喫茶 輪

コーヒーカップの耳

森哲弥さん

2012-10-25 08:53:58 | 

滋賀の詩人、森哲弥さんから詩誌「砕氷船」21号が届いた。

Img008

森さんはわたしと同年生まれ。詩界の芥川賞といわれるH 氏賞を『幻想思考理科室』という詩集で受けておられて、その後も色んな受賞経歴のある人だ。
わたしは二度お会いしている。一度は「輪」に奥様と共に訪ねて来て下さった。
もう一度は、何かの記念会でわたしが滋賀に寄せて頂いた。
すこぶる頭のいい人である。頭の良い人でないと書けない詩を書かれる。しかし面白いのだ。
わたしの大好きな詩人である。
今回の作品、読み始めてみると、これまでとは少し趣が異なる。あれ?と感じた。ふと気になって奥付けを見たら9月10日発行となっている。
あかんやん!森さん。わたしに送るのを忘れてたん?でも思い出して送って下さったのだ。贅沢は言えない。ありがとうございます。
森さんの今号の作品群は8月の終戦記念日に関連してのもの。これまでのような機知を効かせての落ちのある詩ではない。声高ではなく、押しつけがましくなく、余韻を感じさせて読者の胸に受け入れられる、そんな詩である。
あ、森さんは詩のほかに、小説も書かれる。今号にも「薬司の森」5を載せておられる。上手いものだ。わくわくしながら読まされる。
詳しい感想は森さんに直接お届けすることにしよう。

詩誌「砕氷船」は森さんと苗村吉昭さんとの二人誌である。
この苗村さんも優れた詩人で、過去、福田正夫賞、小野十三郎賞、富田砕花賞など受けておられる。評論にも優れておられて、勉強になる。

お二人の「あとがき」のような―航海日誌ーなるものをご覧ください。
Img007
また森さんにお会いしたいなあ。


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読売巨人軍

2012-10-24 19:29:42 | 喫茶・輪

開店当初からのお客様に尾田良一さんという人がある。
根っからの巨人ファンである。
大阪の卸市場に勤めておられて、最近退職された。
以前は勤め帰りに毎日寄って頂いていた。卸市場は早いから昼過ぎに、帰りに来店して下さっていた。
最近は昼前に来られる。
今日もスポーツ新聞を穴が開くほど見てから帰ろうとなさった。
そこに、別の女性客の岩井さんが、「尾田さんおめでとう」と言ったものだから大変。ジャイアンツ優勝をおめでとうと言ったのだ。
ドアを開けて帰りかけていたのに、また入って来て野球談議である。
わたしは勿論阪神タイガース。いわばけんか相手だ。
尾田さん、以前から阪神のことをボロカスに言う。
「選手がアホなら監督もアホ。監督がアホなら会社もアホ。会社がアホならファンもアホ。また今日もアホなファンが梅田駅で騒いどったわ」てなことを言うのである。
わたしは、「ほんなら、アホな会社の阪神電車に乗らんとき。わたしもゴミウリ新聞は読まんのやから」と応酬。彼、阪神電車で通勤していたのだ。
で今日。あんまりうるさいから、「尾田さん、前に『原が監督してる間は野球見ん』て言うてはったやん」と言ってあげた。確かに何年か前、原監督で巨人が負けてばっかりの時、そんなことを言っておられた。
Photo_2
「そやけど優勝したら辞めさすわけに行かんからなあ。原は好きやないけど…」と歯切れが悪い。尾田良一さん(エエイッ、フルネームで書いてやる)コソコソと帰って行かれた。岩井さんはわたしに「ゴメン」と言って下さった。
敵の痛いとこ突くわたしは商売上手か?

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チャック

2012-10-24 10:44:06 | 喫茶・輪

最近、牛山さんの来店頻度が落ちている。
聞けば、朝早く家を出るのだと。6時半ごろだと。
「そんなに早く追いだされて可哀そう」と言ってあげておいた。
山 「ちゃうわエ!仕事でじゃ」
それで、早朝に開いている店に行っているのだと。

Photo

さて、今朝はうちの店にやって来た牛山さん。
見ると、前のチャックが大きく開いたまま。
     「あっ!それ…」
山さん 「またか…」
     「ちょっと待って、写真撮るから」と言ったのだが。
     「たまに濡れとる時ある」と言いながら上げてしまった。
次は素早く写真撮ろう。

