テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

無限のミクロへ。

2014-09-28 21:33:17 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ♪るるゥ~♪さがしつづけるゥ~あいィのォ~ことばァ~♪」
「がるる!♪ぐるぐるがる~♪」(←訳:虎です!♪いま煙の中で~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 ここ数日はなぜか『スピッツ』を聴きまくっています♪
 新作はまだかなぁ~?とオフィシャルサイトを覗くのも楽しいですね。
 では、マサムネさんの美声をBGMに、
 本日の読書タイムは、こちらをどうぞ~!

  



            ―― 教えたくなる名短篇 ――



 編者は北村薫さん&宮部みゆきさん、2014年6月に発行されました。
 ミステリ作家として、
 また、手練れのアンソロジストとしても知られる北村さんと宮部さんが、
 今回も“鳥肌”級の名短篇で勝負!です。

「みすてりィかなッ??」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ミステリぽいね!)

 いえ、この御本に収録されている12の作品は
 必ずしもミステリのジャンルに入るものとは限らないようです。

 第一部から第五部まで、
 大きく五つに分けられた本文には、
 若竹七海さん、
 ヘンリー・ジェイムズさんたち
 ミステリ系の作家さんと、
 アントン・パヴロヴィチ・チェーホフさん、
 プロスペル・メリメさん、
 角田光代さん……と
 文芸、詩、戯曲の分野での大家さんたちの作品も
 収録されています。

 童話か幻想譚か?な小熊秀雄(おぐま・ひでお)さんの
 『焼かれた魚』。

 北村さんが熱く推す
 長谷川修(はせがわ・おさむ)さんの
 『舞踏会の手帖』と
 『ささやかな平家物語』。

「ぶとうかいのォてちょうゥ??」
「がるぐるる?」(←訳:映画ですか?)

 ジュリアン・デュヴィヴィエさん監督の映画『舞踏会の手帖』への
 オマージュのようなこの作品、
 映画好きさんには
 ぜひ読んでいただきたいわね!
 ネタバレになっちゃうといけませんので
 これ以上はお喋りできませんが、
 読後の余韻は、まるで音楽……。

 そして、読後といえば、
 こちらの作品もすごい、いえ、凄まじい!

「みじかいィ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:でも濃いんだ!)

 詩人の蜂飼耳(はちかい・みみ)さんが著したのは、
 文庫本のページにして
 わずか3ページ……という短さの、
 『人間でないことがばれて出てゆく女の置き手紙』。

「むむゥ~…これはッ!」
「がるるるっ!」(←訳:やられたっ!)

 ミステリよりもミステリ的な、
 大河ロマンよりも大河的な、
 ずっしり胸にくい込む名短篇とは、
 まさにこの作品のこと!

 ここでいったい何が起こったのか、
 何が終わり、
 何が始まろうとしているのか。

 極小にて無限大な、
 汲めども尽きぬ海水の一滴を想わせる怪作に、
 活字マニアさんは
 惚れ惚れしちゃってくださいね~♪♪

「そうぞうりょくがァ~」
「ぐるるがるぅ!」(←訳:活性化するぅ!)

 短編好きな御方は、必読!ですよ!!
 
 

 
コメント
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