ここ半年、土曜日の朝8:05~8:45、精神的に落ち着いた気持ちでNHKラジオの朗読を聴いている。
NHKのアナウンサーの素直で、淡々とした、響きのある声と間(ま)のとり方にある意味、魅了されていると言っても過言でない。
テレビやラジオでがなり立てる声、街中での騒音、倫理道徳マナー欠如の氾濫の毎日に、愛想がついたのか、しみじみと聴かせてくれるプロの脚色のない技に胸がときめくことが多い。
本日の浅田次郎の『供物』は胸に響いた朗読であった。
夫の酒乱・暴力に耐えかねた初江が、逃げだして離婚。兄の勧めでまじめな現夫に過去のすべてを話し結婚、子供が二人、幸せな家庭に、元夫死去の知らせ。ワインを持って昔住んだ家に。そこには、若い女性が出てきて、色々話しかけてくるが、昔のすべてを忘れてきた初江は、線香をあげ、そそくさと帰る。途中の橋のところで、ぼんやりとしていると、元夫に似た男性が話しかけてきた。まぎれもない自分の息子だった。さわやかに淡々と話しかけて、しんみりとせず、別れた後の元夫がお酒をやめたこと、息子夫婦はお酒は飲めないが、夕食時には、ワインを一杯だけ飲んでいると言って、軽トラックで去っていく。物凄く、いいシーン。映画でも、ドラマでも、最高の場面である。親子、家族、みんな人間は本当に繋がる絆があるんだと、良い人なんだを感じさせられる浅田作品であった。
NHKのアナウンサーの素直で、淡々とした、響きのある声と間(ま)のとり方にある意味、魅了されていると言っても過言でない。
テレビやラジオでがなり立てる声、街中での騒音、倫理道徳マナー欠如の氾濫の毎日に、愛想がついたのか、しみじみと聴かせてくれるプロの脚色のない技に胸がときめくことが多い。
本日の浅田次郎の『供物』は胸に響いた朗読であった。
夫の酒乱・暴力に耐えかねた初江が、逃げだして離婚。兄の勧めでまじめな現夫に過去のすべてを話し結婚、子供が二人、幸せな家庭に、元夫死去の知らせ。ワインを持って昔住んだ家に。そこには、若い女性が出てきて、色々話しかけてくるが、昔のすべてを忘れてきた初江は、線香をあげ、そそくさと帰る。途中の橋のところで、ぼんやりとしていると、元夫に似た男性が話しかけてきた。まぎれもない自分の息子だった。さわやかに淡々と話しかけて、しんみりとせず、別れた後の元夫がお酒をやめたこと、息子夫婦はお酒は飲めないが、夕食時には、ワインを一杯だけ飲んでいると言って、軽トラックで去っていく。物凄く、いいシーン。映画でも、ドラマでも、最高の場面である。親子、家族、みんな人間は本当に繋がる絆があるんだと、良い人なんだを感じさせられる浅田作品であった。