午前6時の気温はプラス13度。
どんよりした曇り空で、雨上がりの朝でござる。
昨夜は雨がパラパラと降り、遠くで雷が鳴ったりいたしました。
そんなことでご当地は、梅雨空のようなお天気が続いております。
じーさんゆえ、薪割り作業もはかどりませんです。
ところで、
来年に迫った電力の小売り自由化、あれこれ動きがあるのだそうな。
自由化とは、コシヒカリがいいとか、ゆめぴりかがいいとか、数あるおコメの中から自分のお気に入りのコメを選ぶように、どんな電気かよく知ってから、電力会社を選べるものだと思っておりました。
ところが経産省は「再生可能エネルギーの電気だと称して売ってはならない」とか「再生可能エネルギーも原発の電気も石炭火力の電気もどれも同じものとして扱う」とか、そんな制度を作ろうとしておるらしいと聞いて、びっくり仰天しておるのです。
エネルギー事情に詳しい飯田哲也さんによると、経産省の事務方の説明は次のとおりだ。
「『再エネの付加価値』はそれを負担する全需要家に帰属する。したがって再エネ電気であることを付加価値とした説明をし、販売することは認めるべきではない」のだそうな。
よくわかりませんが、「再エネ電気であることは付加価値」だから、そんな風な売り方をしてはいけないというのです。
おまけに「原発の電気」だという表示もしない方向だというのだ。
つまり、自然エネルギーが選べないだけでなく、「味噌」(自然エネルギー)も「糞」(原発や石炭火力)もごちゃ混ぜの電力市場になる恐れが出てきているというから、ありゃりゃなことなのだ。
消費者団体や新しく電力市場に参入しようとしている事業者はこれに猛反発しているそうな。
当たり前でござる。
我が家ではご飯は好き好んで少々お高い「ゆめぴりか」を食しておる。
これを「コメ」とだけ表示しておいて、お近くのブランド米・らんこし米なのか、外米なのかわかんないけど、「コメには違いがないのだから買ってくれ」と言われても、「冗談じゃない!」って話になる。
下の図は、ドイツの有名な自然エネルギー100%の「シェーナウ電力」が、消費者に説明しておる電源表示だそうな。
シェーナウの「自然エネ(FIT)」とは、固定価格買い取り制度の電気のことだ。
2013年ドイツ平均の自然エネルギーは25.9%となっておる。
過日書いた「ドイツ連邦経済・エネルギー省」の統計で2013年の再生可能エネルギーの発電割合は25.4%だったので0.5%違いますけど、どっちが正しいかは不明です。
こういうドイツでの表示が、来年の電力自由化後のニッポンでは、できない可能性もあるというから呆れるのです。
毎日使う電気が、どうやって作られるのか、ちゃんと教えてほしいです。
お役人は「由らしむべし、知らしむべからず」なのだ。
国民に詳細な情報を出さず、頼りにさせようってこと。
国民はボーッとしておっては騙されることになりかねないのです。
ちなみに去年、新しいエネルギー基本計画をつくるとき経産省が国民に聞いた「パブリックコメント」では、脱原発を求める意見が9割を超えていたという。
そして「原発維持・推進」はたったの1%だった。
朝日新聞の記者が集計し、分類してわかったそうな。
政府が原発の賛否割合という重要な情報は示さなかったので、朝日新聞が情報開示を求め、独自に集計した。
まさに「由らしむべし、知らしむべからず」だ。
ひでー話だとは思いませんか?
もう1回書きますけど、国民はボーッとしておっては政府に騙されかねないのです。
憲法学者がこぞって違憲という「安保法制」もしかりってことだと思うけど、どうよそのあたり???