テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ようこそ、《甘いもん》!

2014-01-21 21:30:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 るるゥ~♪おきなわァはァ~はるゥ~♪」
「がるる!ぐるるるがるるっる!」(←訳:虎です!梅の花が咲いたって!)

 こんにちは、ネーさです。
 大寒も過ぎて、春まであと少し!思いたい今日の読書タイムは、
 さあ、こちらの御本を、どうぞ~!

  



           ―― 甘いもんでもおひとつ ――



 著者は田牧大和(たまき・やまと)さん、2013年10月に発行されました。
 『藍千堂菓子噺(あいせんどう かしばなし)』と副題が付されています。
 前回記事に続いて、
 この御本もお江戸を舞台とした“時代小説”ですよ♪

「でもォ、ちゃんばらッ、でてきませんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:忍者もなし!)

 合戦場に響く剣戟がなくとも、
 忍者さんの放つ手裏剣がなくとも、
 お侍さんが殆ど出てこなくても、
 読み手の心をつかむ時代小説は存在します。

 たとえば、この御本の主役さんたち――

 頑張り屋の菓子職人さんと、
 その職人さんが作り出す美味しいお菓子があれば、
 はい、目前に浮かぶのは、
 小さいけれど繁盛している一軒の菓子屋、
 神田相生町の
 《藍千堂(あいせんどう)》さんです。

「わはァ~♪ おかしやさんッ♪」
「がるぐるるぐるる!」(←訳:いい匂いがするよ!)

 空腹を刺激するのは、
 お餅を蒸している作業中の香りでしょうか。

 ただね、テディちゃ、虎くん、
 《藍千堂》さんのお菓子は、上菓子なのよ。

「……じょうがしィ???」
「っるぐるるる??」(←訳:って何ですか??)

 上菓子というのは、
 御本の表紙にもなっているような
 お茶会で振る舞われるお菓子や、
 御進物用のお菓子(上物菓子)のことです。

 
 美味しくて、美々しくて、当然ながら、
 お安くはないんですけれど、
 《藍千堂》の品は評判上々、
 しっかりした常連さんもついています。

 が、主の晴太郎(はるたろう)さんは、

    四文の柏餅(かしわもち)を作って売ろう!

 と言いだして、弟の幸次郎(こうじろう)さんを驚かせました。

 
 四文のお菓子。
 それはすなわち、
 お小遣いで買えちゃうようなお菓子。

「うふゥ! それはァすてきィ!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:ボクらも買えそう!)

 上菓子としての柏餅と、
 毎日のおやつに近い安価な柏餅。
 作り分けて売り出せば、
 さらなる評判を呼ぶに違いありません。

 ええ、妨害を受けさえしなければ――

「おみせのォ、ゆくてにィ、あやしのかげッ!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:真っ黒い暗雲が!)

 菓子司《藍千堂》さんは
 どうやら複雑な事情を抱えているらしいですね。
 晴太郎さんと
 幸次郎さん、
 ふたりの背後に何があるのでしょうか……?

 お菓子にまつわる連作6編、
 お江戸の世も、
 また現代でも変わらない人間ドラマを
 野中深雪さんの装丁、
 ㈱榮太樓總本舗さんによる御本表紙の和菓子、
 各章の扉に用いられた菊寿堂いせ辰さんの千代紙とともに、
 活字マニアの皆さま、
 愉しく味わってくださいませ♪

「おかしまにあさんにもォ~」
「がるるる!」(←訳:おすすめ!)
 


