沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

大宜味村(4)芭蕉布

2007-11-26 | やんばる4村(国頭・今帰仁・大宜見・東)
大宜味村の喜如嘉(きじょか)に近づくと目立つ植物があります。
国道沿いに、たくさん植わっています。
この植物の名前、わかりますか。

実がなっています。
バナナのように見えます。
そんな、バナナ…。

沖縄の代表的な織物、喜如嘉(きじょか)の芭蕉布(ばしょうふ:Japanese banana)。
芭蕉には、糸芭蕉(芭蕉布)、花芭蕉、実芭蕉(バナナ)の3種類があります。
ここに植えてある糸芭蕉は、残念ながら食べれないです。
何に使うかは、芭蕉布会館へレッツ・ゴー(^o^)丿

この間来た時は日曜日だったんで、お休みでした。
入館無料だよ。

1Fは展示室。
芭蕉布の作品があり、喜如嘉の芭蕉布を復活させた人間国宝の平良敏子さんがさりげなくビデオに出てきます。
これが木灰で煮て、繊維を取り出したところ。
1本の糸芭蕉から20gしか繊維が取れないそうです。

芭蕉布は、さらりとして肌につかず涼しい。
沖縄の風土が生んだ沖縄らしい織物で、家族のために織られていたそうです。

2Fは実演室で本物の作業工程が見れますが、作業の邪魔になるため写真お断りです。
バナナみたいな木から、どうやってこの素晴らしい布を織り成すかは、ビデオを見てね。
糸を紡ぐ時と染色のときに出てくる人が平良敏子さん。
ビデオ⇒芭蕉布の作業工程
染料の相思樹が置いてありました。

織られたものです。
ちょっと地味かな。

近くの民家です。
庭に芭蕉布が植えられていました。
生活の中に溶け込んでいます。

お昼になると芭蕉布のメロディーがなります。
YouTubeで沖縄民謡の芭蕉布を見つけました。



松尾芭蕉は、1680年37歳のとき、江戸・深川の草庵に移り住みました。
草庵は門人から送られた糸芭蕉の株が生い茂ったことから「芭蕉庵」と呼ばれたそうです。
俳号の芭蕉を使い始めたのは1682年39歳なので、糸芭蕉が松尾芭蕉の名前の由来でしょうか。
43歳で「古池や蛙飛び込む水の音」を詠み、46歳で「奥の細道」の旅に出たそうです。
深川芭蕉庵跡