現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

ロシアは 今 “日本ブーム”

2013-12-27 23:42:22 | 虚無僧日記
「ロシアは今日本ブーム」と、うすうすは聞いていたが、
ネットでみると「これほどまでは」と驚くばかり。


・ロシア人の54%が「日本は世界にいい影響を与えている」と
 答えている。老若男女を問わず、ほとんどの国民が1日のうち
 1度以上は日本文化や日本製品の何かに触れているようにも
 思える。
・和食ブーム、日本のファッション、コスプレブーム。
・「寿司バー」は日本の次に多い国。
・柔道・合気道は子供の必修。
・尺八の演奏に満場の拍手。
・車も電気製品も日本製。ユニクロもできた。
・どこへ行っても日本語を話せる人がいる。
・ロシア人の日本への熱い思いは“片思い”。

逆に、日本人はロシアに良いイメージを持っていない。
ロシア人は日本びいきなのに、それを報道しようとしない
マスコミに悪意を感じる。たとえば、プーチンも出席して
「東日本大震災の復興を支援するフィギアスケートの大会」が
開催され、オープニングでは、日本の和太鼓が打ち鳴らされたのに、
フジテレビは意図的に報道しなかった」とか。

私も、今回、モスクワに行ってみて肌で感じた。
ロシア語は全くわからなくとも、日本語を話せる人が何人も
いて助かった。通訳をしてくれた「ユーリア」さんは、
「“ユリ”は日本語で“百合の花”と知って、自分の名前が
好きになりました」と。そして 日本の着物を上手に着こなす。
和服の着付けを手伝ってくれる人もいる。彼女は尺八も上手い。
彼女が持っていたパソコンは「TOSHIBA(東芝)」製。
サーシャは「筆ペン」まで持っていた。

何人ものプロの尺八家がロシアに行って公演している。
ロシア人女性と結婚して、ロシアに住んでいる尺八家
「ナザノフ吉田公一」氏もいる。


ああ、それなのに、私のロシア公演などマスコミは
取上げてくれない。な~ぜか?。マスコミはアメリカの
方しか向いていないからだとか。これからはロシアかも。



モスクワで箏・尺八の指導

2013-12-27 00:26:55 | 虚無僧日記

「チャイコスキー記念国立モスクワ音楽院」は、パリ音楽院、
ジュリアード音楽院と並ぶ 世界3大音楽院 のひとつで、
ロシア国内の音楽教育機関としては最高の権威。日本からの
留学生も多い。

そこに 1976年「世界音楽文化センター」が設立され、
世界の民俗音楽の調査研究を行っている。センター長は
マルガリータ・ガラチグイナ女史。

1993年から、京都の筝曲家・沢井筝曲院の「岩堀敬子」師が
客員教授となって、毎年、何日かモスクワに行き、箏や
三絃を教えてきた。

また、最近では、地唄三絃の「冨成清女」師も 度々
訪れて指導している模様。

そして「音楽院」では、毎年『日本の心』と題した
キャンペーンを行っており、日本から筝曲家、尺八家、
雅楽師、歌舞伎役者を招いて、講習と公演を行っている。


私がサーシャに初めて会ったのは10年前。2005年に
詩吟と剣舞のGさんの公演に尺八伴奏者として随行して
いった時。

サーシャは 当時は 木管の尺八だったが『夏の曲』や
『松竹梅』などの外曲(地歌・筝曲の古典)を上手に
吹いていた。モスクワ駐在の日本航空の清水氏から
手ほどきを受けたようである。

清水氏は琴古流の川瀬派。その関係で、川瀬派の家元
「川瀬順輔」師はじめ、竹友会のメンバーも、モスクワを
訪れている。

その翌年の2006年にも、私は、ロシアに行き、マルガリータ
教授の推薦で、モスクワのFMラジオに出演放送した。
なんと2時間の特番だった。

あれから10年。最近ではインターネットの普及で、
サーシャは 尺八や楽譜、CD、着物、虚無僧用具一式を
購入したり、YouTubeで、日本の尺八家の演奏を
見たりして、日本の尺八界のことは大概 研究して、
尺八家として活躍している。今では地唄・筝曲だけでなく、
海童道の「法竹」、西村虚空派の「虚鐸」まで入手して
吹いている。3尺以上もの巨竹、超長管で吹く、静かな
本曲がロシアでは特に好まれるようだ。「禅」や「空手」の
道場、「メディテーション(瞑想)」のサークル、
結婚式などでも呼ばれて演奏するという。

「日本の心」『茶音頭』の演奏
竹友会尺八合奏『雲井獅子』
地唄『松竹梅』箏・三絃・尺八の三曲合奏
サーシャ『本調べ』
『鹿の遠音』

中村明一『鹿の遠音』