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北の国から、新風きたる♪

2014-01-20 21:42:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪きょうもォ~おんがくにィ~ひたりつつゥ~♪」
「がるる!ぐるぐる!」(←訳:虎です!読書です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、『グッバイ』だけでなく『ユリイカ』も聴きまくりながら、
 やっぱり欠かせないのは読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



               ―― 冬の蝶 ――



 著者は平谷美樹(ひらや・よしき)さん、2013年12月に発行されました。
 『修法師(ずほうし)百夜まじない帖』と副題が付されたこの御本は、
 電子書籍で刊行している人気シリーズ作品をもとに、
 書き下ろし3編を加えて文庫化されたものです。

「むむむゥ? ずほうしッてェ、なにィでスかッ??」
「ぐるるぐるがるる?」(←訳:聞いたことないね?)

 シリーズ題名でもある《修法師(ずほうし)》とは、
 現代風に言ってしまうと、霊能力者さん、でしょうかしら。

 そう、21世紀の現代にも、
 お江戸の時代にも、
 いえ、いつの時代にだって
 その真偽は別にして、
 “見えないモノが見える”ひとは存在したんですね。

「にせものはァ、いやでスゥ!」
「がるるぐるるがるるる!」(←訳:本物は本物で怖いけど!)

 御安心あれ、そして存分に怖がってくださいな♪
 この物語の主人公さんは、
 《本物》ですよ。
 それも、

 十五歳ほどの、盲目の娘さん。

 百夜(ももよ)さんという名の、
 彼女=少女修法師さんは、
 仕込み杖を手に、はるばる生地の津軽から
 江戸の町へとやって来たのでした。
 時は、文政期(1818~1830)の或る年の冬。

 悪鬼、疫病を祓い、
 口寄せ(降霊)も行う修法師(祈祷師)として
 この江戸で暮らすために。

「つがるゥというとォ~…あのッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:あの有名な!)

 生国で修業を積み、鍛えられた百夜さん。
 津軽では、
 イタコ、ゴミソ、などの修法師さんは
 《カミサマ》と呼ばれ、
 非常に尊ばれているのです。
 けれども、ここは異郷――江戸。
 少女修法師さんは
 見知らぬ土地に受け容れられるのでしょうか。

「ぶるるッ!
 おばけェ、でるのでスかッ?」
「がるるぐる?!?」(←訳:恐怖で絶叫?!?)

 プロローグ+短編8作品で描かれる百夜さんのお仕事ぶりは、
 ホラーというよりは
 ファンタジーに近い色合いが感じられます。
 そして、不思議な仄明るさも。

「ふむむッ! こわくゥないィならァ~」
「ぐるぐるるがるるるる!」(←訳:応援しよう修法師さん!)

 年明け以来、
 アート系やノンフィクション系の作品紹介が続きました。
 久しぶりに読んだフィクション作品がこの御本だったのですが、 
 なんとも楽しくって、
 私ネーさ、百夜さんの大ファンになってちゃいましたよ♪♪

 今後の展開にも期待したいシリーズ第一作、
 活字マニアの皆さまも、ぜひ一読を!




 
 
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信じたくない事実、です。

2014-01-19 21:42:27 | ブックス
 こんにちはっ、ネーさです。
 サカナクションの新譜『グッバイ』が大好きですっ!
 曲も、アルノルド・ベックリン画『死の島』へのオマージュのような
 MUSIC VIDEOも素晴らしい!
 活字マニアの皆さま、You Tubeで公開されているので、
 ぜひ御覧くださいね!

「こッ、こんにちわッ、テディちゃでス!
 ネーさッ、どくしょッ!」
「がるる!ぐるがるるる?」(←訳:虎です!読書タイムは?)

 おおっと、そうね、読書タイムを忘れちゃいけませんわね。
 さあ、本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  



            ―― 本を愛しすぎた男 ――



 著者はアリソン・フーヴァー・バートレットさん、
 原著は2009年に、2013年11月に日本語版が発行されました。
 英語原題が『THE MAN WHO LOVED BOOKS TOO MUCH』、
 『本泥棒と古書探偵と愛書狂』と日本語副題が付されています。

「むふゥ! ひとごととはァ、おもえェませんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:本マニア!)

