28日(月)~30日(水)は2泊3日で「田中利典さんとともに巡る吉野・高野・熊野の三霊場参拝の旅」に参加した。
田中利典さんは吉野山の金峯山寺の宗務総長を務められ、昨年、退任されて、出身地である綾部市渕垣町の林南院に戻られた。綾部でも少しずつ活動の幅を広げられているが、今回のツアーもそうした一環で催された。
後援会長の鹿子木旦夫さん、副会長の木下芳信さんが私の父と三人が世話人で、人数が少し足りないからということで参加させていただくことになったが、結果としては大変有意義な旅となり、参加して良かったなと感じられる濃密な内容だった。
吉野の金峯山寺と熊野本宮大社、九鬼の殿様の鳥羽城、菩提寺である常安寺は初めてだったし、高野山は3度目だったが、金剛峯寺にお参りするのは初めてで、綾部ゆかりの地にまとめて行くことができて良かった。
綾部駅に集合し、バスで吉野山の金峯山寺へ。
現在の金峯山寺の五條良知管長は利典さんの実弟であり、そのお寺である東南院で、まずは食事をさせてもらった。
食事の後は蔵王権現が祀られる蔵王堂を参拝した。五條管長もお待ちいただいており、一緒に記念撮影をしたり蔵王堂の中でご挨拶をしていただいた。前宗務総長の利典さんからも詳しく吉野修験道のことやご本尊・熊野大権現の説明があり、本当によく分かった。
自由時間に、頭の神様である脳天大神までお参りに行ったら、すごい長い階段で息が上がった。
吉野を後にして、次は高野山へ。
17時に宿坊・普賢院に着いた後、高野山の前管長である松長有慶猊下に法話を聴かせていただいた。弘法大師の生い立ちや歩み、その上での真言宗や宗教のあり方について約1時間ていねいに聴かせていただいた。
松長前管長は高野山の歴史でただ一人、管長を二期務められた方であり、特に人望厚い高僧である。この方がこういう個人的な旅行団の前で1時間も法話していただくというのは通常、あり得ないことだ。
これは利典さんが紀伊山地の世界遺産登録のことで松長猊下と一緒に活動してこられた個人的関係があることや、父が現在、高野山金剛峰寺の枢議として高野山改革に取り組んでいることによりできた関係で可能になったことだろう。
夜は宿坊に泊まった。精進料理ばかりではお腹がすいたが、夜は一緒に泊まった方々といろいろな話がゆっくりできて良かった。