朝日新聞「声」に投書して1998年3月に掲載されたものです。浜松から東京に戻ると花粉を感じます。石原知事に頑張って欲しいです。
スギ消費拡大一石四鳥の策ー
スギ花粉に苦しむ季節が今年もやってきた。私の場合突然発症して十五年目だ。成長が早く良質な木材となるスギは戦後復興の拡大造林施策として全国に多数植えられた。それが成長して花粉を飛ばし大きな環境問題となっている。
解決にはスギの伐採が最良だが、輸入材に比べ国産材は価格が高く市場原理では伐れない。民有林はもちろん国有林は大幅な赤字だ。国土面積の七割が森林の日本が適切な対策をとれないのが花粉症の原因の一つだ。
さらに日本は熱帯、北米等から木材を大量に買い付け、国外でも森林破壊の問題を起こしている。日露経済協力で有望視されているシベリアの針葉樹林帯は成長が遅く大量伐採が渡り鳥の生息地の破壊など環境問題を誘発しかねない。
こうした問題発生の構造を打破するためには日本が責任を持って、国産のスギ材を積極的に消費し、伐採後にはブナなどその土地本来の広葉樹を植樹し豊かな森を復元すべきである。
輸入材との価格差対策や新たな需要を喚起する製品開発には税や融資を重点的に取り組めば解決できる。
荒廃した山村地域の経済活性化や森林保全、花粉症にかかる医療費の軽減、外国の森林保全など一石四鳥の効果がある。一刻も早く取り組むべきだ。
スギ消費拡大一石四鳥の策ー
スギ花粉に苦しむ季節が今年もやってきた。私の場合突然発症して十五年目だ。成長が早く良質な木材となるスギは戦後復興の拡大造林施策として全国に多数植えられた。それが成長して花粉を飛ばし大きな環境問題となっている。
解決にはスギの伐採が最良だが、輸入材に比べ国産材は価格が高く市場原理では伐れない。民有林はもちろん国有林は大幅な赤字だ。国土面積の七割が森林の日本が適切な対策をとれないのが花粉症の原因の一つだ。
さらに日本は熱帯、北米等から木材を大量に買い付け、国外でも森林破壊の問題を起こしている。日露経済協力で有望視されているシベリアの針葉樹林帯は成長が遅く大量伐採が渡り鳥の生息地の破壊など環境問題を誘発しかねない。
こうした問題発生の構造を打破するためには日本が責任を持って、国産のスギ材を積極的に消費し、伐採後にはブナなどその土地本来の広葉樹を植樹し豊かな森を復元すべきである。
輸入材との価格差対策や新たな需要を喚起する製品開発には税や融資を重点的に取り組めば解決できる。
荒廃した山村地域の経済活性化や森林保全、花粉症にかかる医療費の軽減、外国の森林保全など一石四鳥の効果がある。一刻も早く取り組むべきだ。