現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「鬼怒鳴戸」も怒ってる

2013-07-13 18:30:42 | 社会問題
「鬼怒鳴門」。先ごろ“日本人”となった「ドナルド・キーン」氏。
今年91歳。1922年 アメリカ生まれで、こよなく日本を愛し、
日本文学と日本文化研究の第一人者。

中日新聞 7/7 「ドナルド・キーンの東京下町日記」
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日本人は「古い日本の良さ」を認識していない。
1953年に京都大学・大学院に入学し、日本文化の
理解の一助に」と 文楽や能・狂言を習った。

しかし 当時から「伝統芸能は いずれは 姿を消す」と
言われていた。1957年に「国際ペンクラブ」の大会が
日本で行われ、各国の代表が「能」を鑑賞した。

直後、記者からの質問は「退屈でしたでしょう」。
また、三島由紀夫の新作能がニューヨークで話題と
なっていたことで、記者から取材を受け、最初に
「“No”って何ですか?」と聞かれた。

冗談を言っているのかと思ったがそうではなかった。

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と、まったくその通り。「能」は海外、特にフランスなどでは
高い評価を得ている。尺八もそうだ。知らぬは日本人ばかりなり。

ドナルド・キーン」は「日本はどうなってる」と「どなってる」。


「都会のネズミ」より「田舎のネズミ」

2013-07-13 17:55:28 | 社会問題
都内出身者の約6割が「老後も東京で生活していると思う」東京への愛情調査で(マイナビウーマン) - goo ニュース


「東京」にどれだけ愛着を感じているか、「都内出身者」と
「都外出身者」に聞いたアンケート結果。
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■東京に合わないかも…とこれまで感じたり、悩んだり
したことがあるかたずねたところ、

「悩んだことがある」は、「都内出身者」が(21.0%)に対し、
「都外出身者」は(37.0%)と倍増。
「悩んだことはない」は、「都内出身者」が(62.0%)に対し、
「都外出身者」が半数以下(29.0%)。


■「老後も東京で生活しているか」という問に、
「思う」と明確に回答しているのは、「都内出身者」(55.0%)に対し、
「都外出身者」は半数以下(25.0%)。


■「東京を愛しているか」には
「愛している」と明確に回答しているのは「都内出身者」(36.0%)に対し、
「都外出身者」はその1/3 以下(11.0%)と大きな差が見受けられた。

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うん、判る判る。都内出身者は「東京人」ということに自信と
プライドを持っています。地方から来た人は、東京で生きることに
自信がない。“勝ち組”と“負け組”の構図。

ちなみに私は東京に40年、地方(和歌山、福島、名古屋)に25年
住んでみて、“都会のネズミ”から“田舎のネズミ”に変身です。



「宝塚市庁舎」放火される

2013-07-13 16:46:19 | 社会問題
俺の人生めちゃくちゃや…市役所に火炎瓶で放火(読売新聞) - goo ニュース

「宝塚市役所」が税金滞納男に放火され、2,200㎡が焼かれたとのこと。

なんてことすんだ。コラッ。「宝塚市庁舎」は私が敬愛する
「村野藤吾」89歳、最晩年の代表作品です。
竣工は1983年、もう30年になりますか。


「村野藤吾」は「千代田生命本社ビル」の設計者です。
在職中、「村野藤吾」を紹介するビデオの製作で、
宝塚の教会や京都宝ケ池プリンスホテル、大阪南座
などとともに、竣工間もない「宝塚市庁舎」にも
行ってきました。

「村野藤吾」の作品は“精細な遊び心満載”。
それが使う人の心を優しくし、「大切に使おうという
気にさせる」はずだったのですがね。


犯人は 鉄板を切ったり溶接する職人で、腕前は
ピカイチだったそうな。それが、最近は体調もすぐれず
仕事も無く、固定資産税の滞納で200万円の通帳を
差し押さえられて、市の職員の対応への不満とか。

