現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

師走

2008-12-24 10:32:54 | 虚無僧日記
年賀状も出した。大掃除もした。こんな気分で
年末を過ごせるのは生まれて初めて。

さてさて師走(しわす)に し忘れたことは?
礼状を出すことだ。年始に「今年こそはマメに
礼状を出す」と決意したが、結局1枚も出せな
かった。

徳川家康は、諸将に宛てて1万5千通もの手紙を
出したという。関が原の勝敗を分けたのは、事前
の手紙作戦による根回しだ。秀吉も家康も、家臣
だけでなく、諸大名の家族構成、縁戚関係まで
承知していた。それが出世する要件の一つ。

他人の名前や顔、履歴が覚えられない、フォロー
ができないようでは、明日は無いと心しよう。



源清麿

2008-12-24 10:31:30 | 虚無僧日記
TV「開運なんでも鑑定団」でまた『源清麿』が出た。
幕末の刀工だが、42歳で自殺しており、作品はきわめて
少ない幻の刀工で、本物なら2,000~5,000万はする。

「正宗、虎徹に並ぶ幻の名刀にビックリ値」というので
期待して見たが、偽物で評価額は 20万円。
以前にも出た。研ぎに出したら砥ぎ師に「1,000万で
譲ってくれ」と言われたというが、贋作で 30万。
今回も 銘がどう見ても稚拙だ。ネットで検索すると
本物はしっかり堂々としている。
ところがオークションで「源清麿」が3振りも出て
いる。18~20万円の安値。もし本物だったらすごい
掘出し物。でもどうやら「贋作」と知って、控えめに
値を付けていると思ったほうがよさそう。

今回の出品者は「子供がいないので、甥っ子姪っ子に
それぞれ譲ってやろうと何本も買い集めた。ところが
甥姪はちっとも喜んでくれない」と。まさに私もそうだ。
娘が結婚したら、婿殿に引き出物として持たせてやろうと
思ったが、娘たちは「結婚に“切れる”物は縁起悪い」と
拒絶。
150万で買った「兼定」は、別の刀屋で鑑定してもらったら
15万。200万で買った「会津三善長道」は 40万でしか引き
取れないとのこと。愕然。退職金をあてにして刀など
買ったから自己破産する羽目になった。

高くついた。刀よくカッタ(買った)な。高カッタな。

開運なんでも鑑定団

2008-12-24 10:30:59 | 虚無僧日記
12/23放送、TV「開運なんでも鑑定団」出張鑑定で
京都の『洛中洛外図屏風』が出た。200万円の高値。
描かれている人物の装束は江戸初期、元禄頃のもの
だが、しかし、虚無僧が二人描かれていて、天蓋を
被っているので江戸中期享保の頃となる。

棟方志功の色紙絵に60万円。
原爆の図で有名な丸木位里の「梅の図」に200万円。

母方の祖父の家には、横山大観の「富士山」、伊藤
深水、小川芋銭の掛け軸などがあった。大観は「駄作が
多い」と言われており、評価は期待できない。
芋銭は本物なら2,000万とも云うが、町の骨董屋に見せ
たら「贋作」という。安く買い叩こうという魂胆では
ないかと疑いたくなる。

以前「お宝鑑定団」で、一休の書が出た。鑑定士は
「一休の書はもっと柔らかいです」と言って、贋作と
決め付けた。柔らかいのは良寛だ。一休の字体はごつく
荒々しく自由闊達。良寛と間違えていないか? だが、
「一休の書」というのは ネットオークションでも
よく出るが、まずは偽物。

「源為朝」の絵が出たことがあった。鑑定士は絵の
内容がわからず、ただの「武者絵」として片付けて
しまった。あの図柄は、「八丈島に流された為朝が、
平家の軍船を一本の矢で沈めた」という故事に基づく
ものだ。出品者に教えてあげようと、即TV局に
電話をいれたが、「あの番組は下請けの会社が、
事前に収録編集したもので、TV局ではわからない」
との つれない返事だった。