バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

最初に降りた理由は…

2017年03月21日 22時24分43秒 | バス運転士
午前10時頃、営業所前ターミナルから某所へ向かって順調に走っていた。あるバス停で降車客扱いをして中扉を閉めたところ、「ティカティカ! ティカティカ!」と“早発警告音”が鳴ったので、すぐに前扉を開け… そのまま約1分の時間調整停車をすることになった。

周囲に人影は見あたらず、今降りたばかりのお婆さんがバス停の時刻表を見ているだけ… 私は「ここで他系統バスに乗り換えるのかな? いや、ここに来るバスは全て営業所前ターミナル発だから意味がない… この辺りで用事を済ませた後、再びバスに乗るのか!」と思った。

発車時刻10秒前… 時刻表を見ていたお婆さんが「あのぉ…」と言ったので、「はい、何でしょう?」と答えたら、「もう一回、乗ってもいい? 間違えちゃったから…」と言いながらフリーパスを取り出そうとしたので、「あぁ、いいですよ。そのまま…」と言って乗ってもらった。

発車してすぐに降車ブザーが鳴り、交差点左折後のバス停で「ありがとう」と言いながら降りたお婆さんは、またもや時刻表を見ていたので、「ここならば、あっちこっちから他系統バスも来るからねぇ〜」と思ったのだが、その二つのバス停… 周囲の風景は全然違うし、停留所名は一文字も一致していないし… それでも間違えた!? 実は、最初に降りた理由は… オナラをするためだったりしてね。ハハハ…

もぉ~ すぐに忘れる!!!

2017年03月20日 18時28分29秒 | バス運転士
先日、営業所前ターミナル系統のバスとして某駅を発車、一つ目のバス停へ向かっていた時のこと… 他系統バスが使用するバス停を通過した瞬間、一人のおばさんが立ち上がって「あれ? (降車ボタンを)押したのにぃ~」と叫んだのである。

私は「このバスは、この交差点を左へ曲がったところにあるバス停で止まるんですよぉ~」と説明しながら赤信号で停止… おばさんは「あぁ、そうなの… このバスに乗るのは初めてだったから… うん、この前はあそこで止まったけど、こっちの方がいいわねぇ~」と喋っていた。

しばらくして信号が青に変わり、私はバスを発進させて左折開始… 左折中… 左折終了… 「何か変… あっ! ウインカーを忘れてた!」と気が付いた。はぁ… 最近、多いんだよなぁ~ バスでもマイカーでも“通常の流れ以外の何か”が一つでも発生すると… 気を付けているつもりなんだけどねぇ…

昨日の朝、営業所前ターミナルを発車して、担当路線最南端に到着… そこでトイレへ行った時に「あっ!」と気が付いた。そう、ズボンのファスナーが全開だったのである。昨日は、出勤してからトイレへ行っていなかったので、多分、自宅でズボンをはいている時に“何か気を取られること”があったに違いない。

ん? それが何だったのかって? う~む… 早朝だから、来客も電話もなく… テレビしか考えられないのだが… 覚えていない。多分、番組内で“初恋の人が街角インタビューを受けていた”とか、“天国の親父が映っていた”とか、“水着姿の美脚美人が登場した”とか… しかも、その美人が画面から出てきて「60分で2万円です」と言ったとか…(アホ!)


そんなに急いで…

2017年03月19日 16時33分51秒 | バス運転士
今日、運転士Aさんは“バスがちょっと遅れただけで必ず文句を言うジジイP”を乗せて走っていた。そして、ジジイPが降りる某駅停の一つ手前のバス停を通過しようと思った時、ちょうどバス停の近くを歩いている人がいたので、念のために止まったところ、「なんで止まるんだ! さっさと行かんか!」とジジイPに怒鳴られたとか…

また、運転士Bさんはウチの担当路線最南端へ向かって走っていた。あるバス停に乗客がいると思って減速して接近… すると、実際にはバス停よりも少し先に人が立っていて“乗客ではない”と分かったのだが、とりあえずそのまま止まったところ、「何を止まっとるんだ! 1分も遅れとるんだぞ!」と助手席のジジイQに怒鳴られたとか…

先日、運転士M(オマエだろ!)は某地区(郊外)巡回バスをやっていた。あるバス停で乗降客扱いを終えて発車しようとした時、手を挙げて懸命に歩いてくるお婆さんを発見したので、再び前扉を開けたところ、「なんで※△★◇… この×▼☆◆…」と助手席のジジイRは文句を言っていた…

「(乗客か否か、あるいはバス停を通過するか否かは)ジジイが判断することじゃない! 1分やそこらで… 何をそんなに急ぐ必要があるんですかねぇ〜!」と、運転士Bさんが怒っていたので、私は「そういうジジイたちは、先が短いもんで1分が貴重なんだわぁ〜」と慰め、一緒に笑ったのだった…

