テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

『サリーちゃん』と『バビル2世』が?!?

2014-09-10 21:42:00 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うェるかむゥ、すーぱーむーんッ!」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!重陽の月!)

 こんにちは、ネーさです。
 中秋の名月、スーパームーン等々、お月さまの話題が盛り上がってますね。
 しかし……今日9月9日の東京近域は大雨警報が出されたほど
 不安定なお天気です。
 皆さまの地元ではきれいなお月さまが上っていることを祈りつつ、
 本日は展覧会情報を、お送りしますよ~♪

  



              ―― 横山 光輝 展 ――



 東京都豊島区池袋の東京芸術劇場5階ギャラリー2にて、
 会期は2014年10月1日~10月18日(10月6日は休)、
 『生誕80周年企画展 ~昭和から平成へ マンガの鉄人が駆け抜けた軌跡 ~』
 と副題が付されています。

「おおおォ! てつじんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:これが鉄人!)

 ええ、横山光輝(よこやま・みつてる)さん(1934~2004)の代表作は、
 なんといっても!

 『鉄人28号』!!

 かしらね~♪♪

「ほかにもォ、ありまスゥ!」
「がっるるぐるる!」(←訳:いっぱいあるぞ!)

 『鉄人28号』の連載が始まったのは1957年(昭和32年)
 それを機に故郷・神戸から上京して、

 『ジャイアントロボ(初期のみ/共作)』、
 『伊賀の影丸』、
 『バビル2世』、
 『魔法使いサリー』、
 『コメットさん』、
 『三国志』……

 えーと、すみません、
 私ネーさ、リアルタイムでは読めなかった作品が殆どで……
 あ!でも!
 『バビル2世』はアニメで見たことがあるような?
 『魔法使いサリー』ちゃんもね。

 っていうか、両作品の作者さんが同じ御方だったの?!?と
 ただいまビックリしておりますが。

「げんだいィでもォ、にんきィでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:特に三国志!)

  

 この展覧会では、
 『これまで原画や原稿を含む51点の複製原画を製作し展示』するそうです。
 観覧料は無料ですので、
 昭和の漫画ファンの方々、
 平成生まれのマンガ好きな御方も
 お出掛けしてみてはいかがでしょうか♪

「さりーちゃんのォ、ぱぱにィ~」
「がるるぐる?」(←訳:会えるかな?)





   さて、いかにも秋!なオマケ画像も。
   
   『赤城乳業』さんの
   《ドルチェTime かぼちゃモンブラン》!
   「らいばるはァ、はーげんだッつゥ!」
   「ぐるるるー!」(←訳:負けるなー!)


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そのトゲトゲが、元気の源?

2014-09-09 21:35:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 けいおにいさんッ、じゅんゆうしょうゥ、おめでえとうゥ!」
「がるる!ぐるるるるがるるるる!」(←訳:虎です!おめでとうございます!)

 こんにちは、ネーさです。
 ほんの数週間前は手術・車椅子とリハビリの生活だったのに、
 グランドスラム大会で準優勝してしまう凄さ!
 錦織選手を拍手で讃えつつ、
 さあ、今日も読書タイムを、どうぞ~♪

  



           ―― ハリネズミ飼いになる ――



 編者はハリネズミ好き編集部の皆さん、2014年7月に発行されました。
 『飼い方から、一緒に暮らす楽しみ、グッズまで』と副題が付されています。

 はぁ?
 なんでいきなりハリネズミ?
 テニスの話題からハリネズミなの?

 と、拙文を読んでくださっている皆さまには呆れられちゃうことでしょうが、
 正直に言いますと
 ……疲れました。

 個性派ストライカー・ズラタンさんの自伝、
 南米の密林に消えた都市Zへの旅、
 ヴァイオリン職人さんの本格推理、
 美術家・森村泰昌さんによる鮮烈な美術論、
 マンガとフード理論が火花を散らすレシピ本……

 ここのところは随分とズッシリな内容の御本が続いたので、
 本日は――

「きゃわゆいィ~はりねずゥ!」
「ぐるぐるぅ~!」(←訳:まるまるぅ~!)

 そうだ、能天気にゆこう!
 トゲトゲな針は痛そうだけど、
 お顔はスーパースペシャル癒し系!
 まんまるハリネズミを眺めて和もう!