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「夜学生」

2012-10-24 08:27:05 | 杉山平一先生
時間が有る時、夜、家内とウォーキングする。
大抵9時過ぎに家を出て小一時間歩く。
歩数にして、私は4300歩ぐらい。彼女は4600歩程。
毎日一定のルートを歩く。
途中、定時制高校の前を歩く。
帰りがけの生徒たちが自転車置き場で喋っていたりする。
あるいはそばのコンビニの前で笑い声を上げていたり。
最近できたショットバーのような店(ガラス窓から店内がよく見える)に入っていたり。
定時制だから20歳を過ぎた生徒もいるのだろう。
そして昨夜はグランドに照明が灯っていた。野球の練習をしているのである。
パコ~~ン、パコ~~ンとボールを打つ音が校庭にこだましていた。
定時制高校も昔とは随分趣が変わったものである。
わたしは中学を卒業したあと、高校は一ヶ月で中退した。その時父が「定時制に行くか?」と尋ねたことがある。
しかし、わたしは行かなかった。かわりに読書をした。その当時の読書が今役に立っているかどうかは分からない。
今のような定時制だったら行っただろうか?
そこで杉山平一先生の若き日の詩。


夜学生


夜陰ふかい校舎にひびく
師の居ない教室のさんざめき
ああ 元気な夜学の少年たちよ
昼間の働きにどんなにか疲れたらうに
ひたすらに勉学にすすむ
その夜更のラツシユアワーのなんと力強いことだ
きみ達より何倍も楽な仕事をしてゐながら
夜になると酒をくらつて ほつつき歩く
この僕のごときものを嘲笑(わら)へ
小さな肩を並べて帰る夜道はこんなに暗いのに
その声音のなんと明るいことだろう
ああ 僕は信ずる
きみ達の希望こそかなへらるべきだ
覚えたばかりの英語読本(リイダア)を
声たからかに暗誦せよ
スプリング ハズ カム
ウインタア イズ オオバア


   ―『夜学生』1943刊 より
      平一、29歳の頃


1943年刊ということは昭和18年。わたしの生まれた年である。
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詩集『オルガン』

2012-10-23 08:46:40 | 

今朝の神戸新聞からもう一つ。
神戸の詩人、江口節さんの詩集『オルガン』を鈴木漠さんが紹介しておられる。
Img005←クリック。
Photo

この詩集、わたしも読ませて頂いて感動しました。彼女にはお手紙に詳しく感想を書かせて頂きました。

そうだ、先日の「杉山平一さんを偲ぶ会」の会場でも江口さんをお見かけした。しかし、声をかける機会がなかった。会場を歩きまわるの私あまり好きではないので。お礼を言えば良かった。江口さん、申しわけありません。

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『歴史と神戸』記念号

2012-10-23 08:37:43 | 本・雑誌

今朝の神戸新聞。
Cimg1745

「神戸史学会」のことが記事に。
会誌『歴史と神戸』で50周年の記念号が出たと。
このこと、先日このブログでちょっと書きました。この本です。
Img995
わたし、代表者の宮崎修二朗翁から何冊か提供を受けてますので、希望者に差し上げます。お申し出ください。まだもう少しあります。


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風が…

2012-10-23 08:13:49 | 日記

今朝がたの強い風雨でお地蔵さんのカリンの実が落ちてしまいました。
Cimg1743
もう少し色づくといいのですが、惜しい。でも風で落ちるということはある程度熟しているのでしょう。但し、虫が入っているだろうから、シロップを作るにはいいとこ取りしなくてはいけないかな。

こちらは、ムベ。お地蔵さんにあるわけではありません。風が落としたわけでもありません。池見さんがお持ち下さいました。
Cimg1740 Cimg1742
秋の風物のひとつ。
この実は食べられないことはないそうですが、種と実が離れにくいらしく。食品としては流通しないのだと。しかし甘くて、猿は好んで食べるらしい。

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人を救った詩

2012-10-22 22:17:29 | 杉山平一先生

ちょっと前のページで、大谷典子という女性が、学生時代に杉山先生の一篇の詩に命を救われたという話を書いた。
「花火」という詩だったと。
わたし、調べてみました。
先生はたくさんの詩を書いておられるので「花火」も複数あるのではないかと思った。が、わたしが調べた限りではこの一篇のみ。


