おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

1994年をピークに下がり続けるニッポンの賃金、どこが先進国か?

2019年10月11日 | Weblog

午前6時を回っております。

気温は11度あって、お天気はほぼ晴れ、西の空は曇ってます。

予報によると、今日は晴れ時々曇りの穏やかな一日になりそうです。

さて、

政府統計によると、1世帯当たりの平均所得金額は、1994年(平成6年)の664.2万円をピークに下がり続けております。

児童のいる世帯は上向いたものの、平均所得金額は2016年が560.2万円で、2017年は551.6万円だ。

なんのことはない、依然として20年以上も前の所得水準に戻っいないというびっくり仰天の数字なのだ。

1994年と比較して年収が約100万円も低いわけで、ニッポンの働く人の現状、酷いものなのだ。

一方、外国はどうだろう。

OECDが今年5月に発表した主要先進国のうち、過去20 年間で賃金がマイナスになっているのは我がニッポン国だけだ。

1997年から2018年のデータによると、スウェーデンが138.4%増で、アメリカが115.3%増だ。

他の先進国から大きくかけ離れているのは断トツのニッポンだけ。

実質賃金は、1997年のなんと89.7%しかないのだからあ然といたします。

10月10日号の週刊文春、

町山智浩の「言霊USA」に「Gig Economy(ギグ エコノミー)」正規雇用でない労働者による経済、というのがあって興味深い。

ギグというのは小さなコンサートのことだそうな。

ライブセッションでもするようにジャム・セッションするように「気ままに働ける」

だから終身雇用はもう古く、空いてる時間に自分の愛車をタクシー(ウーバーというそうだ)にしたり、空いてる部屋を貸したりしてちょっとの間にカネを稼げる。

世界中の宅配が今こうした個人事業主に依存しておるそうだ。

アメリカでポジティブにもてはやされたこともある。

ところがギッチョン、実態はそんな浮かれたものではないのだそうな。

多くの人たちはその仕事に頼って生活しているのが実情なのだという。

使う車はもちろん愛車だけど、借金して買ったものだ。

仕事がなければ赤字になるのだ。

この「ギグ エコノミー」が普及したのは経営者がコストを削減するためだった。

残業代も、有給休暇も、労災や保険、厚生年金もいらないのだ。

個人事業主との契約だからだ。

アメリカではこのウーバーの運転手たちがストライキをしてカリフォルニア州では、個人事業主に対して正規雇用と同じ待遇をしなければならないとする州法ができたそうだ。

非正規という言葉をこの国から一掃すると政策に掲げた安倍政権により、厚生労働省内では「非正規」という言葉を使わないようにとの通知がなされたそうだ。

20年以上も前の賃金から100万円の少ない賃金となったニッポン国では、ウーバーにみられる個人事業主も増えておる。

この国で働くニッポン人、どんどん貧しくなっていくようで、何だか怖い。

一方、格差はというとどんどん広がっているのだろう。

こんなおかしな時代、なんとかしないといけません。

とにもかくにも、変えるのは政治から、見通し明るくはありませんです、ハイ!!