バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

暗い夜道に…

2013年04月16日 19時42分14秒 | バス運転士

先日、ある路線の最終バスを担当した。帰宅ラッシュの後から一本前のバスまで少なかった乗客も、なぜか最終バスになると増える。まぁ、考えてみれば… 仕事にしても遊びにしても、「ギリギリまで何とか!」と思う人が多いということで、私自身もそうなってしまうに違いない。

さて、そんな夜遅くにバスを走らせていたら… 前方左側の歩道上にいる生き物を、バスのヘッドライトが暗闇に浮かび上がらせた。私は一瞬「馬か!?」と思ってしまったのだが… それは焦げ茶色の大型犬で… 地上から頭までの高さは1mくらいあった。

飼い主と思われるおばさんが、首輪に繋がれたヒモを持っていたのだが… 「犬が本気で走り出したら(暴走したら)、果たして一人で止められるのだろうか? その時、たまたま遭遇した人たちは大丈夫なのだろうか?」などと、余計な心配をしてしまった。

と、涼しい顔して言っていられるのも、私がバスという“セーフティーボックス”の中にいたからである。もしも私が帰宅途中の通行人だったら、その犬と遭遇した瞬間に全身から“ビビリオーラ”を出しまくり… それを察知した犬に「こいつ、ビビってんな!」と舐められていたに違いない。

どんなに尻尾を振って来ようが、笑顔(?)で近付いて来ようが、大型犬の牙は脅威である。それは、優しい顔したお兄さんが、ナイフをチラつかせながら「よぉ! 元気か?」なんて言っているようなものだから… それが小型犬だったら、まだ“ホッチキスの針”だと思えるからいいけど…(ウソつけ! それでもビビるくせに~)