 あいたたた、と首を縮めた活字マニアさんもいらっしゃるでしょうか。

 愛書狂? 本を愛しすぎた?
 いや、分かってるさ!
 何事も、過ぎたるは及ばざるが如し。
 いくら本が好きだからって泥棒になんかならないさ!

 しかし……世の中にはいるようです。

 本が好きで、好き過ぎて、
 一線を超えちゃったヒトたちが。

「ふゥ~…しんじられないけどォ~…」
「がるるぐるるるる!」(←訳:ホントなんだねえ!)

 この御本の本文には、次のような記述があります。

   『風と共に去りぬ』の初版本を手に入れた?
   あるわけない!
   『ライ麦畑てつかまえて』著者サイン入り本を落札した?
   そんな本は見たくもない!
   偽物だ!

   イーベイ(ネットオークションサイト)は
   世界最大の合法化された盗品売買所だ――

「こッ、こわいィ~!」
「がるるるぐる?」(←訳:そんなのアリ?)

 サンフランシスコ在住のライターである著者・バートレットさんは、
 或る出来事から、
 古書――17世紀に印刷された古書と
 係わることになりました。
 そして、ライター魂を刺激されたのです。

 稀覯本の窃盗。
 素人探偵として活躍する古書店主。
 その古書探偵さんの不倶戴天の敵ともいうべき、
 本泥棒の常習犯。

「まんがァみたいだけどォ~」
「ぐるる!」(←訳:事実だ!)

 映画かTVドラマかマンガのような、
 貴重な書物をめぐる現実。

 17世紀の古書だけじゃないんです。
 ちょっと昔のSF本の初版だってけっこうな高値がついている!
 ヘミングウェイの初版本も、貴重品!
 ここ数年で、稀覯本は名画と同様に値上がりの傾向にあり、
 古書の盗難件数も増えるばかり。

「だめでスゥ! どろぼうッ、ゆるすまじィ!」
「がる!ぐる!」(←訳:戻せ!返せ!)

 逃げる本泥棒。
 追う古書店探偵。
 両方を取材する著者・バートレットさん。

 活字マニアの皆さまには、
 本当に他人事ではない数多の事件。

 面白い?
 いえいえ、笑ってる場合じゃありませんてば。
 大事な《本》を守るために、
 ぜひ一読を!
 




 
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― 400年を経た、《侍》世界 ―

2014-01-18 21:30:39 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むッ! でたなッ、きつねだいおうゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるるっ!」(←訳:虎です!狐魔王が来ましたっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 テディちゃも虎くんも、失礼ね!
 狐の大王でも魔王でもありません、
 こちらの御方は《狐狸庵先生》ですよ。
 さあ、本日は読書タイムをお休みして、アート情報をば、どうぞ~!

  


 
            ―― 遠藤周作《侍》展 ――


 東京・町田市の、町田市民文学館ことばらんど にて、
 2014年1月18日~3月23日(毎週月曜日と2/13と3/23は休館)。
 『“人生の同伴者”に出会うとき』と副題が付されたこの展覧会は
 慶長遣欧使節団渡欧400年を記念する催しでもあるんですよ。

「よんひゃくねんッ!」
「ぐるぐるがるる!」(←訳:江戸時代より昔!)

 作家・遠藤周作さん(1923~1996)の代表作は、
 『沈黙』、
 そして慶長遣欧使節団の副使として欧州へ渡った
 支倉常長(はせくら・つねなが)さんをモデルとする長編小説『侍』です。

 この展覧会では
 (文学展というべきでしょうか?)、
 遠藤さんの創作ノート、草稿、
 作品『男と九官鳥』直筆原稿、
 遠藤さんの蔵書など、
 資料約200点が公開されます。

「むかしィのォ、おしゃしんもねッ!」
「がるるぐるるぅる!」(←訳:愛犬はクロちゃん!)