 でも、これがけっこう難しいんです。

 ハリネズミくん、
 日本に自然分布していません。

「ええッ?? いないのォ?」
「がぅるぐるる?」(←訳:じゃあ外来種?)

 ハリネズミくんの仲間は、
 ン億年も前の古代日本にはいたらしいと
 発掘した化石をもとに考えられています。

 現代の日本へはペットとして持ち込まれ、
 その一部が脱走?
 里山に居ついてしまったとの報告もあるようです。

「さとやまのォ、ねずみィ!」
「ぐるるがぅるるるぅ!」(←訳:ネズミじゃないよぅ!)

 ハリのあるネズミ、と名付けられていますけれど、
 生物学的にはモグラに近く、
 また、ハリモグラやヤマアラシとも異なる科目に属します。

 英語でHedgehog(ヘッジホッグ)=垣根のブタちゃんと呼ばれる通り、
 石垣や生垣の周辺をちょこまか歩いているのを
 しばしば目撃され、
 親近感を持たれているんですって♪

「しんきんかんッ?」
「がる~?」(←訳:なぜ~?)

 ハリネズミくんがエサとしているのは、
 ミミズ、ムカデ、カタツムリ、カエル、ヘビなどの小動物や害虫たち。

 庭の害虫を退治してくれる、という意味では
 天道虫などと並んで、
 “園芸家の友”
 なんですね。

 単独行を好み(繁殖期は除く)、
 夜行性で、
 寿命は4~10年。
 機嫌が良いときは、猫がゴロゴロ喉を鳴らすような音を出し、
 欧州では《幸運のシンボル》とされることもある……。

「ほほォ~♪ らッきィ~かむかむッ!」
「ぐるるるがるぅ?」(←訳:馴れるのかなぁ?)

 飼う飼わないは別として、
 ハリネズミとはどんな動物なのかを教えてくれるのが、
 この御本です。

 種類や生態、成長。
 飼う側の心構え。
 巻末には、ハリネズミくんたちが登場する絵本も紹介されていますよ。

 しかし、やはり、御本を手にした者に見る喜びを与えてくれるのは
 ハリネズくんたちの愛らしいルックス!
 た~くさんのトゲトゲ写真?に頬も緩みっぱなし!

「なつのォ、つかれもォ~」
「がるがるぐっるる!」(←訳:たちまち吹っ飛ぶ!)

 癒しの王・ハリネズミくんを知るためのこの御本、
 ちび動物好きな方々に、おすすめです~♪♪
 



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必見?必食?のレシピBOOK!

2014-09-08 21:41:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しょくよくゥ~ぜッさんぞうかちゅゥ~!」
「がるる!ぐるがるるぅる!」(←訳:虎です!つい食べちゃう!)

 こんにちは、ネーさです。
 猛暑日が続く頃は食欲ドン底だったのに……
 ちょっと涼しくなると、いけませんね。
 どうにも食が進んでしまう秋の読書タイムは、
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



             ―― まんがキッチンおかわり ――



 著者は福田里香(ふくだ・りか)さん、2014年6月に発行されました。
 『Recipes,Essays and Comics for You』と英語題名が付されたこの御本は、
 2007年刊『まんがキッチン』の続編なのですが、
 内容はもちろんまったく別!
 いえ、痛烈なまでに別で、“新しい”~!!

 《フード理論》を前面に押し出した構成が超秀逸です!

「ふーどォりろんッ???」
「ぐるるる~?」(←訳:レシピは~?)

 ええ、そもそもはね、
 或る『マンガ』作品と、
 そこに登場するお料理を紹介し、
 レシピも掲載して、
 愛読者の方々も御自身のキッチンで作ってみてくださいね♪というのが、
 『まんがキッチン』の骨格です。

 しかし、この『まんがキッチンおかわり』では、
 登場する『マンガ』の斬新さ、
 解説文章のアグレッシヴなこと、
 マンガ家さんへのインタビューが充実の内容であることも相まって、
 アート評論ジャンルを越境しちゃいそうな迫力!

 なんたって、
 《フード理論》の大ナタを振るって、
 『進撃の巨人』を分析しようっていうんですから!

「しッ、しんげきのォきょじんとォ~…」
「がるるっ?!?」(←訳:お料理っ?!?)