花火

 
  オスカーワイルドは書いていた  

 
  高く 高く 空高くあがって

 
  赤、青、黄色に爆発する筈の花火が

 
  どぶに沈められているのを

 
  
  

  
  自分のことが書かれているのだと思って

 
  それを読んで僕は泣いた

 
            『声をかぎりに』


全詩集のその目次のこの詩にわたしも〇印をつけていた。
大谷さんは、よほど心を挫けさせていたのだろう。その時にこの詩に出会い、胸の奥深く共感したのだろう。
杉山先生は、ほかにも人を助ける詩をたくさん書いておられる。ご自分が辛酸を嘗める経験をお持ちだったからだろう。

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またまた…

2012-10-22 15:59:30 | 杉山平一先生

木津川計さんのラジオ放送のCDをまた改めて聞いてみた。
杉山先生が亡くなられてまだ間もない時(5月30日)の放送である。
昨夜の木津川さんのスピーチも良かったが、このラジオ放送もいいなあ。
約8分だが、心に沁み入ります。
どうしても聞いてみたい人はわたしにご相談ください。

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さらに。

2012-10-22 14:13:48 | 杉山平一先生

さらに気になったスピーチ。
大谷典子さんだ。
この人少々個性が強そうな人。
「先生に命を助けて頂きました」と、過激な言葉が口からほとばしり出る、といった感じのスピーチ。自分の命が危ない時に、先生の「花火」という詩を偶然目にして、先生のとりこになり、オッカケのようになりました、と。それで救われましたと。最後は涙をしぼるように、先生が亡くなられたことが本当に辛そうに。そう言えば先生は読売新聞で人生相談のコーナーを持っておられて人気があったのだった。
わたし、その大谷さんのことに触れたブログを書いたことがあった。↓
http://blog.goo.ne.jp/coffeecup0816/d/20110107

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もう一つ

2012-10-22 12:43:14 | 杉山平一先生

昨日の「杉山平一さんを偲ぶ会」で、もう一点資料を頂いた。
「宝塚音楽祭」のパンフレットである

Cimg1732

この絵は元永定正さんだろうか?作風が似てるけどなあ。この人も晩年は宝塚の住人だったのではないかな?でもこの絵は違うんだろうな。
そして、中を開くと、こんな記事が。
Img004


読むと、先生、八千草薫さんとも対談しておられたのだ。この話、知らなかった。

宝塚映画のブログです。↓
http://takarazukaeiga.com/blog/



追記  

    ある人から情報を頂きました。下記、転載致します。

「宝塚映画祭」のロゴ、元永定正さんの作品です。【以下、引用】

宝塚映画祭のロゴマークおよび題字をデザインしていただきました宝塚市在住の画家・元永定正さんが3日、お亡くなりになりました。

 明るくユーモラスな作風の抽象絵画で知られる画家、元永定正(もとなが・さだまさ)氏が3日午後9時42分、前立腺がんのため、兵庫県宝塚市の病院で死去した。88歳だった。葬儀・告別式は親族のみで済ませた。喪主は妻の悦子(えつこ)さん。後日、お別れの会を開く予定。

 元永さんは昭和30年代から阪神間を拠点に活動した具体美術協会のメンバー。また絵本「ころころころ」や「もけらもけら」など絵本の著者としてもご活躍されました。

 元永さんにお描きいただいたロゴと題字、これからも大切に使わせていただきます。本当にありがとうございました。

映画祭実行委員会一同 こころよりご冥福をお祈りいたします。



  ということで、元永さんで間違いではなかったようです。情報を下さったKさん、ありがとうございます。
 

 尚、元永さんは昨年10月3日にお亡くなりになっておられる。

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まだつづき

2012-10-22 08:37:10 | 杉山平一先生

名庭の間、入った所に、先生が描かれた絵がズラリと並べてあった。多くが6号~8号程度の油彩。
何れも素朴なタッチの先生の人柄を表わす絵。
今回カメラを持参しなかったのが残念。
その中で意外だったのはこの絵。
Img999
この絵は知っていた。いろんなところに使われている。
わたしも絵葉書を作成して使わせて頂いている。
意外だと言ったのは大きさだ。原画はもっと小さなカット絵だと思っていたら、やはり8号程度の大きさだった。
で、今回の参加者に配られたものに、絵葉書が三枚あった。
上のに加えて次の二枚。
Img001