  

 展覧会と同様に注目していただきたいのは、
 関連イベントの数々♪

 狐狸庵先生こと遠藤周作さんと仲良しだった北杜夫さんの長女・斎藤由香さん、
 日本文学研究者ヴァン・C・ゲッセルさんの講演会と――

  

 俳優・石坂浩二さんによる、
 『侍』朗読とおはなしの会!!

 これはステキな企画ですね!
 聴きたいわ!

「らいぶゥろうどくかいィ!!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:興奮の朗読会です!)

 石坂さんの朗読会は
 町田市民フォーラムにて、
 3月14日18:00~の予定です。
 往復ハガキによる事前申し込みが必要ですので
 詳細は町田市民文学館にお問い合わせくださいませ
 (応募締め切りは2月24日必着)。

「こりあんせんせいのォ、だいふぁんさんにィ~」
「がるるるぐるるぅ!」(←訳:おすすめですよぅ!)



  さて、ここで美味しいオマケ画像も、どうぞ~♪
  
  赤い箱のお菓子は、『資生堂パーラー』さんの《ショコラヴィオン》!
  
  「ふたつのォ、おあじィ♪」
  「ぐっるるがる!」(←訳:どっちも美味!)
  ノワールとフレーズ(いちご)の、
  2種類のお味のチョコレート菓子はバレンタインにも使えそうです♪♪


  では、受験生の皆さん&かつて受験生であった方々も、
  佳き日を過ごされますよう!



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新品は、NG?

2014-01-17 21:20:21 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでッス!
 おひさまァ、かもォ~んッ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!好天で桜咲け!)

 こんにちは、ネーさです。
 全国の受験生さんたちにエールを送りつつ、
 さあ、今日も読書タ~イム♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



 
           ―― 図説 英国インテリアの歴史 ――



 著者は小野まり さん、2013年11月に発行されました。
 『魅惑のヴィクトリアン・ハウス』と副題が付されています。

「あはァ! しゃしんがァ、いッぱいィ~!」
「ぐーるるるるがるるるる!」(←訳:ホームズさん家みたいな!)

 いま日本では、
 春からの新生活の準備をしなさい!
 家を買って!家具を買って!
 というようなTVのCMや雑誌の広告が目立っていますが、
 英国では……

    真新しい家より年月を経た歴史ある家!
    調度品はアンティーク!

 な風潮が強いようです。

「ふるゥ~いおううちィにィ~♪」
「がるぐる!」(←訳:古い家具!)

 古いものが好まれる、その理由は?
 古いといってもどのくらいの古さがいいんでしょう?

 著者・小野さんは、
 そういった私たち日本人には、
 なぜ?どうして?な疑問を
 とても分かりやすく解き明かしてくださいました♪

 はい、テディちゃ、虎くん、ここで“英国の常識クイズ”です。

    《築○○○年の物件なら、自慢できる》

 ここで○○○に入るのは、なーんだ?

「むむむッ! ひゃくッ、とかッ??」
「……ぐるるぅ?」(←訳:……200ぅ?)

 ブー! 残念でした、この御本の本文によれば、答えは――

    他人様に自慢できるレベルは
    築300年は経っていないとだめでしょう。
    もちろん、
    築500年、600年と
    古ければ古いほどその家の主は鼻高々です。

「えええッ、さんびゃくゥねんッ??」
「がるるるぐるる!」(←訳:500に600!)

 他にも、

 英国のお父さんたちが残業せず真っ直ぐ帰宅するのはなぜ?
 日本と違って南向きの部屋は嫌がられる?
 DIYは紳士の嗜(たしな)み?

 等々の《?》を答えてゆく一方で
 小野さんは、
 英国の建築とインテリアがどのように変化してきたか、
 現代のインテリアのほぼ基本といえるヴィクトリアン・ハウスの
 内装、間取り、暮らしぶりを丁寧に調査し、
 解説してくださいましたよ♪

「すてんどぐらすゥ!」
「ぐるるある!」(←訳:椅子の歴史!)

