心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

⑮何とかしようとして

2018年09月14日 | 催眠誘導

アメリカの心理学者ロバート・ザイアンス氏が

1968年に提唱した単純接触効果(ザイアンスの法則)

と呼ばれるものがあります。


これは、同じ人や同じ或ることに

繰り返し会えば会うほど(接するほど)

好感度や評価が高まっていくというものです。


対象となる人や或ることと8時間、

接触するとするなら、

連続8時間接触するよりも、2時間づつ4回接触する方が

好感度や評価を高める効果があるのだそうです。

(長い時間接触することが駄目と言うことではありません。)

 

TVコマーシャルで同じ商品を何度も目にしていると、

最初、興味が無かった商品にも

次第に興味を持つようになるのもそうですし、


同じお店に繰り返し訪れている内に、

初出社から毎日出社する度に、

自然と馴染んでいったりするのも

そのような効果のあらわれです。


このような効果は、図形・文字(広告等)、

服、味、人、場所、香り等、

色々なものに対して起きます。


そして、ザイアンス効果は、

催眠誘導においても利用することが出来ます。

 

一定の誘導技術を有する誘導者が、

その日の誘導機会において、

被験者に催眠誘導を行い、

被験者に十分な催眠反応が見られなかった場合に、

 

催眠誘導を何とか成功させようとして、

あれこれと複数のリラックス誘導したり、

複数の催眠誘導の取り組んだり、

同じ誘導を繰り返したりすることは、


プールサイドの柱にしがみついて

抵抗する水恐怖症の人を何度も押して、

無理やりに入らせようとするような行為と

なりかねず、


被験者の催眠体験を邪魔している要因を、

逆に強くするだけでなく

誘導者に対する拒否感も生み出す危険性があります。

 

なので、その日の誘導を一旦終えて、

次の機会に誘導を継続した方が、

ザイアンス効果によって

催眠誘導を成功させやすくなります。


ザイエンス効果の注意点としては、

日常生活で、対象の人や或ることに

無視できないマイナスポイントがあると、

接触する度にマイナスポイントが鼻について、

嫌悪感を強めてしまうことがあります。

 

話をしたくない→顔を見たくない→

声(音)を聴きたくない→

その人の靴の中に小さな石ころを入れてやりたくなる→

口から手を入れて肛門から出してやりたくなる。


ザイエンス効果を効果的に働かせるためには、

マイナスポイントを増幅させてしまう

種となるようなものを取り除き、

一定の基盤を築いておくことが大切です。


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