 本文で紹介されているお料理は、
 《104期訓練生に捧げる“蒸かした芋”風スイートポテト》。
 このレシピもなかなかに曲者だなぁと
 感心しながらページを捲れば、
 次の頁には
 諌山創さん(『進撃の巨人』著者さん)と
 御本の著者・福田さんとの
 ずっしり濃密なインタビュー記事が……!

「おッ、おもたいィ~…」
「ぐるぅる~…」(←訳:ヘヴィだ~…)

 気を取り直して、他のレシピも拝見してみましょう。

 羽海野チカさん著『三月のライオン』からのお料理は
 《50余年分の棋譜風ラスク》。

 萩尾望都さん著『ポーの一族』からは
 《ばら科のフレーバーウォーター。》

 伊藤悠さん著『ショトヘル』からは、
 《旅のお供に『食音同』》。

 中村光さん著『聖☆おにいさん』からは
 《茨揚げパンと白毫ロールサンド》。

 そして、雲田はるこさん著『昭和元禄落語心中』、
 こちらも《書和元禄落語座布団 饅頭改め水羊羹こわい》のレシピと
 雲田さん×福田さんのインタビューが!

「ふァ~! ごうかァ、でス!」
「がるぐるるがるぅー!」(←訳:豪華すぎるメニュー!)

 30人の作家さんの、
 作品と、そこから生まれたお料理レシピ。

 御本の端から端、スミからスミまで
 “マンガ”への愛とトリビュートに彩られたこの御本、
 マンガ大好きを自認する御方は
 なんとしても読まなくちゃいけません。
 特に、『進撃の巨人』マニアさんは必読ですよ~!

「いちどはァ、よむべしィ!」
「ぐるがる!」(←訳:なのです!)



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《美術》からの、返信。

2014-09-07 21:40:12 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぐおおおおォ~ッ! けッしょうせんッ!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!言葉もないです!)

 こんにちは、ネーさです。
 錦織選手の快挙に日本中が沸いた一日でしたね!
 テニスファンの皆さまには楽しい週末となりましたが?
 ううむ、優勝杯の行方は?
 ハラハラドキドキしながら、
 本日の読書タイム開始です~♪

  



               ―― 美術、応答せよ! ――



 著者は森村泰昌(もりむら・やすまさ)さん、2014年7月に発行されました。
 『小学生から大人まで、芸術と美の問答集』と副題が付されたこの御本は、
 『ちくま』誌上に2012年1月号から2014年2月号にかけて連載された
 実に奇抜で真摯な《問答》の記録です。

「いッきゅうさんッ、みたいなァ~?」
「ぐる~!」(←訳:南無~!)

 いえいえ、これは、頓智(トンチ)の禅問答集、ではありません。

  《美術についてなにか聞きたいことはありませんか》

 という問題提起に対し、
 寄せられた数々の質問。
 それへ、森村さんは答えを述べてゆくのです。
 もうホントにマジメに、
 心から。

「でもォ~、びじゅつゥもんどうゥッてェ~…」
「がるるる~…」(←訳:難しそう~…)

 おっと、読まず嫌いはいけませんてば。

 この御本の中で、
 森村さんは難解な専門用語、技術用語を使いませんでした。
 分かりにくい用例も挙げませんでした。
 ごく平易な、
 理解しやすい言葉で実直に、

   《美術であることと、そうでないことの境はどこに?》
 
   《誰かの手に作品が渡るとき、どんなことを考えますか?》

   《ヨーロッパばかりでずるい!》

   《裸体作品がハズカシイ》

   《表現者として震災に向き合うのは可能でしょうか?》

 といった質問に応じます。

「ううむゥ! しつもんもォ~」
「ぐるーる!」(←訳:ユニーク!)

 大学教授さん、有名な精神科医さん、会社員さん等からの問いへの
 森村さんのお答えは、
 読んでみればどれも、
 なるほどなぁ~
 そういう見方もアリか!
 と感じ入ってしまうものばかり……。

 私ネーさ的には、
 狂言師の野村萬斎さんの
 《美術家にとって『化ける』とは?》
 という問いへの森村さんの答えが印象的でした。

 本気と演技の間の、
 捉え難い境界線。
 そこに生まれるものこそが――

「しィ~ッ! それいじょうはァ~」
「がるるるぅぐる!」(←訳:バラしちゃダメ!)

