料のデータベース化？　どこの言葉だ、そりゃ？
　つまりは、地道な捜査がすべて、です。

「ふァ～、たいへん、でスゥ～」

　米国の都市ボストン、ビーコン街のお屋敷で
　殺人事件が発生！――との報を受け、
　捜査の指揮に当たるのはケイン警視。
　鑑識官や法医学者の助けもなく、
　ケイン警視が解決しなければならないのは、
　密室殺人！
　それも、２件も！

「えェッ？　ふたつもォ？」

　ケイン警視、なかなかの名探偵ぶりです。
　大概の名探偵氏と同じく、
　二番目の殺人を防ぐことはできませんでしたが、
　密室のからくりには、ちゃんと目処（めど）をつけました！

　残るは容疑者の絞り込みのみ……しかし？
　犯人の動機は？
　事件の混乱の中で行方不明になってしまった
　高価な翡翠の装飾品は、いまどこに？

「なんもん、やまづみィ、でス！」

　《本格》ではありますが、
　エラリー・クイーンや、日本の本格もの、とは
　また異なる《本格》密室ミステリです。
　『読者への挑戦！』
　『手がかりは全て諸君の眼前にある！』――
　等々の設定は組まれていませんので、
　これはアンフェアだよ！と言いたくなるミステリ読みさんも
　おられるかもしれませんが、
　そこは大きーく広ーい心で。

「うけとめるゥ、のでスね」

　驚いたのは、著者スカーレットさんの正体！
　なんと、イヴリン・ペイジさんとドロシー・ブレアさんという
　女性ふたりの合作ペンネームなのだそうです。
　まあ！　クイーンさんも真っ青の正体じゃありませんか！

「ふひゃあァッ、めずらしッ、でスね！」

　本国アメリカでは半ば忘れられた存在だという
　女性ふたりの作家さんによる密室ミステリ、
　古典モノが好きなミステリファンさんには
　ぜひ！のお奨め品です！
　江戸川乱歩さん好きの御方にも、お奨めですよ！

「おーるどの、みりょくゥ、でスねッ♪」
　

美味♪で元気を呼び戻せ？

　先に申し上げましたように、
　本日のネーさ、体調最悪最凶でございます。

「へなちょこ、なのでスよねッ」

　否定できないのがつらいです。
　でもね、テディちゃ、
　ほーら、差し入れがありましたよ！
　
「むむッ！
　またァ、できゃッ！」

　ありがたいことです♪
　ネーさの大好物、プリングルズ。
　その新作『クラッシュドペッパー』味です。
　体力回復のためにも、
　この際ガンガン食べちゃいましょう！
　せーの！（べりべり、と封を切りまーす）

　　　　　　（　――もぐもぐもぐ――　）
　
　ふむ。
　軽い塩味に、胡椒がぱらぱら、っと。
　予想より、胡椒は控えめですね。
　印象に残るのは食感でしょうか。
　さくっ、ぱりっ、
　そんな効果音を付けたいような、ほぐれやすさ。
　
「いけるゥでス！
　ぱくぱくッ、なのでス！」

　この体調では、さすがにたくさんは食べられませんが、
　なんとなく元気が出てきました。

「ネーさ、たんじゅんッ！」

　冷蔵庫にアイスクリームあったかな？
　あ、お茶漬けも食べたい気分です♪

「……ネーさ、ほんとにィ、たんじゅんすぎるのでス……」

劇不調～ッ！？

「ネーサ、ネーさ！
　しッかりィ～！」

　テディちゃ、ネーさはギブアップ中です……。
　代わりに、説明をお願いします……。

「ふ、ふァいッ！
　え～とォ、
　ネーさはァ、ただいまァ、
　たいちょうさいあくッ！
　ッていッてェ、
　だうん、しちゃッてるでスゥ～。
　というわけでェ、
　……ん～、どうするんだッけェ？」

　御本にかんする小難しいお話は明日、ということに……。
　ううッ、頭が痛い～……。

「ふァ～いッ！
　でスのでェ、
　きょうはァ、またァ、テディちゃのォ、
　はっぴィかむかむだんすをォ、おみせしよォッと」

　止めて～！

「ちぇッ、ざんねんッ！
　みなさまはァ、おからだにィ、きをつけてくださァいッ！」