喫茶 輪

コーヒーカップの耳

酒樽の菰の焼印

2012-10-31 17:21:56 | 西宮のこと
用海町の堂本秀雄さん宅を訪れました。
写真を写させてほしかったのです。
これです。

Cimg1792


応接室のインテリアにされてますが、戦前の焼印です。
酒樽の菰に押すもの。

Cimg1839


 

ご無理を言って、写真を多数撮らせて頂きました。
何年か前、この堂本さんを取材させて頂いた時に、この応接間に通されたのでした。そして私は驚いたのです。いつかまた写真を撮らせて頂こうと思っていました。それが今日実現したわけで。
本来は全て、注文主の酒造会社に納品される物ですが、何かの都合で残っていたものです。戦火を潜っていて、変形しているものもありました。
しかし見事な職人の技です。Cimg1829みんな手仕事ですからねえ。堂本さんは先代まで、この酒樽の菰の焼印専門の鍛冶屋さんだったということで、秀雄さんは子どもの頃、フイゴ吹きを手伝わされたのだと。
動画も撮らせて頂きました。
http://www.youtube.com/watch?v=icZcWJZmm6Q&feature=plcp

まだ、倉庫にたくさん有るということです。
堂本さん「私が死んだら、これどうなるかと思ってます。息子は全然興味がなさそうで。どこか資料館へでも寄贈しようかと思いますが、もらってくれる所ありまっしゃろかなあ?」と。
わたし、「そらありますよ。こんな貴重な資料は捨てたらあきません」

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藤本義一さん

2012-10-31 08:05:58 | 文学

作家の藤本義一さんが亡くなられた。
長く西宮在住だった。
西宮に越してこられて書かれた文章の中に「驚いた。西宮のような文教住宅都市が水洗化されていない」というようなのがあった。もう何十年も前だ。
西宮の水洗化は海岸に近い方から順に進められた。氏は甲東園に住まわれた。山手である。
氏の小説、それほど読んでいないが、若い頃読んだものに、直木賞作品『鬼の詩(うた)』があり、あれは良かった。感動した覚えがある。
氏には一度だけお会いしたことがある。直接お話はしなかったが、数年前、庄野至さんが『足立さんの古い皮鞄』で織田作之助賞を受けられた時の祝賀パーティーで主賓を務められて、その席に出た時だった。まだ数年前だ。お元気だったのに。

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