グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

2011年、2回目のツアー報告

2011年01月06日 | ツアー
2011年2回目のツアー報告です。

1月4日、山頂口からスコリア斜面を表砂漠側に降りるツアーに行ってきました。
ご参加いただいたのは、ご両親とアメリカから里帰り中の娘さんの3名のご家族です。

この日は風も弱く、青空も出て快適な1日でしたが、夜中に雨が降ったためか、
あちらこちらからモクモクと、湯気が上がっていました。


1950年~51年の噴火で誕生した大島の最高峰三原新山も、山体から白い湯気を排出中。

いつもは山の頂上付近からだけ湯気が出ている事が多いのですが、
山全体からこんな風に白いモクモクが出ていると、とても迫力があります。
「ああ、ここは生きている火山なのだな~」という事を、実感する瞬間です!

この日はホルニトからスコリア斜面を下りるコースをとりました。
 
下山開始はこんな景色でした。

夜中の雨でまだ葉が湿っていたのか、ススキも海もキラキラ光っていました。
海の色より少し濃いブルーの島々が、まるで空に浮かんでいるように見えます。

爽快~!

さて、下山途中にいつも足を止めて見入ってしまうのは、このハチジョウイタドリです。

地上に出ている部分は低いのに、この根っこ太さをご覧ください!
これなら風で多少スコリアが飛ばされても、安定して体を支えられそうですよね。

さすが噴火後の溶岩流上に一番乗りするパイオニア植物です。
たくましい~!

目の前に広がる大パノラマを楽しみながら下山した、笑顔の皆さんです。


ところで帰り道、お客様から「これ、なんですか?」と質問されたのが、この写真に写っている物です。
砂の道にラインを引いたように、長いひも状の物が数本伸びていました。

皆さんはこの、細い紐が束になったようなシロモノは、何だと思われますか~?

誰かの悪戯?
それとも風で枝が吹き寄せられたとか?

近づいて良く見てみたら…

何だ~ヘクソカズラではないですか~(^_^;)
長い紐を編んだように見える束に、少しだけ実が残っていました。

でも、何でこんなに皆で一斉に、広い砂地を横断して向かいの藪を目指しているのでしょうか??
やっぱりヘクソカズラの気持ちがわかりません(^_^;)

すこし歩いたら、今度は人の背丈ほどの木に這い上って、たわわに実をつけたヘクソカズラを発見。

そうそう、こうやって身近な場所で、よじ登れる手ごろな物を見つければ良いのに…
どうして向かいの藪まで、新天地を求めて冒険する必要があるのでしょう??(まだ疑問)

ひとしきり、ヘクソカズラのもとで時を過ごした後、歩き始めたら客様が今度は
「あ、馬が下りてくる!」とおっしゃいました!

「え?馬??」

なんと外輪山の斜面を、太陽の光を背に受けて2頭の馬が下りてきました。

登場の仕方がかなり格好良くて、まるで映画の1シーンみたいでした(^O^)

山頂で馬を飼っている方の“初乗り”の日なのだそうです。

最後は馬と人間入り混じっての1シーンとなりました(^O^)

…ということで今回も「?」や「!」や(^O^)がたくさん散りばめられた、楽しい時間となりました。
ツアーにご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

このままだと2011年もたくさん楽しいことがありそうな予感が…。

一瞬一瞬の美しい大島の風景を、少しでも皆様にお届けできるように、
今年も一杯歩きたいと思います(^O^)

(カナ)
コメント (2)
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