 ヴィクトリア時代の著名人さんのお家と、
 庶民のお家。
 田園のお館と
 都会のテラスハウス。

 英文学好きさんに、
 インテリア&椅子マニアさんに、
 建築マニアさんにもおすすめしたい御本です。
 皆さま、ぜひ一読を!




 
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さあ、熱き語りを!

2014-01-16 21:32:39 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 けがわのぼうしィかぶッてるひとォ、みましたッ!」
「がるる!ぐーるるっるがるるぐる!」(←訳:虎です!ヒートテック重ね着です!)

 こんにちは、ネーさです。
 冬ド真ん中の今日この頃……ですが、
 本日の読書タイムでは
 寒波を蹴り飛ばす熱~い一冊を御紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~! 

  



 
            ―― 続・風の帰る場所 ――



 著者は宮崎駿さん、2013年11月に発行されました。
 『映画監督・宮崎駿はいかに始まり、いかに身を引いたのか』と
 副題が付されたこの御本は、
 映画誌《CUT》に掲載されたインタビューを中心に構成されています。

「わァいッ♪ みやざきさんだァ~♪」
「ぐるる!がるる!ぐるがる!」(←訳:ルパン!コナン!ナウシカ!)
「らぴゅたにィ、ととろッ!」

 2002年に刊行された『風の帰る場所』には、
 《風の谷のナウシカ》から《千と千尋の神隠し》までの作品に関する
 インタビューが収録されています。

 そして、こちらの『続・風の帰る場所』には
 2008年から2013年までのインタビューと、
 さらに、《ナウシカ》以前の作品についてのインタビューも
 収録されているんですよ。

 インタビュアーは、
 渋谷陽一さんと
 富沢陽子さん。

「むむッ! しんけんしょうぶゥ!」
「がるるぐるるるぅーる!」(←訳:本気のインタビューだ!)

 宮崎さん×渋谷さんのインタビュー部分は、
 いやもう、凄いです。
 インタビューというより、
 対談……いえ、ときに斬り合いのような、
 言葉の丁々発止!が連続するのです。

 宮崎さんは《二心なく》、本音を語る。

 渋谷さんもまた、
 俊敏に打ち返します。

 それでいながら、
 こうして語り合っていることが楽しくてたまらない、
 笑い声と躍動感もが伝わってくるのですから、
 なかなかに不思議なインタビュー集ではありますね♪

「きがァあいそうなァ~、おふたりッ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:賑やかだよね!)

 数々の名作を制作・発表してゆく裏側で
 監督・宮崎さんは腹中にどんな思いを溜めていたのか。
 アニメーションという表現方法を、どう感じていたのか。

 そして、“最後の”長編作品に
 何を想ったのか――

「うゥ~、みやざきさんッ、いんたいィしないでェッ!」
「がるるるるぅ!」(←訳:さみしいよぅ!)

 御本の冒頭で、渋谷陽一さんはこう述べておられます。

   ―― 宮崎さんの創作活動は終わらないと、僕は信じている ――

「うんうんッ、そうなのでス!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ボクらも信じる!)

 宮崎さん、次は何をなさるんですか?
 (漫画を描いている、ともっぱらの噂ですが……)

 新たに宮崎さんが作品を発表するまでの間、
 ファンの皆さま、
 この御本のインタビューを噛みしめながら
 熱い風=《ジブリ》が帰ってくるのを
 ともに待ちましょう~!!


 
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~ 祝10周年と、《15分》 ~

2014-01-15 21:20:18 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ゆきィ、ふりませんでしたでス!」
「がるる!ぐっるるるぅ!」(←訳:虎です!ホッとしたぁ!)

 こんにちは、ネーさです。
 雪は降らねど過激に寒~い一日を乗り切った皆さま、
 お疲れさまでした!
 本日は、2014年最初のアート情報タイムをお送りいたしますよ♪♪
 さあ、こちらの巨匠さんの名作を、どうぞ~!

