終点に到着して降車完了すると、バス車内の忘れ物および眠れるバスの美女がいないかチェックする。もしも眠っていたのが美女ではなく… クマみたいなオッサンとか、オオカミのような兄ちゃんだったら猟銃で…(こらこら! 名古屋のバス運転士、今度は… 某局が喜び勇んで飛んでくるぞ!)
さて、昨日の午前10時過ぎ… 大勢のお年寄りプラス僅かな若者を乗せて、営業所前ターミナルに到着した。そして、眠れるバスの… 否、忘れ物をチェックしたところ、ある座席の足下に茶色い袋が落ちているのを発見した。大きさは10cm×10cmくらいで、紐が付いていて…
私は「まったく… 中身だけ持って、袋を捨てて行きやが…」と思いながら、それを拾い上げた。「これは巾着袋だ。きちんと作られた布製… ゴミと言うには抵抗があるなぁ~ でも、わざわざ取りに来るほどのモノかどうか…」と迷ったので、事務所へ連絡はせずに“とりあえず保管する”ことにした。
そのまま午後になり、勤務の前半を終了… 少し遅い休憩時間に入るため、一旦事務所で終業点呼を受け… その時! ある上司から「松井さん!」と声を掛けられた。「何事か!?」と思って振り向くと、その視線は“私が持っている巾着”に注がれていた…
どうやら、その持ち主が事務所を訪ねてきたようで… と言っても“わざわざ”ではなく“どうせ帰りも営業所前ターミナルでバスに乗るから、待ち時間に駄目元で立ち寄ってみた”という感じだったらしい。ま、とにかく… 保管しておいて良かった… 持ち主の手に戻って良かった良かった!
いつか書いたと思うけれど、私は… 例えば“飲みかけのペットボトル飲料”のように、私がゴミだと判断して捨てた後に、万が一「まだ飲むつもりだった」と言われたとしても、すぐにコンビニなどで買って弁償できるモノ以外は“事務所へ忘れ物として提出する”ようにしているのだが… 正解、正解!
“巾着”を辞書で引くと「主に金銭や薬などを入れていた」とか… もしも今回、その持ち主がお金を入れた巾着を落として… それを拾った誰かが中身を抜いて巾着を捨てて… それを拾った私が忘れ物だと思って持ち帰り… 「おい! 中に入っていたお金はどうした!?」と言われていたら… それこそ「名古屋のバス運転士、今度は…」だったかもしれない。ひぇ~~~~~!(そんなワザとらしく悲鳴を上げたりして… 本当は“その方がネタになったのに”と思ってるんだろう? ハハハ…)