テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

いま、謎解きとダジャレ?の幕が上がる……。

2014-09-30 21:47:15 | ブックス
「……こんにちわッ、テディちゃでス!
 むむゥ! くがつがァ~…!」
「がるる!ぐるっるぅるるぅ!」(←訳:虎です!終わっちゃうねぇ!)

 こんにちは、ネーさです。
 衣替えの支度でバタバタな皆さま、
 9月ラストの読書タイムへ、ようこそ~♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



               ―― オペラ座の美女 ――



 著者は鯨 統一郎(くじら・とういちろう)さん、2014年8月に発行されました。
 『女子大生 桜川東子の推理』と副題がふされています。

「おおッ! これはァ、あのッ!」
「ぐるるがるるー!」(←訳:名探偵さんだー!)
「おひさしぶりィ!」

 女子大生の桜川東子(さくらがわ・はるこ)さん。
 
 渋谷のバー《森を抜ける道》でお店の常連さんたちと飲みながら
 世間を騒がせている事件をネタにしていると、
 彼女が放った一言が……

「だいぎゃくてんッ!」
「がるるぐる!」(←訳:驚愕の真相!)

 という展開で、
 著者・鯨さんのファンの方々はよく御存知の
 桜川東子さんシリーズの最新刊が、この御本です。

 バーのマスター。
 常連客の山内さん。
 語り手であり、探偵のお仕事をしている“僕”こと工藤さん。
 バーでアルバイトをしている、いるかちゃん。
 そして、
 女子大生、いえ、大学院生の、東子さん。

 この5人の、なんてことなさそうな会話から、
 《謎》が《謎》でなくなってゆく……。

「てじなッ、みたいなァ~」
「ぐるるがっる!」(←訳:アクロバット!)

 収録されている5作品に共通しているのは
 《オペラ》。

 オペラマニアさんでなくても、聞いたことありますよね。
 『カルメン』
 『椿姫』
 『蝶々夫人』
 『フィガロの結婚』
 『サロメ』――

 
 有名なこれらのオペラに似ていなくもない事件が起きました。
 お酒を飲み飲み、
 ムダ話とシュールなギャグをブチかましつつ、
 5人が辿り着いてしまった真相は、
 今回もハイレベルです!

「そうきたかッ!」
「ぐるるっ!」(←訳:負けたっ!)

 オペラの粗筋はもちろん、
 エールビールとピルスナービールの違いにも詳しくなれる
 『カルメンと殴殺』
 『椿姫と毒殺』
 の2作品が私ネーさのおすすめですが、
 他の作品もいいですね♪♪

「よしッ!うたッちゃおうゥ~!」
「がるぐるる!」(←訳:うん歌おう!)
「みんなでェ、がッしょうッ♪」

 いえ、歌わなくてもいいですから。

 えへん、前回記事では、芥川龍之介さんのパロディ作品とも言える、
 『芥川症』を御紹介いたしました。
 ホロ苦い笑い、切ない笑い、乾いた笑いが混在していた『芥川症』とは異なり、
 こちらのバーでのお喋りは、
 あっはっは♪と
 大笑いできる明るさが特徴です。

 ミステリ好きさんに、
 オペラ好きさんにはなおさら、
 読んで&笑って欲しい連作短編集は
 クセになりますよ。
 未読の御方は、シリーズまるごと、ぜひ!

「さあッ! ちからァ、いッぱいィ~…」
「ぐるがーる!!!」(←訳:アンコール!!!)





コメント
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