  


         ―― アンディ・ウォーホール 展 ――


 港区六本木の森美術館にて、
 期間は2014年2月1日~5月6日(期間中は無休)。
 『永遠の15分』と副題が付されたこの展覧会は、
 森美術館10周年を記念する大規模な回顧展です。

「まりりんさんッ!」
「ぐるがぅるるるる!」(←訳:あのキャンベル缶!)

  
  

「さかもとりゅういちィきょうじゅゥもッ!」
「がるるるる!」(←訳:観られます!)

 展示されるのは、
 1928年に生まれ、1987年に世を去るまでの、
 初期の作品から
 ウォーホールさんの名を高めた『スターの肖像』シリーズ、
 《キャンベルスープ》、《花》などの作品、
 ファッション誌に掲載したドローイング作品、
 彫刻作品(見た目は日用品の製品名が描かれたダンボール箱だけど彫刻!)、
 画家バスキアさんとのコラボ作品、
 ウォーホールさんが所有していた日本関係の資料。

 そして、ウォーホールさんのファクトリー(アトリエ)の一部も
 会場に再現されるのだそうですよ。

  

「おしごとちゅゥ~のッ!」
「ぐるるぅるる!」(←訳:アンディさん!)

   ―― 将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう ――

 展覧会の題名は、
 アンディさんのこの言葉から択られています。
 20世紀の美術界を動かしたアンディ・ウォーホールさんの大回顧展、
 アート好きさんはぜひお出掛けを♪



  では、ここで乾燥肌さんのためのオマケ画像も、どうぞ~!
  
  「あッ!ちぇぶらーしかちゃんッ♪」
  「がぅるぐぅるる!」(←訳:チェブちゃんだ!)
  唇を保湿してくれるグロス美容液《エテュセ リップエッセンス》の
  冬季限定デザイン版はチェブラーシカちゃんのイラストつき!
  可愛いくて役に立つおすすめ品です♪♪♪



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フィンランドから、笑顔の便り。

2014-01-14 21:16:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あはァ! みィ~つけたッ♪」
「がるる!ぐるぐる~!」(←訳:虎です!発見だよ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 活字マニアの皆さまは、近頃、ふと気付くことはありませんでしょうか?
 なんだか、あちこちでムーミンくんを見かけるなぁ~?と。

「ふァいッ! こんなかんじィでェ!」

  

「ぐーるるがるるぐるるぅる!」(←訳:ムーミンくんとミイちゃん!)

 ええ、上の画像は『アフタヌーンティー』さん店頭で撮ったものですが、
 ここに答えがありましたよ♪
 今年、2014年は――

  

 トーヴェ・ヤンソンさんの生誕100年に当たるのです!
 なので、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらの写真集を、どうぞ~!

  



        ―― ヤンソンとムーミンのアトリエ ――



 著者は木之下晃(きのした・あきら)さん、2013年10月に発行されました。
 『 Photos from the atelier of Tove Jansson , creator of the Moomins 』と
 英語題名が付されています。

「ひょうしにィ、やんそんさんとォ、むーみんくんッ!」
「がーるるがる&ぐるるがる!」(←訳:ムーミンパパ&ママもいる!)

 前回記事で御紹介しました『作家の住まい』では、
 画家・藤田嗣治さんのアトリエの美しさに言及いたしました。
 そして、《ムーミン》の作者として知られる
 トーヴェ・ヤンソンさんの自宅兼アトリエも、
 《美》に満ち溢れています。

 彫刻家であったお父さんが制作した裸婦像、
 ヤンソンさんが御自身で収集した絵画、
 書籍、人形、ペルシャ絨毯……。

「やんそんさんのォ、ごかぞくはァ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:芸術家が大勢!)

