グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

三原山雪化粧

2011年01月27日 | ツアー

雪の三原山にツアーに行ってきました!

 

3日前の夜に降った雪は、かなり溶けていましたが、

逆に黒い溶岩と白い雪の織りなす景色は、壮大な絵のようでした。

 

三原山の火口壁に描き出された、この複雑な模様をご覧ください。

まるで台風の雲を上空から撮影した写真のように見えるのは、私だけでしょうか?

雪と風と太陽が共同で作り上げた、1回限りの芸術作品です。

 

雪景色の山の間には、伊豆諸島がクッキリ見えていました。

これだって、黒と白と青の絵の具だけで塗り分けた日本画のようです。

 

今日は青空の下、三原山に描かれた世界でただ一枚の作品を鑑賞しながら、

 ほとんど風を感じずに歩けるという最高に恵まれたコンデジションでした!

 

もちろん遠くの景色だけではなく、足元の小さな発見も色々楽しみました。

 

たとえばコレ。

雪に囲まれた小さな若葉です。

 

降り積もった溶岩の壁のほんのわずかな隙間から、

これと同じ形、同じサイズの若葉がいくつも伸びていました。

 

どうやらハチジョウイヌツゲのようなのですが、いったいなぜこんな場所に?

ほぼ垂直な壁の凸凹に、鳥が糞をたくさん落としたのでしょうか??

 

不思議に思って壁に張り付いて観察していたら、さらにすごい物を見つけました。

氷に閉じ込められた葉っぱです!!

 

こんなの、生まれて初めて見ました!

全身を氷に包まれて、光を反射してキラキラ輝いていました。

 

しばらくずっと見ていたくなるような美しさでした。

(たぶん葉っぱは、とても困っているでしょうが・笑)

 

氷の芸術を楽しんだ後は、自分達で作品作りにチャレンジです。

周囲に残った雪を集めて、何やら制作中。

 

 

出来上がった全員の作品を展示してみました。

右から2番目の、かなり動物っぽいのが私の作品です(^_^;)

目をつける時、ギュッと握ったら崩れました(-_-;)

 

展示会場の背景が、1986年の割れ目噴火の溶岩流…というところがすごいでしょう?

 

一番左の子が寂しそうなので、正面から撮ってみました。

雲の帽子をかぶっています(^^)

 

ところで、今まで何度も見ている景色の中から、お客様に別の視点で

新しい物を発見していただくことは良くあるのですが、今回もそうでした!

 

見つけていただいたのは“お祈りする犬”です。

皆さんも、この画面の中で探してみてください!(^^)!

 

 

見つからなかった方のために、アンチョコです。

いかがでしょう~?

ちゃんと、尻尾まであったんですよ~(^。^)

 

さて、様々な発見をしながらの楽しいツアー。

その中でも今日一番感動したのが、下山後に三原山を振り返った時の風景です。

 

青空に浮かぶ太陽の光が、白い山の斜面に反射して、山全体が光っていました!

「うわ~!ススキじゃなくても山が丸ごとキラキラすることってあるんだ~!」

「太陽が大きい~!」

 

皆で思い思いの感想を語りながら、黒いゴツゴツした溶岩の奥に浮かび上がる

雪化粧の三原山の景色を、目いっぱい楽しみました。

 

TVでは、鹿児島の新燃岳噴火のニュースが報道されています。

圧倒的な力を見せつける、火山の噴火。

 

そんなパワーを内に秘めていることが信じられないような、

静かにたたずむ三原山でした。

 

(カナ)

 

 

コメント (8)
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