 森村さんの《まごころ》が露わになる、
 そして読み手の心に残る、
 まっすぐで、美しい一冊。

 すべての活字マニアさんに、
 ぜひのおすすめです!


 (森村さんは現在開催中のヨコハマトリエンナーレのディレクションでも話題です。
  トリエンナーレにも御注目くださいね!)



  
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北欧アートの展覧会へ♪

2014-09-06 21:21:33 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うひゃァ! かみなりさまァでスゥ!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!雷雨だ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 現在、東京・八王子市は雷雨に見舞われておりますが、
 どうか来週は好天になりますように、との期待もこめて、
 本日は展覧会情報をお送りしま~す!
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



          ―― 北欧の豊かな時間 リサ・ラーソン 展 ――



 東京銀座の松屋銀座8階イベントスクエアにて、
 会期は2014年9月11日~23日(会期中の店休日はなし)、
 スウェーデンの人気陶芸家ラーソンさんの
 代表作約230点が一堂に会しますよ~♪

「ぷッくりィ~にゃんこッ!
 まんまるゥ~はとぽッぽゥ!」

  

「↓ぐるるるがるぅるぐーるるがる!」(←訳:↓こちらのレディがラーソンさん!)

  

 1931年スウェーデン南部ヘルルンダに生まれたラーソンさんは、
 動物、子どもたちをテーマにした作品で、
 世界中&日本で大人気!
 陶芸の他に、
 絵本制作、ファブリックデザインなども
 手掛けておられますね。

 松屋銀座さんでは、9月11日から23日の祝日にかけて
 《北欧フェア》を催行、
 ラーソンさんの展覧会も開催されることになりました♪♪

  

「ぐッずもォ、はんばいィされまス!」
「がるぅるる!」(←訳:カフェもね!)

 展覧会限定で販売予定の作品で注目なのは、
 『ブタ』(税込予価¥16.200)
 『フクロウ』(税込予価¥16.200)
 そして!
 『ハチ公』(税込予価¥32.400)!
 (注・各100点のみ、購入方法は松屋さんのHPを参照ください)

「ふわわわァッ! はちこうゥくんッ??」
「ぐるがるるるるる!」(←訳:あのハチ公くんが!)

 会期中限定で、
 カフェ《ファンタスティカ フィーカ ~リサ・ラーソン~ 》もオープンします♪
 コーヒーとお菓子がおすすめ、だそうよ♪♪

 開催期間の短い展覧会ですから、
 ラーソンさんのファンの方々は
 しっかりスケジュール調整をしてお出掛けを!

「ぎんざにィ~!」
「がるるるぅ!」(←訳:飛んでけぇ!)




   ではここで、えっ?もう?なオマケ画像も、どうぞ♪
  
  『おやつカンパニー』さんの
  《ハロウィンプレミアム フランスパン工房 パンプキンポタージュ味》!
  「きぶんはァ、もうゥ~はろうィんッ?」
  「ぐるるっ!」(←訳:早過ぎっ!)

  今週末の関東のお天気は、夏と秋の狭間、というところでしょうか。
  皆さま、穏やかな休日をお過ごしくださいね♪



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真の奥地、とは。

2014-09-05 21:40:37 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あぎーれじゃぱんにィ、えーるッ!」
「がるる!ぐっるるがるる!」(←訳:虎です!じっくり強化を!)

 こんにちは、ネーさです。
 アルゼンチンがドイツを意地で撃破!といまだに話題になってますね、2014ブラジルW杯。
 本日の読書タイムではW杯で欧州やアジアのチームを苦しめた
 《南米》という土地が主役のノンフィクション作品を、
 さあ、どうぞ~!

  



                 ―― ロスト・シティ Z ――



 著者はデイヴィット・グランさん、原著は2009年に、日本語版は2010年6月に発行されました。
 英語原題は『 THE LOST CITY OF Z 』、
 『探検史上、最大の謎を追え』と日本語副題が付されています。

 活字マニアの皆さまは、
 アーサー・コナン・ドイル卿の代表作にして怪獣SF(!)の金字塔、
 『失われた世界』をきっと御存知のことでしょう。
 映像好きな皆さまには、
 『ジュラシック・パーク』のベースとなったのが『失われた世界』である、と
 言ったら分かりやすいかしら?

