現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

服装

2008-09-04 22:31:06 | 虚無僧日記
『宴の桜』さんのブログを読ませていただいた。

「筝のコンクールに審査員として招いた某有名筝師、
ラフな恰好で、模範演奏もそのままの服装だった。
他の審査員は スーツにネクタイ、演奏の時は紋付袴に
着替えてというのに、はなはだ けしからん」とご立腹。

桜さんのご立腹、わかるわかる。しかし最近の私は
もう あきらめ状態だ。

その昔、NHK紅白に カルメンマキがジーパンで出て問題になった。
当時、一流ホテルではジーパンでは入れてもらえなかった。
今、どこもかしこもジーンズ、しかも破れたのもファッションとか。
某地方都市の邦楽の会に招かれて行って、私は紋付・袴だったが、
地元の筝の先生は、ジーンズにTシャツだった。緋毛氈に金屏風の
前である。その地方では、それが高級ファッションなのだろう。

戦前、宮城道雄師がラジオ放送される時、金屏風の緋毛氈の
仮設舞台の上で、紋付、羽織、袴に威儀を正して演奏された。
ラジオだから聴者には見えないのだが、その姿勢は、見えなく
とも伝わるものだ。

長野オリンピックで、モーグルで金メダルをとった娘が、表彰式の
国家斉唱の時、帽子を被ったままだった。それを注意した人が
世論の袋叩きに遭った。「古い」と。あれから10年。

今日の新聞。島根県の某お寺で、住職夫妻(50代)が、エレキと
シンセでお経の伴奏とかで、本堂で檀家さんを前に、ロック調の
派手な恰好に、帽子を被り、靴まで履いている。畳の上に絨毯は
敷いてはいるが、本堂内で帽子に靴はないだろうと 思うのだが。

先日、アメリカ人の女性の筝と尺八演奏を見た。緋毛氈の舞台の
上に、ハイヒールを履いたままで 正座である。かの国では
靴を脱ぐのは『娼婦』だけとされているのだとか。

もう世の中わからなくなってきた。でも私は、絶対にジーンズは
履かない。人と会う時は、着物か、スーツにネクタイ。お弟子さん
との稽古の時も、ネクタイははずさない。それが私のポリシーだ。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

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