goo blog サービス終了のお知らせ 

日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

これでおしまい?のまネコ

2005-10-13 07:08:00 | マーケティング
「ピンクリボン~」のエントリーにコメントを下さった「アリーmyら部」の管理人“私kika”さん、ありがとうございました。
お返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。
ミニー・リパートンと乳がんとの戦いというのは、壮絶なものだったと思います。
乳がんが転移し、リンパ腺の癌として再発した時には動かない右手にマイクをテーピングをして、ステージに立っていました。もちろん、そんな姿で歌う必要はない!という批難もありましたが、ミニー自身は「今の自分を知ってもらうこと。歌手として今できることをやり続ける意味」ということを、常に言っていました。
生半可な覚悟でステージに立っていなかったのでしょう。
そして「時事を考える」のマルセルさん、トラックバックありがとうございました。
テレビ東京での特集、私も見ました。
周囲では「大カネあまり」という人がいないので、実感はまったくありませんね。
実際、ごく一般的なサラリーマンの実質的平均収入(各種税及び社会保険料抜き後)は、減り続けていますから。
本当に「一部富裕層と一般庶民の格差」は、広がるばかりかも知れません。
それが、教育の現場でもあるとしたら・・・日本の将来、不安ばかりになってしまいます。

今日の讀賣新聞毎日新聞のWEBサイトに、「のまネコ」の記事がUpされている。
「放火だ」、「殺す」などという脅迫めいた言葉が、2ちゃんねるで飛び交うほどネットユーザーから、顰蹙を買った「のまネコ」問題。
これで、収束となるのでしょうか?

「アスキー・アート」などを作るセンスもなければ、使うセンスもない私にとって、余り興味がある話題ではありませんでした。
ただ「商標・著作」という視点から考えると、「考えさせられる問題だな~」というのが、正直なところ。
というのも「アスキー・アート」という、半ば自然発生的にネットユーザーの間から生まれた「アート」に、「著作」というモノがあるのだろうか?と。
それを、チョコチョコっと弄って「オリジナル」というのは、無理がある。
尚且つ、「商標登録」というのはもっと無理がある。
そんなことぐらい、普通に感じることのような気がするのだが・・・それを長引かせてしまったのは、どうしてなのだろう?
このような「セコイ」方法で収益をあげないと、エイベックスは経営的に厳しいという背景でもあったのだろうか?と要らぬ詮索をしてしまうのだ。

様々なところで、この問題の本質となることが書かれているので改めて書く必要はない、と思う。
ただこの問題で分かったことは、「音楽」というオリジナルを創っているはずの企業が、「著作」ということにう頓着だったこと。
「著作」や「商標」は、今や「企業の生命線」の一つとなりつつある。
それは企業が社会に対して「約束」をしている、「ブランド」という「信頼の印」だからだ。
逆にいえば、今回の件で「エイベックス」という音楽企業は「安っぽいモノマネ企業」という印象を、音楽に興味のない人たちへ印象付けただけのような気がする。

実際、これまで「エイベックス」からリリースしている某人気女性歌手の楽曲は、「パクリ」と言われ続けてきた。
音楽の世界ではある事にしても、彼女の場合は楽曲だけではなく、本人のイメージ作りも海外アーティストの模倣ということが、言われてきていた。
「その程度」と言ってしまえば、それまでの話なのだが・・・。
その彼女の発言が、「エイベックス」の株価にまで影響するとなると、企業として、アーティストとして、考えなくてはいけないことがあったはずなのだ。
それを「人気」ということだけで、野放しにしてきたことなどが、今回のことにも結びついてはいないだろうか?
「人気があったモン勝ち」ということだ。

ファッションや映画、アニメーションなど日本の「知的財産力」は、世界に誇れるモノがいろいろある。
「モノづくり」という点では、ハード・ソフトともに世界でもトップクラスのはずだ。
それが出来たのは「オリジナル」にこだわった、「柔軟で豊かな発想」と「生活者を意識した工夫」があったからではないだろうか?
そのような努力も何もしないで、「儲け優先」で生活者の視点を欠くと社会から批難を浴びるだけではなく、「企業イメージそのものもダウンする」ということをこの問題は、教えてくれたのではないだろうか?