「……じゃんぐるのォ、おくにィ~…」
「ぐるるるがるぐる~…」(←訳:人知れず存在する~…)
「きょうりゅうのォ、くにィ!」

 コナン・ドイル卿の『失われた世界』に、
 ジョン・ロクストン卿なる人物がいます。

 世界的な探検家/冒険家ロクストン卿は、
 或る実在の英国人をモデルとして描かれた、と伝えられていて、
 その人こそ、

 パーシー・ハリソン・フォーセットさん(1867~)。

「……あれッ? へんでスゥ!」
「がるる?」(←訳:没年は?)

 フォーセットさんの没年は不明なんです。

 1925年、南米に旅立った彼は、アマゾンの奥地で行方不明となり、
 その消息は今日まで杳として知れない、のですから。

「そッ、それはァ、まるでッ!」
「がるる!」(←訳:映画だ!)

 映画だったらエンドマークが出て終わり、ですが、
 フォーセットさんの行方不明は現実の出来事。

 南米探検のエキスパート、
 アマゾン=緑の地獄で幾度も困難なミッションに挑んでは
 生還を遂げていた彼が、
 待てど暮らせど戻ってこない……

 いったい何があったのか?

 失われた文明を発見しようとしていたフォーセットさんは、
 ジャングルで遭難したのか?
 原住民に捕らわれたのか?
 病や怪我で動けなくなったのか?

「うううむむゥッ??」
「ぐるがるる!」(←訳:誰か教えて!)

 探検家フォーセットさんの身に起きたのは?

 この謎は、非常にたくさんの人々を魅了してきました。
 フォーセットさんを救出しようと、
 或いは彼と同じルートを辿って謎を明かそうと、
 それこそ憑りつかれたように、
 数多の捜索隊がアマゾンに向かったものの、
 収穫どころか、
 捜索隊が遭難してしまったほどでした。

 そうして、ここにまた、
 フォーセットさんの謎の前で
 じっとしていられなくなったジャーナリストさんがいます。

 この御本の著者・グランさん。

 キャンプの経験すらない、
 テントを張ったこともない、というグランさんでしたが、
 南米行きを決意します。

「えええェッ?!?」
「がるる??」(←訳:本当に??)

 グランさんも、秘境の魔力に膝を屈するのでしょうか。
 それとも、何かを摑み、無事に帰ってこられるのか――

 《探検》とは何なのか、
 21世紀から眺めたかつての《探検行》の意味、
 《既知》と《未知》の埋まらぬ溝。

 映画化も噂されるちょっとファンタジックなノンフィクション作品、
 『失われた世界』好きな活字マニアさんに
 おすすめですよ~♪

「じゃんぐるはァ、いまでもォ~!」
「ぐるがるるる!」(←訳:未知なのです!)
 




 
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至高の楽器に《謎》は、つきもの?

2014-09-04 21:45:11 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おおッ!さいてるゥ!」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!銀木犀の花だ!)

 こんにちは、ネーさです。
 一昨日の朝だったでしょうか、銀木犀が開花!
 だいぶセッカチさんらしい今年の秋を迎え、本日の読書タイムは、
 アーティスティックな小説作品を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



            ―― ヴァイオリン職人の探求と推理 ――



 著者はポール・アダムさん、原著は2004年に、日本語版は2014年5月に発行されました。
 英語原題は『THE RAINALDI QUARTET』、
 英国人作家さんによる、
 イタリアのクレモナを主な舞台としたミステリです。

「くれもなァ? むッ! ききおぼえェ、ありッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:それはあの!)

 そうね、スタジオジブリ作品『耳をすませば』のファンの方々も、
 大いに心当たりがあるのじゃないかしら。

 ヴァイオリン職人になろうと志す者にとって、
 北イタリアの都市・クレモナは
 いわば“聖地”のような場所。

 主人公のジョヴァンニ・カスティリョーネさんは、
 現代のクレモナの名ヴァイオリン職人、
 職人仲間・音楽家からも信頼されるベテランさんです。

「おッ? いいィねいろッ!」
「がるるぐる!」(←訳:四重奏だね!)