Img999_2

うれしいなあ。コピーを作ってまた使わせて頂こう。

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「杉山平一さんを偲ぶ会」つづき

2012-10-22 08:22:47 | 杉山平一先生

昨日の偲ぶ会についてもう少し。
多くの偉い人のスピーチが続いたのだが、途中で映像上映の時間が15分ばかりあった。
永井ますみさんが編集されたもの。永井さん、会が始まる前にわたしの所にやって来て「わたしが編集した映像を後で流すからね」と。
先生が朗読される姿のDVDと、たくさんの写真の上映。
わたしの知らない写真もあり、ご家族とくつろがれる姿はなにかうれしかった。

そして、先生の母校「旧松江高校」の卒業生4人による寮歌斉唱。これがまた良かった。出だしこそ緊張のせいか音程が外れておかしかったが、あとは見事に歌い上げられて、寮歌とはいいもんだなと実感させられた。
Img002会場で頂いたパンフレット。先生の高校生姿、いいなあ!

あ、そうだ、中川宝塚市長のスピーチにあったが、宝塚市の唯一の姉妹都市が松江市なのだと。「縁を感じる」とおっしゃっていた。

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「杉山平一さんを偲ぶ会」

2012-10-21 22:43:09 | 杉山平一先生

夕刻より「杉山平一さんを偲ぶ会」に行って来た。
大阪駅すぐそばの「ホテルグランヴィア・名庭の間」20F。
約200人が集う盛大な会だった。
わたしの席はお願いしておいた通り、後ろの方でありがたかった。
なのに、わたしの席を見た初美さんが「こんな失礼な席で…」と恐縮して下さった。「いえいえ、わたしが神田さんにお願いしていたのです。ありがたいのです」と申し開き?したことだった。ご家族は席順には関知してはおられないのだ。
少し早く着いたので隣の席を平原比呂子さんのために確保しておいた。テーブルだけが予め決められていたのだ。
来られて平原さん、「いい席ですねえ」とニッコリ。

司会は以倉紘平さん。人格者だ。

スピーチの最初は宝塚市長の中川智子さん。
良かった。心のこもったいいスピーチだった。政治家特有の舌先三寸ではない真心がこもっていた。こんな市長さん、西宮にも欲しいなあ。

あと、続々とスピーチが続く。
想像していた通り偉い先生が次々と。
それは仕方のないことなのでしょう。
けど中に胸を打つ言葉もあって、これは杉山先生のお人柄によるものだと確信する。

ああ、そうだ、木津川計さんのスピーチが良かった。木津川さんは元『上方芸能』の編集長で文化芸能評論家。ラジオの番組もお持ちで、杉山先生が亡くなられたあと、追悼の放送をされた。そのCDのダビングをわたしは初美様から頂いて聞いている。
木津川さんとは会が終わっての帰りにちょっと立ち話。そのCDのことも含めて「良かったです」とお話させて頂いた。もちろん木津川さんはわたしのことなんかご存知ない。

色んな人がスピーチをされたが、先生の教え子代表として阪上めい子さんがちょっと長めのスピーチをされた。まあ教え子だから持ち時間オーバーも許されるでしょう。
彼女とはブログ上でちょっと交流させて頂いたことがある。お姿に接するのは初めて。ブログ上で写真は見ていたが、その通りの美形だ。この人の話も先生の身近にいた人だけに良かった。

そして、何よりも誰よりも良かったのが、お孫さんの木股真理子さんの「おじいちゃんへの手紙」だった。
いいですねえ。
わたしは一番後ろの席で良かった。だれにも悟られずにハンカチを濡らしたことだった。
「わたしが悩んでいた時、おじいちゃんが『どんな悲しみも時間が癒してくれる』と言ってくれました」と。長文の手紙だったが、本当に良かった。みんな、みんな、じっと耳を澄まして聞いておられた。この話を聞けただけでも出かけて良かったと思う。

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用海地区運動会

2012-10-21 21:00:58 | 日記
好天のもと、第50回用海地区運動会が行われました。
昨年は用海町が総合優勝でしたが、今年は残念ながらブービー。
うちのカアチャンも1種目出場しました。

Cimg1713この写真、後ろの方にチラッと写っています。

終わって、わたしは「杉山平一さんを偲ぶ会」に出席するため大阪へ。
カアチャンにネクタイを結んでもらって出かけました。

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