 インタビュー嫌い、
 カメラ嫌いで有名だったヤンソンさん。
 けれど、著者・木之下さんのレンズの前では、
 カメラ嫌いとは思えない自然でリラックスした笑みを浮かべています。

 ヤンソンさんの笑顔がある書斎、
 キッチンでの楽しげな様子、
 ソファに掛けて
 こちらへ向ける優しい眼差し。

「このひともォ、まほうつかいィ、でスねッ!」
「がーるるるぐっるがるるる!」(←訳:ムーミンを創った魔法使い!)

 ヤンソンさんのお家を訪問した折りの、
 著者・木之下さんの回想もまた、
 とても心を打つ文章です。

 写真と、文と、ムーミンと、笑顔。

「むーみんたちのォ、おにんぎょうがァ、きゃわゆいィ~♪」
「ぐるるるるがるるぐるぅ!」(←訳:スナフキンさんもいるぅ!)

 生誕100年を記念して、
 ヤンソンさんの母国フィンランドでは
 様々な記念のイベントが予定されているようです。
 そちらにも好奇心をそそられますが、
 ヤンソンさん大好き!な日本のファンの方々に、
 まずはおすすめしたい御本がこの《笑顔の記録》。
 ぜひ、一読を~!



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~ 緑の窓辺に憩いつつ ~

2014-01-13 21:00:04 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 祝!成人の日!新成人の皆さま、おめでとうございます~!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おめでとうございまスなのでス♪」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!めでたいです!)

 年に一度のめでたき祝日も、
 やっぱりやります読書タイム!
 さあ、本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



 
             ―― 作家の住まい ――



 編者はコロナ・ブックス編集部の皆さん、2013年10月に発行されました。
 『作家の酒』『作家のおやつ』『作家の猫』他、
 好評の《コロナ・ブックス作家シリーズ》最新作がこの御本です。

「おうちィ、じゃなくてェ~」
「ぐるるがるるる!」(←訳:住まいなんだね!)

 ええ、『家』ではなくて、『住まい』。
 ですが、この『住まい』には
 『仕事場』に近いニュアンスが籠められているようです。

 アトリエを兼ねた自宅。
 自宅ではないけれど、創作活動の場であった山荘。
 転々とした末に辿り着いた“庵”のような空間……。

 小畑雄嗣さん・栗原論さん・安田知子さんによる《住まい》の写真の美しさは、
 御本の表紙からもよく分かりますよね。

「まどのォそとはァ、みどりィ!」
「がるるる!」(←訳:瑞々しい!)

 表紙のお写真は、
 小説家の堀田善衛(ほった・よしえ)さんが
 長野県茅野市に構えた山荘の屋内なのですが、
 なんてすてきなんでしょう!

 書斎が欲しいなぁ~とお考えの方々には
 かえって目の毒になってしまいそうな、
 窓辺の書き物机ですね。

「わほゥ! ゆめのォ、しょさいィ!」
「ぐるるぅるるる!」(←訳:憧れちゃうよう!)

 御本の冒頭で紹介されているのは、
 小説家・北杜夫(きた・もりお)さんの自宅……
 いえ、北さんのファン諸氏には
 《どくとるマンボウ共和国》として知られる独立国家♪

 御本の中盤では、
 フランスのインテリア雑誌にも掲載されたという
 画家・藤田嗣治(ふじた・つぐはる)さんのお家とアトリエが
 フジタさんの絵画さながらに光り輝きます。

「これはもうゥ、びじゅつかんでス!」
「がるるぐぅるるるるぐるる!」(←訳:現在はミュゼとして公開中!)

 永井荷風さん、
 川端康成さん、
 安井かずみさん、
 秋岡芳夫さん、
 武満徹さん、
 塔元シスコさん、
 吉井忠さん、
 石井謙介さん、
 そして、大島渚さんたち作家さんの《住まい》と、
 作家さんに縁ある方々が綴る《住まい》の思い出。

 文学、絵画、デザイン、映画と、
 様々な分野で活躍した作家さんの
 美意識が凝縮されたオトナな一冊です。

「しんせいじんさんもッ♪」
「ぐるるるがるるる♪」(←訳:オトナもコドモも♪)

 皆さま、憧れの窓辺を、ぜひとも御覧あれ!