 職人さんではありますが、
 ジョヴァンニさん、
 演奏の腕前もなかなかのものです。

 その日も、仕事の後で、
 友人の神父さん、職人さんたちと
 趣味の四重奏団の集まりでヴァイオリンを弾き、
 適当に飲んで、食べて、じゃあ次回に、と声を掛けあって……

「ちゃおッ!」
「ぐるる!」(←訳:またね!)

 いつものような夜でした。
 が、いつもと違ったのは、
 帰ったはずの仲間の一人が、家に戻らなかったこと。

 はどなく、ジョヴァンニさんは知りました。
 仲間の身を不幸が、いえ、
 《事件》が襲ったことを。

「いッたいィ、なぜッ?」
「がるぐるるる?」(←訳:何がどうして?)

 物語の背景には、
 まさにクレモナがクレモナたる所以(ゆえん)、
 世界に冠たるヴァイオリン職人たちが紡いできた歴史の謎がうごめきます。

 不朽のキング――ストラディヴァリ。
 ストラディヴァリと双璧をなすグァルネリ。

 彼らが制作したヴァイオリンは、いまや、
 何億円、いえ、何十億円という価値があると評価されているのは、
 皆さまも御存じの通り。

「むむゥ~、なんじゅうおくえんッ!」
「ぐるぅがるるぐるるる!」(←訳:そりゃ事件も起こるよ!)

 事件の謎を追い、
 ジョヴァンニさんは、イタリアの各地を、
 そして英国をも訪ねます。

 英国の博物館に展示されているストラディヴァリの最高傑作《メシア》は、
 ジョヴァンニさんに謎を解くヒントを
 授けてくれるのでしょうか……?

「ふァ~…これがァ~…」
「がるるぐる!」(←訳:音楽の至宝!)

 音楽史を巧みに取り込んだストーリーは、
 ユニークで愛すべき登場人物さんたちに恵まれ、
 読む楽しみを存分に味わえる至福の一皿。
 ヴァイオリンに関する豆知識も習得できて
 一石二鳥!でもあります♪

 ミステリ好きさん、
 音楽すきな御方は
 秋の読書タイムに、ぜひ!






 
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指に灯る、古代~現代の美。

2014-09-03 21:35:55 | ミュゼ
 こんにちは、ネーさです。
 やったわー!
 ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ個人TTの結果を経て、
 地元スペインのアルベルト・コンタドール選手(ティンコフサクソチーム所属)が
 総合トップを獲得しましたっ!!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ……ネーさはァ、あるべるとォおにいさんのォだいふぁんッ、なのでス!」
「がるる!ぐるるるがるぐるるっ?」(←訳:虎です!このまま優勝なるかっ?)

 骨折が治ったばかりのコンタドールさんを見守りつつ、
 えーと、今日は読書タイム、じゃなくて、
 展覧会情報のお時間です。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



                ―― THE RINGS ――



 東京・上野の国立西洋美術館にて、
 会期は2014年7月8日~9月15日(月曜休館、ただし祝日である9/15は開館)、
 『橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで ――時を超える輝き』と
 副題が付されています。
 英題名は『THE RINGS from The Hashimoto Collection of The National Museum of Western Art』!

「ふァ~…なんだかァ、こうごうしいィのでスゥ~…!」

  

「ぐるるがるるがっるぐるる!」(←訳:どれも世界にたったひとつ!)

  

「さいげんッ、ふかのうゥ、でスよゥ!」

  

 驚嘆すべきは、これが個人コレクションだった、ということですね!
 長い年月をかけ、この美しい品々を収集したのは、
 橋本貫志さん(1924~)。

 2012年、橋本さんは、指輪を中心とする宝飾品約800点を
 国立西洋美術館に寄贈したんですって。
 今回は、その《橋本コレクション》から約300点の指輪を厳選し、初公開!

 4000年前の古代エジプトのスカラベの指輪から
 現代のブルガリの指輪まで、
 “宝飾史”の流れを追う展覧会会場には
 時代ごとのファッションも展示され、
 “服飾”の歴史も俯瞰できますよ。

「だいやもんどがァ、きらきらッ!」
「がるぐるるるる!」(←訳:金にプラチナも!)
「ためいきィ~…!」

 御紹介が遅れてしまって、
 会期は残りわずかとなっています(9/15まで!)。
 展覧会にお出掛け予定の御方は
 取り急ぎ上野のお山へ~!