63歳で、妻子も年金も“思慮分別”も無いんですかね。
マンションを売れば済むことでしょうに。

私も50歳で会社を辞め、無収入になった時、市民税の
滞納で、電話、車を差し押さえられそうになりました。
でもその時の昭和区役所の担当者の対応は、実に
丁寧で 低姿勢で、私の方が かえって恐縮でした。

放火は火災保険は出ませんので、消失した部分の
修繕費用は全部 放火犯人へ請求となります。
しかし、当然払えないでしょうから、市の税収で・・・?
となると、宝塚市も、わずかな固定資産税の
取立てで 大損ということになりますか。

先日『切腹』という映画を再度見ました。
「言い分を聞いてやるだけの“配慮”があって
よかったのでは」との仲代達也の言葉を思いだし
ました。

容疑者を怒らせた市の職員にも“責任”はある。
喧嘩両成敗。なんて、今の世の中では通らないか。

『八重の桜』を観てくださっている方に感謝

2013-07-13 03:22:24 | 「八重の桜」

私の叔母が名古屋に遊びにきて、名古屋城と比較して
会津鶴ケ城のことを「ウチの城は」とか「ウチの
殿様は」と“自分の身内”のように話すのを聞いて、
名古屋の人はびっくりしていました。それだけ、
会津人の郷土愛は強烈です。

でもそれも、戦死者を出した 3,000家の子孫
だけのこだわりかもしれません。一昨年、会津に
行って、「甲賀口郭門」の石垣のほんの手前200mの
ところで、犬の散歩をしている人に「甲賀口の石垣は
この辺ですか」と聞いたら「知らない」と。
そして、石垣のすぐ横、旧牧原邸のあったところは
居酒屋になっていて、そこの板前さんにも聞いてみたら、
「石垣のことについて何も知らない」といわれて
がっかりしたものです。

町人や農民には「カンケェねぇ」なんですかね。
会津籠城戦のさなかでも、町人、農民の往来は自由で、
西軍と先を競って、武家屋敷から金目の物を分捕り
略奪、勝手次第だったようです。所詮、士族だけの
戦いでした。

『八重の桜』も会津人でも「観ていない」という人が
いてがっくり。戊辰戦後145年は、もう遠い過去に
なりやした。

旧会津藩士族以外の方で「会津戦争」に理解と関心を
示してくださる方は“奇特”な方です。ありがとう
ございます。






名古屋と会津

2013-07-13 03:22:04 | 「八重の桜」
ブログを分析してくれるサイトがあり、「一番
読まれているのは【西郷頼母】」とのコメントが
あったため、つい「西郷頼母と四郎」についての
話が長くなりました。

たしかに、毎日6~700件ものアクセスが
あったのですが、「会津」に関心の無い方には
いかがだったでしょう。


会津人の歴史好きは無類で、ネットでも 戦死者全員の
氏名と墓地が掲載されるほど、実に膨大な情報が
アップされています。

名古屋に移り住んで思うのは、名古屋人は歴史にとんと
無頓着です。愛知県は「信長、秀吉、家康」の三英傑を
産んだだけでなく、肥後の加藤清正、土佐の山内一豊、
広島の福島正則、阿波の蜂須賀、加賀の前田、それに
徳川ご三家に、松平、本多、板倉、水野などの譜代大名。
そして幕末でも会津「松平容保」、桑名の「定敬」と、
全国三百諸侯の五分の一の60家がなんと愛知県の
出身者なのです。ああそれなのに、名古屋の人は
「会津松平容保が尾張徳川義勝の弟だった」なんて
ことも知る人は一割もいないでしょう。

名古屋人は、過去に執着するより、未来を考えます。
それが名古屋の成長発展の原動力となってきたようです。

過去に執着する会津は、観光収入に頼るだけで、未来の
無い町です。戊辰戦争から145年。遠い昔となり、観光客も
激減していたところへ、今『八重の桜』で降って沸いた
観光客増。しかしこれも今年限りでしょう。ふるさとは
遠く離れて思うもの。住むのは つらい町です。