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これが驚異の内幕!

2014-01-12 21:35:25 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 れんきゅうはァ、ばーげんしーずんッ!」
「がるる!ぐるるるるがる!」(←訳:虎です!SALEの季節!)

 こんにちは、ネーさです。
 SALEの広告が目につく休日ですね。
 本日の読書タイムは、
 連休中といえどお仕事してます!な御方に敬意を表し、
 こちらのビジネス書を、さあ、どうぞ~!

  



  ―― ゴジラで負けてスパイダーマンで勝つ わがソニー・ピクチャーズ再生記 ――



 著者は野副正行(のぞえ・まさゆき)さん、2013年10月に発行されました。
 『Challenges I Faced in Hollywood』と英語題名が付されています。

「むゥ? びじねすのォごほんッ、でスかァ??」
「ぐるるるがるぅるるる?」(←訳:蜘蛛男の話じゃないの?)

 御本の表紙には
 スパイダーマンらしき思わせぶりなイラストがあって、
 映画評論書のように見えなくもありませんが、
 実はね、違うんです。

 映画制作の現場……ではなく、
 映画製作のトップたちの奮闘の記録。

 経営者たちがどうやって製品つまり映画作品を
 世界に送り出してゆくのか、
 興行収益に一喜一憂して、
 ヒットの予測にハラハラそわそわするのか、
 私たち観客は
 この御本からようやっと知ることが出来ました。

 いやー、スゴいのね、ハリウッドって!

「びッぐびじねすゥ、だもんッ!」
「がるるぐるぐる!」(←訳:大産業ですから!)

 大産業の内側は、こんな具合です。

 クリスマスシーズンに封切予定の大作が
 どうもいまひとつ。
 広告宣伝はきっちりやったのに、
 一般の観客に認知されていない、という調査結果が出ました。

 著者・野副さんは
 急ぎソニー・ピクチャーズの社長たちと協議します。
 結果は……

     予告編を作り直そう!

 ええ、それはいいんですけれど……

     新たな宣伝広告にはあと五ミリオンドル必要です!

「ごみりおんッ??」
「ぐるる??」(←訳:五億超??)

 ……ハリウッドなんですねえ、これが。

 日本でなら映画の一本二本は作れちゃいそうな大金が
 ハリウッドでは宣伝費の一部。
 それを、金銭感覚がおかしいと非難するのは簡単ですが、
 実際には、新たな五ミリオンドルの宣伝費投入で
 ヒットを不安視されていた映画は大逆転!
 米国の年間興収で4位に入り、
 全世界での興収は270ミリオンドルを超えました!

 ……ええ、これがハリウッドです。

「ふァ~…はりうッどォ~…」
「がるるる~…」(←訳:驚きです~…)

 当たれば利益は大きく、
 しかしハズせば莫大な損失が。

 予測がまったく読めない映画業界の、
 それも当時は“どん底”だったソニー・ピクチャーズの社長職に
 著者・野副さんは就任します。

 業績をどう好転させるか?
 ビジネスと芸術性のバランスは?
 優良企業への道のりは、
 そして、
 いまこの会社に何より必要なのは……

「ほしいィのはァ、れんぞくゥほーむらんッ!」
「ぐるーるるがるるぐっるる!」(←訳:シリーズ化できるヒット作!)

 喉から手が出るほど欲しい《シリーズ化できる企画》は、どこに?

 ビジネス書ではありますが、
 《映画本》として
 ぜひ映画&映像マニアさんに読んでいただきたい一冊です♪
 本屋さんで、図書館で、
 探してみてくださいね!


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