現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

梶田昌艶作曲「紫の幻想」

2007-07-15 19:39:44 | 筝尺八演奏家
昭和45年頃だったか、NHKFMの邦楽番組で、今まで聞いたこと
ないようなステキなメロディが聞こえてきた。一度聞いただけで
メロディが耳に残る。曲は「紫の幻想」とわかったが、作曲者の
名前は聞き取れなかった。以来ずっと私にとって幻の名曲となり
楽譜を探し求めてきた。

平成5年、私は転勤で単身赴任名古屋に来た。そしてまもなく、
人の紹介で梶田昌艶先生を知り、家を訪ねた。そこで床にころ
がっている「紫の幻想」の楽譜を見つけて、心臓が止まる驚き
だった。 
「こここ、この譜面どうしたんですか?」と、言葉にならない
私に、先生は「私の作曲よ」と。運命的出会いであった。

梶田先生も、「一週間ほど前、大きな亀が家の前にいてね。
亀は瑞兆、良い知らせを運んでくるっていうじゃない。あなた
のことだったのね」と。

以来、リサイタル、CD録音に起用していただき、昨年は名古屋
市民芸術祭参加公演として能楽堂で『亀遊たん』を作曲発表した。
家の前にやってきた亀さんが題材で、狂言の佐藤友彦氏に出演
願い、筝・三絃・十七絃・尺八に狂言という異色の組み合わせで
好評であった。
NHKFMの録音放送は今夏で5度目となる。昨年は私がモスクワ
に行っていてパス。
9月3日11:00~『邦楽のひととき』演奏曲目は「秋の曲」

音楽に対する姿勢、感性が全く同じ、ピッタシカンカンなのだ。