   さて、ここで、恒例のオマケ画像なんですけれど……
   
   『明治』さんの
   《大人の きのこの山・たけのこの里 アソート》!
   きのこ、たけのこ、貴方のお好みはどちらですか?
   「ううむゥ! どッちもォ、いいなッ♪」
   「ぐるがるる!」(←訳:ボクきのこ!)
   私ネーさは最近(ちょっとだけ)たけのこ派に傾いてま~す♪


   急に涼しくなって体調を崩しやすくなってますね。
   皆さま、秋風邪にご注意を!



 
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唯一無二の《悪童》さん♪

2014-09-02 21:41:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 とうとうぅ、ほんかくゥしどうッ、なのでス!」
「虎がるる!ぐるぐる~!」(←訳:です!開幕だぞ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 欧州サッカーはプレシーズンも終わり、ようやく新年度へ!
 日本でもここ数日は香川選手の移籍がトップニュースとなっていましたが、
 本日の読書タイムもサッカーネタで参りましょうか。
 こちらを、どうぞ~!

  



           ―― I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝 ――



 著者はズラタン・イブラヒモビッチさん&ダビド・ラーゲル・クランツさん、
 原著は2011年に、日本語版は2012年12月に発行されました。
 原著(スウェーデン語)題名は『Jag ar Zlatan』、
 “世界屈指のストライカー”と称される
 ズラタン・イブラヒモビッチさんの自伝作品です。

「おォー! ずらたんおにいさんッ!」
「ぐるるがるるるる!」(←訳:イブラおにいさん!)

 あまり海外サッカーに詳しくない御方は、
 うん? ズラタンさん?
 そんな名前の人こないだのW杯で出てたっけ?と首をヒネっておいででしょうか。
 ええ、疑問もごもっとも。
 ズラタンさん、2014ブラジルW杯には出場していませんでした。

 なぜって、ズラタンさんの母国スウェーデンは
 W杯の予選で敗退してしまったのです。

「おしいィ~!」
「がるる!」(←訳:悔しい!)

 世界中の何万人ものサッカーファンさんも
 そう思ったでしょうね。
 W杯の本選でゴールを決めるズラタンさんを見たかった!と。

 でも、ここでもうひとつの疑問です。

 御本の表紙写真からもお判りのように、
 ズラタンさん、北欧人らしいルックスじゃありません。
 黒い髪、キリリとした眉、目ヂカラ。

「それにはァ、わけがァ、ありまス!」
「ぐるがるるるる~…」(←訳:複雑なんだけど~…)

 ズラタンさんの、
 “父ちゃん(親父)”はボスニア人、
 “母ちゃん”はクロアチア人。
 ふたりは故郷のバルカン半島からスウェーデンに移住し、
 1981年にズラタンさんが生まれました。

 つまりズラタンさんは、移民の子。
 というだけじゃありません。
 御両親は離婚してしまい、
 異父姉は薬物中毒になり、
 ズラタンさん自身も学校では疎外され、
 何度も理不尽な目に遭い、
 すさんだ環境の只中で木の葉のように揉まれて育ちます。

 彼の支えとなったのはサッカー(フットボール)。

 そして、彼を最下層の移民街の子から
 世界有数の高給プレイヤーへと押し上げたのも
 サッカー(フットボール)でした。

「さべつゥなんてェ、なんぼのもんじゃィ!」
「がーるるるるぐるるがる!」(←訳:ブーイングで闘争心点火!)

 チビでやせっぽっちの少年時代、
 ひたすらトリッキーな技を磨いた悪ガキの頃。
 身長196㎝の長身ストライカーに成長して後も、
 いつも監督さんやクラブの幹部から呼び出しを喰らい、
 騒ぎを起こしては
 新聞の見出しを飾りまくり……
 なので、《悪童》と呼ばれちゃうズラタンさん。

 ですが、この《悪童》さん、
 どうにも憎めません。
 むしろ、大いなる共感を覚えずにはいられない~♪
 飾らず、臆せず、
 書きたいことは隠さずにバンバン書いちゃう!

「いいやつゥ、なのでスゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:たぶんね!)

 サッカー(フットボール)を、
 ズラタンさんを知ってる御方も知らない御方も、
 さあ、欧州リーグの魔窟、魑魅魍魎が棲む魔境をごらんあれ!
 化かし合いが横行するギリギリの世界で闘い、
 強豪クラブを渡り歩くズラタンさんに
 きっと味方したくなりますよ。

「こんしーずんもォ!」
「がーるるぐるぅ!」(←訳:ゴールを奪えっ!)

