滋賀の詩人、森哲弥さんから詩誌「砕氷船」21号が届いた。
森さんはわたしと同年生まれ。詩界の芥川賞といわれるH 氏賞を『幻想思考理科室』という詩集で受けておられて、その後も色んな受賞経歴のある人だ。
わたしは二度お会いしている。一度は「輪」に奥様と共に訪ねて来て下さった。
もう一度は、何かの記念会でわたしが滋賀に寄せて頂いた。
すこぶる頭のいい人である。頭の良い人でないと書けない詩を書かれる。しかし面白いのだ。
わたしの大好きな詩人である。
今回の作品、読み始めてみると、これまでとは少し趣が異なる。あれ?と感じた。ふと気になって奥付けを見たら9月10日発行となっている。
あかんやん!森さん。わたしに送るのを忘れてたん?でも思い出して送って下さったのだ。贅沢は言えない。ありがとうございます。
森さんの今号の作品群は8月の終戦記念日に関連してのもの。これまでのような機知を効かせての落ちのある詩ではない。声高ではなく、押しつけがましくなく、余韻を感じさせて読者の胸に受け入れられる、そんな詩である。
あ、森さんは詩のほかに、小説も書かれる。今号にも「薬司の森」5を載せておられる。上手いものだ。わくわくしながら読まされる。
詳しい感想は森さんに直接お届けすることにしよう。
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詩誌「砕氷船」は森さんと苗村吉昭さんとの二人誌である。
この苗村さんも優れた詩人で、過去、福田正夫賞、小野十三郎賞、富田砕花賞など受けておられる。評論にも優れておられて、勉強になる。
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お二人の「あとがき」のような―航海日誌ーなるものをご覧ください。
また森さんにお会いしたいなあ。