千日回峰行とは、一日48キロの山道を休むことなく千日歩き続け、睡眠は4時間、食べ物はおにぎり二つとペットボトルだけ、栄養失調で体がボロボロに。1300年で達成した人物は二人しかいない。千日回峰行後も、続いて飲まず、食わず、横にならず立ったまま、寝る事が許されない9日間の四無行を達成した、塩沼亮潤(大阿闍梨)さんの偉大さは、その後も続く。大阿闍梨の称号を捨て、実家仙台に帰り、自力でお寺を建て、東日本大震災だけでなく、世の人々の些細な悲しみや苦しみにも生きる前向きな気持ちを与え続ける考え方に久しぶりに心が動いた。人は、だれしも、日々嫌なことや悩みがある。その時に往々にして、他人のせいにしてしまっていることが多い。そういう時こそ、自分のこころや考え方を反省し、相手に感謝し、敬意を払うことが大切だという。ここにも、『もうこりた(忘己利他)』の精神がたどる。以前から心がけてきたことを再認識する人物の生き方に感動を覚えている。しかし、時がたつとまた忘れてしまっており、またまた反省の日々である。