沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

「JAL再生」

2013-03-09 | 映画・テレビ・本・英語

2010年1月9日に「JAL頑張れ」の記事を書いたところですが、その10日後の1月19日、JALは東京地裁に会社更生法適用を申請した。

同時に、資金繰りに困っていたJALに対し、企業再生支援機構が3050億円のつなぎ融資を実行。

JALは、一体どうなってしまうのか。

 

2月、京セラの稲盛和夫氏を会長に迎え、JALは飛び続けながら、驚異的な改革を実行していった。

10月、2010年上半期の連結営業利益が1100億円の黒字。

2011年3月、東京地裁が会社更生手続の終結を決定。       

2012年9月19日、株式を再上場。企業再生支援機構の保有株は6483億円で売却され、資金回収により機構の支援終了。

 

「奇跡のJAL再生」は、一体どのように行われたのか。

本書の編著者である引頭麻実氏は、長期にわたる取材を基に、1年かけて本書を取りまとめた。

 

 「部門別採算による意識改革」、「説明できない400億円」、「組織体制や権限にメスを入れる」など、読み応えがあります。 

改革前のJALの組織は、企画経営本部に権限が集中していた。計画策定者(経営企画本部)と、事業実施者(各事業本部)が一体となっておらず、採算意識は「収入」のみの追求だった。

改革後は、部門別採算制度が導入され、事業部門は収益責任を負うことなり、売上最大・経費最小のコスト意識が現場に徹底されていった。

 

改革前の組織図は、多くの独立行政法人の組織に酷似しています。本書は、経営に苦しむ独立行政法人の改革にも十分参考になるのではないでしょうか。