 現在、ズラタンさんはパリサンジェルマン(フランス)に所属しています。
 ズラタンさんのミラクルなゴールの数々はYou Tubeで検索してみてくださいね。
 では、《悪童》さんのさらなる活躍を祈って――

「ずらたんおにいさァ~んッ!」
「ぐぅるっ!」(←訳:ファイっ!)
 



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~ 騎士たちの闘走 ~

2014-09-01 21:40:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうからァ~、せぷてんばァ~♪」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!新学期だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 新シーズン開始となる本日の読書タイムは、
 よぉし! とびきり活きのいいフィクション作品を御紹介いたしましょう♪
 こちらを、どうぞ~!

  



               ―― ナイト&シャドウ ――



 著者は柳広司(やなぎ・こうじ)さん、2014年7月に発行されました。
 『Knight & Shadow』と英語題名が付されています。
 《ジョーカー・ゲーム》シリーズで大ブレイクした著者・柳さんの最新刊は――

「むッ? あれれれッ?」
「ぐるるっ?」(←訳:もしやっ?)

 あら、テディちゃ、虎くんも、気付きました?
 ええ、そうなんですよ。

 書名の『ナイト&シャドウ』を、
 耳にしただけ、カナ表記を目にしただけでは分かりづらいんですけど、
 『ナイト&シャドウ』の『ナイト』は
 『夜』を意味する『ナイト』ではありません。
 英語題に『Knight』とありますように、
 そう、この『ナイト』とは『騎士』のこと、なんです。

「きゃッこいいィ~!」
「がるるる!」(←訳:騎士道だ!)

 騎士――なんだか格好いいなぁ♪とイメージが先行しますね。
 でも、それは誰なのでしょう?
 騎士道も武士道も形骸化しつつあるこの世界で?
 その物語の舞台は……

 合衆国の首都、ワシントンDC。

 シークレットサービス特別捜査官のサム・バーンさんは
 客人に手を差し出しました。

 日本から警護の研修にやって来た、
 首藤武紀(しょとう・たけのり)さんは
 もちろん、その手を無視します。

「えッ? いいのォ?」
「ぐるがるぅ?」(←訳:失礼でしょ?)

 いえ、それがそうでもありません。
 警護官は握手をしない、んですって。
 握手をしたら手が塞がってしまう、
 そんな事態を避けるために。

 バーンさん、首藤さんの対応にニヤリとします。
 合格。とりあえずは。
 平和な国・ニホンから来たこの男が
 ここワシントン、大統領警備の本場でどこまで出来るのか見てやろう、
 精々ガンバって貰おうじゃないか。

「あめりかのォ、しーくれッとォさーびすゥ!」
「がるぐるるるぅ!」(←訳:凄腕だろうなぁ!)

 鍛え抜かれたハワイトハウスの警護官たちに混じり、
 首藤さんが研修を始めようとしたそこへ――

 思わぬアクシデントが発生しました。

「わきゃッ! たいへんだッ!」
「ぐるぐるー!」(←訳:警戒警報ー!)

 ワシントン市警からの通報をもとに、
 シークレットサービスは警戒のレベルを引き上げます。
 首藤さんとバーンさんも
 新たな任務が与えられました。
 その折も折、
 大統領と日本の首相の首脳会談の期日が迫る……!

「わきゃきゃうゥ! きけんでスゥ!」
「がるぐるるるがる!」(←訳:どう考えても危険!)

 日本のそれとは規模も錬度も段違いらしい米国シークレットサービスの内側。
 進行する犯罪と、犯罪を未然に防ごうとする者たちの闘い。
 スリリングな展開の中に、
 才人・柳さんの筆は本格ミステリの伏線も
 しっかり書き込みます。

 ミステリ好きさんに、
 警察小説&サスペンスものが好きな活字マニアさんにも
 おすすめのこの御本、
 シリーズ化されそうな予感がいたしますよ♪
 柳さんのファンの方々は、読み逃さないでくださいね!

「はらはらァ、どきどきィのォ~」
「ぐるがるるるがる!!」(←訳:現代騎士物語です!)



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