ネタの一つ! 念書? ゴマちゃん…

2017年03月18日 15時27分09秒 | バス運転士
先日、朝の点呼場で運転士Aさんから「昨日は思い切ったことを書きましたねぇ~」と、昼の食堂では運転士Bさんから「昨日は過激な内容でしたねぇ~」と… 声を掛けられた私は一瞬「えっ!?」となってしまい、「あぁ…」と答えることしかできなかった(と思う)。

私としては、その話も“単なるネタの一つ”という感覚でしかなく、いつもと同じように書いただけだったので… それよりも、“なんでもかんでも左折時一時停止(いつの間にか一旦停止から一時停止という表現に変わっていた)は非常識だ!”という話の方が、気合いを入れて書いているつもりである。ハハハ…

さて、運転士Cさんは、昨年12月に行われた昇級試験に手応えを感じていたらしいのだが… 今年になって“某駅ロータリーでタクシーを避けようと、少しバックしたら歩道の支柱に接触!”という事故を起こしてしまった。いつもはそんなことをやらないのに… ホント、魔が差したとしか言いようがない。(後になって考えてみると、自分でも「なんで?」と思える“もったいない事故”は意外と多く… おっと、私が今の営業所1年目にやったバック接触もそうだった!)

それが尾を引いてしまったのか… その何日か後に、運転士Cさんは某転回場の発車時刻を勘違いして寝過ごしてしまったとか… すると、“今後、このようなことがあった場合は、どのような処分を下されても不服を申し立てしません”というような念書(?)を書かされたらしい。なるほどぉ… そういうシステムがあるとは知らなかったなぁ~

一方、“ゴマちゃん(少年ア●ベではない!)”は… 年明け早々に“今回、運転士から上司への昇級はない”と判明していたようで… そうとなったら、特上司へのゴマすりをピタッと止めたそうだ。なぜならば、今の特上司が7月で天上へ他界…(こらこら!) 否、定年で退職するので、来年の昇級には関係ないからである。まぁ、分かりやすいこと…

そんなゴマちゃんとの思い出は、前の前の営業所(完全弊社)時代… いつもゴマちゃんは「ウチは生活が苦しい」「昼ご飯を食べる金もない」などと漏らしていたので、私が「もしも競馬でガッポリ儲けたら、某総合駅近くのカニ屋さんへ家族4人を招待するよ」と約束して… 5人でカニ料理を食べたことである。あぁ、懐かしい…


迷える仔羊、眠れる仔羊

2017年03月17日 20時51分18秒 | バス運転士
半弊社における乗客の平均年齢は… 30歳くらい? 40歳くらい? まさかの60歳以上!? まぁ、そこまで高くはないと思うけれど… 路線によっては“そういう日”があってもおかしくないだろう。にもかかわらず、ここ2~3日は次々と“仔羊”が私の前に現れた。その一部を紹介…

某駅から営業所前ターミナルへ向かっている途中… あるバス停で“仔羊1号・スポーツウェアバージョン”が乗った。次のバス停を通過して、「次は△△停~」と流れた時、仔羊1号が通路を歩いてきて… 「このバスは神●11系統じゃないんですか?」と言ったので、「いえ… 鳴●11ですけど…」と答えた。

△△停に到着すると、仔羊1号が「あのぉ… ◇◇停の方へ行きたいんですけど…」と言ったので、私は「あぁ、それは逆方向になるので、反対側のバス停で… でも、この△△停では本数が少ないので、もう一つ先のバス停まで歩いてもらった方がいいと思います」と答えたのだった…

翌日、あるバス停に“仔羊2号・シックなカジュアルウェアバージョン”が立っていたので、私はバスを止めて「某所行きです」と言った。すると、仔羊2号が“前扉の横にある行き先&経由表示”をガン見してから乗ったので、私は安心していたのだが… その先の分岐点でバスが左折すると、仔羊2号が慌てて席を立ってボタンを押し、バスを降りるや否やダッシュで戻って行ったのだった…

その翌日、終点・JR某駅で数人の乗客が降りて行ったのたが… 車内後方の座席から上着の一部が見えていたので、私はマイクを通して「お客さ~ん、終点ですよぉ~」と呼び掛けたのだが、“上着”に動きが見られなかったので、「寝てるのか? 死んじゃいないだろうけど… 起こしに行くかぁ~!」と思いながら席を立った。

すると、私の“怪しい気配”を察知したのか、上着の下から“仔羊3号・寝起きバージョン”が顔を出し、すっくと席を立つと中扉から降りて… 行かず、なぜか通路を歩いて来たので、「ひょっとして寝過ごしたのかな?」と思っていたら、ただ「すいません。すっかり寝込んでしまって…」と謝りに来ただけだった。

実は私… 一瞬「私に告白でもするのかな?」と思ったのだが…(ないない! 絶対にない! もしも、オマエに何か話し掛ける女性がいたとしたら… それはデート商法の女か、結婚詐欺の女か、怖いお兄さんの女か、人工知能を搭載された人形の女か、魔界からやって来た女くらいじゃないのか? ハハハ…)