1985年 インドのある男性が
亡くなった母親を愛するあまりに埋葬を拒絶して
遺体に化学処置を行い自宅で保管しました。
2005年 60歳で亡くなった男性は
母親と一緒に埋葬されました。
この男性は、母親から余りある愛情を受けていのでしょう。
時に厳しい言葉で自分を奮い立たせ、
時に優しさで包み、どんな場合でも自分を信じてくれ、
自分を世界で一番愛してくれた母親だったのでしょう。
〇〇ちゃんは、間違っていない。
〇〇ちゃんにはやれる。お前は優しい子だねえ。
〇〇、お前凄いねえ。○○、お前には良い所が一杯ある。
〇〇大丈夫だよ。安心して。〇〇、良かったね。
〇〇、これ手伝って。○○、お使いをしてきて。
〇〇、どう美味しい?そうか良かった。
〇〇、ありがとうね。お母さん嬉しいよ。
お前がいてくれてお母さん随分と助けられたよ。
何か大きなことだけじゃなくて
特に意識しないような何気ない言葉によって
毎日、毎日優しさと愛が無意識に届けられることで
とても大切な自己肯定感が育まれ、
意識することなく母親への愛情と感謝が膨らんでいった。
男性は、母親を埋葬して大地に返し、
母親と別れることを決心すること、
どうしても踏ん切りがつかなかったんでしょうね。
死と言うものを頭では理解しているけれども
化学処理してまで遺体を保管したのは
物理的な繋がりまでも失いたくなかったのかな。
インドの男の行動に賛同する男性は多くないかも知れないけれど、
基本、男はマザコンだと言われたりしているので
その気持ちについては、少なくない男性が理解できるような気もします。
以前、死亡届を提出せずに年金を搾取していたとして
逮捕されたと言うニュースを聞くことがありましたが
ルール違反であり悪い事には間違いはないのですが
公の機関から定期的に振り込まれるお金があることで
母親が消えてしまうことに僅かでも抵抗したい………
そんな気持ちの方が強かったりする人がいても
不思議ではないのかなと思ったりするのです。