「広辞苑」最新の第7班で「虚無僧」を引くと
「室町時代の普化宗の僧朗庵が宗祖普化の風を学んで、薦の上に座して尺八を吹いたから、薦僧と呼んだという」と
???です。どこからこんな説が出てきたのか、まったく編纂者の勝手な推測です。
まず「普化宗の僧」など 室町時代には存在しません。
「朗庵が薦むしろに座して尺八を吹いたから“薦僧”と呼ばれた」と
虚無僧の元祖は朗庵ということになります。
「薦僧」というのは、朗庵の時代にすでにいたようです。そのことは
「大内氏壁書」で明らかです。当時山口県にまで薦僧はやってきたようで「薦僧の入国禁止」のお触れが出ています。
「薦僧」は自然発生的に生まれた地方巡業の旅芸人で、「朗庵」が
元祖ではありません。