喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「現代川柳」創刊号

2022-05-23 09:30:32 | 文芸
もう先月にいただいていました。 



中野文擴さんのお手配で、多分編集長の中川千都子さんから。
「創刊号(第84号)」とあります。矛盾する話ですが、これには訳があるとか。でもわたしが説明する話ではなさそうです。
川柳と、散文が載っているのですが、100ページ近くもある充実したものです。
中でわたしが気になった川柳を紹介しておきましょう。
あくまで素人の感覚です。

わたくしの身体わたしの生きる場所 小川敦子
いくらでも優しくできる他人なら 平尾正人
芸術家だからここらで曲げてみる 小林康浩
何よりも平和何より民主主義 石垣腱
子はすでに子のたたみ方して タオル 夕 凪子  これはわたしの中では秀逸。
止めるなら今だ 脱会仄めかす 岡部房子
借りた傘ドラマを抱いたまま巻かれ 中川千都子
欲しいもの鼻毛引き抜く指力 中川 浩
チラシには美人になると書いてある 久保奈央
知らん人増えたなあ 紅白も 秀川 純   わたしなら「知らん人ばっかりやなあ紅白も」ですが。
捨てられた手紙がボッと燃え上がる 渡辺美輪
異母弟(おとうと)と父が暮らした日々思う 中野文擴
パスポート五年にしとき顔もたぬ 大井恵子
小さな手みかんを一つあげましょう 伊藤恵子
口出してまた広がった守備範囲 忰山真理子 
初日記まずは今年も今年こそ 林かずき
心電図心の悩みそのままに 藤田彩


おもしろうて、やがて哀しき川柳誌 欣史

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
コメント
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